"Norton Your Eyes Only"で守るセキュリティ (Windows98)
ThinkPad 600 2645-53jの初期導入OSは、Windows98のため、セキュリティに不安のある人もいるかもしれません。NTのように、ログオンするユーザによってアクセスできる資源（ファイル・フォルダ）を決めることができず、ログオン画面はキャンセルによって抜けることができます。Windows95にしても、Windows98にしても、セキュリティのことなんて、これっぽっちも考えていないんです。
しかし、NTを導入するとなると、アカデミックパックにしても2万円程度の出費を覚悟しなければなりませんし、これまでの資産の継承に問題の出てくる方もいるでしょう。しかも、NTはUSBをサポートしていないのです (Windows 2000を導入すれば、この手のソフトは必要ありません)。
そういう不満をお持ちの方は、“Norton Utirities”でおなじみのSYMANTECから出ている“Norton Your Eyes Only”というソフトを導入するといいでしょう。このソフトはWindows95対応と銘打っていますが、Windows98でも使えます。また、今のところ英語版しかありませんが、マニュアルは日本語です。
このソフトができること
- SmartLock
ログオンする時に入力したユーザ名・パスワードの組み合わせによって、アクセスできるファイルを制限することができます。例えば、ユーザ名「honya」でログオンしたときには全てのファイルにアクセスできるが、キャンセルでログオン画面を抜けた時には、暗号化（"Norton Your Eyes Only"によって、あらかじめ暗号化しておく）したファイルにアクセスできなくする（解読できなくする）なんてことができます。フォルダ丸ごと暗号化することもできますが、キャンセルで抜けたときも、そのフォルダ自体は開くことができてしまいます。しかし、中のファイルは開けません。
“Norton Your Eyes Only”をインストールすると、フォルダを右クリックしたときに、“Enable SmartLock Forder”(フォルダの中のファイルを暗号化する)、"Disable SmartLock Forder"（暗号化を解除する）というメニューが現れます。とりあえず、“secret”というフォルダを作って、そこに秘密のファイルを入れることを考えてみます。まず、"secret"フォルダを右クリックし、“Enable SmartLock Forder”を選択します。中にたくさんファイルがあると暗号化に多少時間がかかります。暗号化が済んだら、Windows95/98のシステムトレイ（画面右下の、時計やIMEなどが乗っている場所）にある南京錠アイコンを右クリックして、“Globally Resume Automatic Decryption”（自動解読の有効化）を押して下さい（メニューに“Globally Override Automatic Decryption”が出てきた場合にはこの処理は不要です）。
自動解読の有効化を行うことによって、ユーザ名とパスワードをちゃんと入力している時に限って、暗号化したファイルをそのまま開くことができます。もし、ログオン画面（Windowsの、ではなく、“Norton Your Eyes Only”の）をキャンセルで抜けていた場合には、暗号化したファイルは開けません。これで、大事なファイルを保護することができたと思います。
しかも、先ほど作った“secret”フォルダに新たにファイルを追加した時でも、そのファイルを勝手に暗号化してくれます（ただし、“secret”フォルダにさらにフォルダを作成してばあい、そのサブフォルダの内容は暗号化されない）。
- ScreenLock
スクリーンセイバーにパスワードをかけて、留守中のマシンのセキュリティを守ることができます。でも、これって、Windows標準の機能にもあるんじゃないの？
- BootLock
ちゃんとユーザ名とパスワードを入力しないと、コンピュータを起動させることができないようにする機能。権限のないユーザは、フロッピーディスクでも、起動できません。
もし、“Norton Your Eyes Only”のトラブルが原因でコンピュータを立ち上げることができなくなっても、インストール時に作成した“Emergency UnLock Disk”でコンピュータを起動することによって、障害に対処することができます。よって、このディスクは、人目の付かないところに置かなければなりません。このディスクでコンピュータにアクセスすることができるからです。
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