2001.3.25
一部のエロゲーマーに激しく支持されているねこねこソフトのデビュー作。 販売は「くるみ」という聞かない名前の会社ですが、企画制作は全てねこねこなので…まぁアクアとLeaf、ビジュアルアーツとkeyみたいな関係だったんでしょう。 次回作の銀色からねこねこは独立してるので、今となっちゃどーでも良い話です。 さて、ゲーム内容についてですが。 極々フツーの学園モノ恋愛エロゲです。 ゲームの概観に特徴らしい特徴がナンもないので、THをイメージしてもらえればそれで大体合ってるでしょう。 システムもエロゲお馴染みの選択肢によるマルチストーリーで、回想・メッセージスキップ等は完備されていますが、これまた際立った特徴はなし。 ではCGはどうかというと…まぁ好みは人それぞれかなぁ、というところです。 下手ではないですが、最新の絵の上手いエロゲとかやり慣れてるとちょっときつい。 …と、この辺までは特にこれと言って見るべきものは無いのですが。 ADVの肝であるシナリオは大したもの。 まだまだ「銀色」のように洗練されてはいないのですが、それでもグッとくるシナリオが多いです。 個人的には三枝葉月シナリオが一番痛かった…アレは反則ですよ…うぐぅ。 他にもめぐみEDとか杉嵩千波シナリオとかはかなりキた。 CGやBGMの演出的使い方はこの頃から上手かったようで、シナリオの雰囲気をよく盛り上げてくれます。 やるなあ、ねこねこソフト。 栴檀は双葉より芳し、とはよく言ったものです。 全体的に見て、さすがに銀色には及ばないものの、出来の良いソフトであることは間違いありません。 ねこねこフリークなら遊んでおく価値はあります。 野武士を120%楽しむためにも。 ただ、古いゲームの上に生産数も多くなかったようなので、入手は難しいかもしれませんが。 非ねこねこフリークはまず銀色を遊ぶ事をお薦めします、その上でこっちを遊ぶ方がきっと良いです。 つーことで、銀色未プレイの人はまず銀色遊んで下さい、お願いですから。 2001.4.29 (みずいろページの進藤むつきシナリオ感想からの続き) ところで、このむつきちゃんシナリオ、よくよく考えると、実はWhiteでのめぐみちゃんEDのアンチテーゼになっているんですね。 双子の姉妹が同じ人を好きになって、でも相手は姉の方が好きで…という。 ドラゴン花火を背に立ち竦むCGは、めぐみちゃんEDのCGとダブって見えました。 WhiteでのめぐみちゃんEDが不満だったぼくとしては非常に気に入りました。 いや、めぐみちゃんEDもあれはあれで良かったけど、ヒロイン中ただ一人不幸なままってのがちょっと嫌だった。 裏シナリオでめぐみちゃんハッピーエンディングとかあれば良かったのに。 その意味で、このむつきちゃんシナリオはその欲求不満を解消してくれましたね。 エンディングで「よかったね、よかったね」と言いたくなりました。 この「よかったね、よかったね」というのは、地味だけど凄く良い言葉だと思います。 |