氷月

繰り返し行き交う人ゴミのなかに 立ち尽くし
空を見上げたまま 僕はひとりぼっちで
誰も相手にしてくれなかった

今 僕がひとりぼっちだと言うことを 相談できないから
余計に寂しくなって 地面を見つめながら独り言を
つぶやいていた

行き交う人達は 僕を異質な目で眺め
僕を曝し者に仕立て上げた

僕はただ 空を見ていたいだけなのに

誰かが空に何があるのかと尋ねてきた 僕は得意になって
空には真っ白な月が浮かんでいるんだ
と 答えたら
鼻で笑って どこかにいってしまった

だけど 空には誰にも相手にされない
白昼の氷月が仕様がなく笑っていた