イギリスのパブ31/Jan/1997

 イギリスと言えば有名なのがパブ。といっても日本の××パブというものではなく、ただビールを飲みながら語り合うところです。椅子があまりなく、立ち話をしている人が多いです。
 このパブ、言ってみれば「イギリスの居酒屋」といったところで、気の合う仲間が行ってわいわいとやるようなところなのですが、日本と大きく違うところ、それは「食い物がない!またはたいしたものがない!」というところです。食べ物があっても売ってくれるのはだいたい21時までで、それ以降は乾きもののピーナッツやクリスプス(ポテトチップスのこと)程度しか手に入りません。
 それではイギリス人はどうやって酒を飲むのでしょう。それは、何も食わずにただちびちびとビールを飲むとしか言えません。彼らは1パイント(550ml)のビールを1時間位かけてゆっくりと飲みます。まあ、ビールの種類が日本と違い、ダークエールやスタウトなど、炭酸が弱く、冷やさないで飲むビールが多いからなんでしょうが。
 私もパブの雰囲気は好きなのですが、食べ物がないといまいちなので、最近はあまり使っておりません。あと、ビールもイギリスのものより、ドイツで飲むピルスナーの方が好きなのです。あー、ドイツでソーセージでも食いながらビールが飲みたい。


ロンドンレコード店事情30/Jan/1997

 ロンドンと言えば音楽シーンが楽しいものです。私もケーブルテレビと契約し、MTVの画像を毎日楽しんでおります。
 しかし、気に入った曲はCDとして残しておきたい!!ということで、レコード屋(この名称も、時代にそぐわなくなってますが、代替語句がないので使わせていただきます)をうろつく毎日が続いております。
 ロンドンにはメジャー系といえる「Tower Record」「HMV」「Virgin Megastore」があり、各店とも市内に数店舗を持っています。今回はその中でも最大規模の店について検証してみます。

Tower RecordPicadilly Circus
 ロンドンのウェストエンドの中心とも言える「ピカデリーサーカス」の角にある店、古いビルの中にあり、かつ入り口が狭いので、一見分かりにくいが、黄色い看板が目印。地下鉄駅に直結していることもあり、私も中華街帰りに利用している。
 店内は1階がポップス、ロック、メタルとシングル。2階がジャズ、ワールドミュージック、クラシック、中地下がレゲエ、ダンス、地下がサウンドトラックとビデオという構成。メインのポップス・ロックコーナーは店舗構造の制約(少々狭い)があり、棚の並び方が不規則になっているが、慣れれば結構楽である。あと特筆すべき事は、ワールドミュージックコーナーの日本のところに「J-POP」コーナーがあり、日本のメジャー系のポップスシンガーのCDが売られている。しかし価格は£2530とお高めである。

HMVPicadilly Circus
 HMVでいちばん大きいのはOxford Circus店だと思うのですが、私は普段Picadilly Circusの方を使うので、こちらについて書きます。この店は、レスタースクエアからピカデリーサーカスに抜ける道上、「Planet Hollywood」や「Fashion Cafe」などのある並びにあります。店内は他の店に比べて狭いのですが、1階がCDアルバム、2階がビデオとCDシングル、中2階がグッズ売場となっています。
 Saleコーナーが大きいと思うのですが、CDとビデオがごちゃごちゃに置いてあるし、陳列の意図が分かりかねる構成なのが残念.

Virgin MegastoreTottenham Court Road
 全挙の2店から離れ、「ロンドンの秋葉原(この名称は、四谷通りが名古屋の原宿と言うのと同程度の表現だと思う)」とも言われるトテナムコートロードにある。イギリスに本拠を構えるバージングループだけあり、店舗面積はロンドン1である。
 店内は1階がシングル及びダンスミュージックとチャートコーナー、2階がロック&ポップス、3階がその他のカテゴリー、地下がビデオ、そして別館として(繋がってはいますが)12階にゲームソフトコーナーがあります。とにかくでかい。エスカレーター部分を吹き抜けとして、贅沢に使用していますが、それでもロンドンの他の店よりはるかにでかい。また、店内には両替所や、Virgin Atlantic Airwaysの支店も入っており、ただのレコード屋という感じではありません。
 この店はヒットチャートコーナーが充実しているので、休みの日にぶらぶらとCDを探す際に利用しています

 嬉しいことか困ったことか、イギリスでは店によってCDの値段が異なっています。その時期のSaleCDを確認するため、何店かまわってみる必要もあります。何かCD貧乏になりそうで(既になっているという噂) 、困っている今日この頃です。


Mr. Beanとイギリスの文化29/Jan/1997

 昨年の冬にヨーロッパ大陸鉄道旅行に出かけた際、行きのSWISSAIRの機内で、「Mr. Bean」というコメディーを初めて見た。機材の関係上無音だったのですが、このコメディーはセリフではなく動きと表情で笑わせるため、我々日本人でも思いきり笑うことがでました。旅行から帰ってきてすぐ、空港のHMVで、1本のビデオを買ってしまいました。当然の如くMr. Beanです。家で見て大爆笑。結局3週間の間に現在出ているシリーズ全8本のビデオを買う羽目になったのでした。
 見ているうちに思ったのですが、このビデオ「イギリスならでわの動きが分からないとおもしろくない場面がある」ということです。例えば、Beanがバスに乗るのを拒否されるシーンがあるのですが、これは「ロンドンのバスは旧式で5人、新式で20人までしか立ち席をみとめておらず、運転手または車掌が乗車拒否することもよくある」ということを知らないと、「なぜこの人はバスに乗れなかったのだろう」と考えることでしょう。
 そのほかにも「クリスマスカードを、天井に吊したひもにぶら下げる」とか、「バスに乗るときに手を横に出して止める」とか、「しゅっちゅう駐車違反取り締まりの係員が歩いている」とか、「病院はいつも混んでいる」とか、「電気製品のコンセントプラグは普通買ってから家で繋ぐ」とか、「道路のラウンドアバウトは進入している車優先である」とか、まあ、見ているとイギリス特有の慣習、文化、情勢が判ります。
 セリフが解るとまたおもしろいので、何度も見ています。日本でもNHKでやるときがあるそうです。日本でも見てみたいです(字幕スーパー付きの楽な形で)


ロンドン鉄道事情…車両28/Jan/1997

 ロンドンの地下鉄は、世界初である。私の家の最寄り駅、Paddingtonも、最初の開業の際にできた駅です。最初は蒸気機関車が走っていたこともあり、掘り割り式の区間が目立ちます。現在そこを走るCircle Lineの電車も昔走っていた汽車並みに大きい車両です。が、しかし、ロンドンの地下鉄が「Tube」と呼ばれるように、他の線はトンネルが限界まで小さく丸く掘られ、車両もそれに合わせて天井が丸い。しかも狭い、古い、時間通り来ない、うるさい、汚いなどと、様々な問題を孕んでいます。
 私が普段使うBakerloo Line, Jubelee Lineはそれほどでもないのですが、特に汚いのはNothern Line!!。汚いし、床や壁が木造で、火事でも起きたら燃えてくれと言っているようです。しかも前述のように、車両はトンネルぎりぎりに造られており、災害が起きたら逃げ場がない。何かあったら大量殺人マシンのようになるでしょう。
 そこで、極力バスを使って移動するよう心がける私です。それにしても体格のいいイギリス人がよくあんな狭い車両に乗ってるなって感心してしまいます。


ロンドン鉄道事情…一日乗車券26/Jan/1997

 ロンドンの市内交通は、地下鉄はLondon Transportが運営しており、一部軽高速鉄道(Light Rail)Dockland Light Railwayが運営しています。またバスは区域などで運営会社が異なり、またBritish Railについては、列車の運行会社がいろいろあるという形態をとっています。その中で運賃はゾーン制を取っており、中心部からZone 1Zone 2と分かれ、Zone6(バスはZone4,5,6を合わせてZone4と称する)まであります。各ゾーン毎に運賃が決まり、鉄道は同様の運賃だが、バスはそれより安いです。
 その上、一日乗車券(One Day Travel Card)が充実しており、市内の重要部分をほとんどカバーできるZone 1,2で£3.20All Zoneでも£4.00(5/Jan/1997運賃改正)と、かなり割安。その上、この券で前記の公共交通機関全てが使えてしまう。東京の同種の券(東京フリーきっぷ:23区内のJR及び、営団、都営各地下鉄全線と、23区内の都営バス乗り放題)は1,500円以上しますから、比較になりません。さまよい旅行派の私にぴったりの制度で、喜んでいます。
 定期券もZoneで発行されるため、定期利用者も同様の恩恵を受けています。自分の買ったゾーン内の公共交通機関は乗り放題。市内Zone 1に住み、職場もZone 1のため、Zone 1の定期しか持たない私でも、気分に合わせ電車・バスを使い分け、また通勤経路以外のZone内も行き放題。おまけにZone外に出るときは、当然のごとく運賃が割引される。使い勝手がいいですね。


イギリス人の運転は紳士的か…割り込み編25/Jan/1997

 私がロンドンに来て、いちばん「インチキ」と感じたこと、それが「イギリス人の運転は紳士的で、東京とは雲泥の差」ということです。
 私は東京勤務時代はバイクを運転し、現在ロンドンでは車を運転しています。今運転して思うのは、「ロンドンの運転マナーは世界最高世界最低が両立しているな」です。これは特に割り込みの際に思います。もうすぐ車線が減少するとわかっているところで、すいているもうすぐなくなる車線に車線変更し、先で割り込むという行為が、ロンドン市内の随所で目に余るほど見られます。(私の見た範囲で)東京でも、そこまでえげつない割り込み方は見たことがありません。しかも割り込まれた側は素直に道をあけるのです。一度、あまりにもえげつないなと思い、道をあけなかったところ、その車に思いっきりクラクションをならされ続けました(お前が悪いんじゃ!たーけー!)。
 割り込む方は「世界最低」ですが、割り込まれる方は「世界最高」です。最近自分もこの法則を見抜き、かなり悪いことをしているように思います。日本じゃ運転できないな…当分。


英語って共通語?20/Jan/1997

 イギリス人は英語を話す。当然かも知れないが、彼らは世界各国どこでも自分の国の言葉が通用するのではないかと錯覚しているのではないのでしょうか。
 と、英語の苦手な私が書くと真実味を得ないのでしょうが、最近思うことがあります。「日本人がイギリスやアメリカに行ったら、カタコトでも英語で何とかしようとするけど、逆の場合はどうだろう。確かに日本人は外国語として英語を学んでおり、状況は違うが、日本に来たら日本語を使うのが常識だろう。」と私は思います。(しかしなあ、俺も英語母国語の国ではないところで英語を使ってしまったから同罪かも…けど挨拶くらいは現地語を使おうとはしました。)
 そんなことを思う私の気持ちなど知らず、イギリス人は我々をネイティブの人間と同じように扱い、英語攻撃をしてきます。あたかも「英語を理解できないなんて人間じゃない」と行っているかのように。彼らには「言葉が通じない」というもどかしさが分からないのでしょうか。うーん、言えば言うほど自分の墓穴を掘っているような…。よーし、今日はこれくらいにしておいてやろう。


なぜこんなに時間がかかるのか!ロンドンの窓口18/Jan/1997

 地下鉄の切符売り場でも、空港のチェックインカウンターでも、郵便局でも、果てはワンマンバスの運転手の前でも、私から見て「なんて処理が遅いんだ!何でここでそんなことを聞いているんだ!何でこんなに時間がかかるんだ!」と思う機会が非常に多い。
 まあ、その人たちは自分の権利を行使しているのだから、文句を言う筋合いはないのですが、せっかちな私としては、「もう少しいい方法があるんじゃないかなあ」なんて考えてしまいます。
 列を作るのが好きな国民とはよく言ったもので、本当によく並んでいます。けど列車に乗るときは停車位置が書いていないため、はっきり言って無法地帯。どっちが本性なのでしょうか。


ロンドンの飯はまずいか?18/Jan/1997

 自称B級グルマーの私として、安くてうまい店を探し出すのは非常に楽しいことです。しかし、ロンドンでそれをするのは難しいし危険が伴うと、私は思っています。
 たしかにいい店もありますが、地元の料理は私の好みに合わない!というのが本音です。いろいろ試しては見たのですが、味付け等、イギリス人って…と思うこと多数です。それにロンドンにはレストランが少ない!パリなんて至る所にレストランがあるのに、ロンドンはテイクアウェイのピザやフィッシュアンドチップスの店は多いけど落ち着ける店は…といったところです。皆さん、食事で気軽なイギリス料理を期待するのは無謀です。(高いものはそれなりにいいのでしょうが)


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