詩とイラスト[ Like A Moon ]コトバノカケラ 詩集1 逃避

逃避

暗い闇の中をひたすら彷徨っている。
冷たい空気が張り詰めて 
影が僕の背中にまとわり憑く。

暖かい光を求め 
走り続けている自分がそこにいた。
時間の経過さえも知ることのできない空間の中で
しばらく足を止め 
呆然と立ち尽くして見ると
微かに 周りが見え始める気がした。
手を延ばし 
そこにあるモノをつかもうとした時
僕の孤独への逃避は 
電話のベルに閉ざされた。