ワールド・ネバーランド2 〜プルト共和国物語〜/PS
 
 
2000.3.17
 
 プルト共和国という架空の国家の一国民となって、そこで生活するゲーム。
 それ以上でもそれ以下でもありません。
 
 このゲームは、面白いと思う人と全然面白さがわからない人とに真っ二つに別れると思います。
 まずストーリーがありません。
 キャラクター性も皆無。
 さらに派手な演出なども無く、ゲーム全般に渡ってひたすら地味な展開が続きます。
 だから、そう言った「シナリオ的な面白さ」をRPGに求める人なら絶対に楽しめません。
 逆に、「既成のストーリーに沿って進めるのはイヤだ」「RPGのキャラクターに個性は必要ない」等、「システム的な面白さ」を求める人になら、非常に魅力的なゲームになるでしょう。
 ひたすら仕事に励むもよし、武術の鍛錬に励んで国一番の腕自慢を目指すもよし、ナンパ師を気取るもよし。
 変わり映えのしない淡々とした展開が、かえって面白く感じられます。
 まぁそーゆーわけなんで、さすが熱狂的ファンがつくだけあって、面白さがわかる人ならはまる可能性が十分あります。
 
 …と、ここまではなるべく客観的に書いてみたレビュー。
 以下は個人的私感・雑感です。
 
 ぼくはこの手の「目的のないRPG」は割と好きなんでそこそこは楽しめましたが、今は物足りなく感じています。
 理由は非常に簡単で、「ゲームの舞台がこの街のみ」だからです。
 つまり一言で言えば、「武者修行が無い」というのが不満なんです。
 せっかく剣と魔法のファンタジー世界の住人になれるんです。
 世界中を冒険して、古代都市の遺跡を発掘したり、謎の古墳を探検したり、鍛錬した武術を用いてあちこちに生息しているファンタジーお約束のモンスターと戦ってモンスターハンターになってみたりしたいじゃないですか。
 …ってーか、ぼくはこの手のシステムのゲームには「Ultima Online」で入ったので、UOが基準なんです。
 ワーネバ2は、「結婚」や「プレイヤー権引継」等のシステム面では斬新ですが、肝心のゲーム内容がUOに百歩も二百歩も劣る。
 この仕様じゃ、ぼくは満足できない。
 これで街の外を冒険できたらメチャメチャ面白くなったと思うんだけどなぁ。
 もちろん、街の外に出たくなければ出なくとも何とかなる、というゲームバランスで。
 
 否定的な事を書きましたが、これは全てUOをプレイしていた頃の
「武術鍛錬の目的=モンスターを倒して金品を得る」という図式が頭にこびりついているからです。
 そう言った考え方をせず、街中での人生に満足できるのであれば面白いと思います。
 多分。