1998/02/15 Keiichiro Onoさんからのメイル

Subject: Let's fight against pseudoscience!

はじめまして。
私は、アメリカで、理論方面のコンピュータ・サイエンスを勉強している者です。貴方のページを興味深く拝見させていただきました。
血液型性格判断は、日本独特の迷信で、驚くほどの人々がそれを「科学的である」と信じています。
これは、アメリカに於いて、astorology (つまり、占星術)を信じる人々が多いという統計結果に通ずる物があります。
「別に信じる・信じないは人の勝手じゃないの?」という意見もよく耳にしますが、これは、非常に危険な状態であると私は認識しています。なぜなら、それは、「科学の皮をかぶった、似非科学」の蔓延を助長する事に他ならないからです。

このあたりの問題は、さまざまな科学者の方が発言しておられますので、私がとやかく言う前に、そういった方々の著作を読めば、現在がいかに危機的な状況に在るかをご理解していただけるはずです。(最近の物では、故カール・セーガン博士の "The Demon-Haunted World"が出色の出来ですね。)

とにかく、現在は非常に微妙な時代です。人々は皆、科学に救いを求める一方で、科学を理解しようとする人々は減る一方です。つまり、事実として存在しながら、それを理解する事を拒む。「わからない」事を恐れるがため、安易な答えを求める。これは、恐ろしい事です。

私は、科学の本質を、「未知の物に対して、素直にわからない、といえる事。そして、それを理解しようと勤める事」だと考えています。これを誤解されている方が多すぎるとおもいます。

確かに、自分の間違いを認める事は辛い事です。しかし、それが事実ならば、それを受け入れ、次なるレベルへ歩み始めなければならない。血液型性格判断等の迷信は、あくまで「迷信」であり、「茶柱が立つとラッキーだ」等と、まったく同レベルである事を指摘し、それを伝えていかなければならないと考えています。

懐疑主義は、とかく目の仇にされやすいですが、貴方のような地道な活動がなければ、その火は消えてしまうでしょう。そういった意味でも、貴方のような活動は、非常に重要です。

これからも頑張って下さい。

大野圭一朗@ S.F.bay area


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