追憶/Windows
 
 
2001.08.21
 
 ジャニスメーカーのPurpleブランドが出した巫女さんエロゲ。
 追憶の前に出したソフトは、知る人ぞ知る名作「Lien」なのですが、本ソフト(作品とは言いたくない)とはライターさんが違うのですね。
 だから、本ソフトは前作品とは比べ物にならない駄作になってしまっています。
 その他の要素も軒並みレベルダウンしているのですが、それにしてもライターが違うだけでここまで別物に変わり果ててしまうとは。
 ADVにおけるライターの力の大きさを思い知りました。
 
 
 
 さて、ただ貶すだけでは誹謗中傷となんら変わりがないので、「どの辺がダメなのか」をぼくなりに分析してみます。
 本ソフトの主人公は神社の跡取で、稀代の陰陽師。
 そして同じ神社に、ヒロインである三人の巫女と、従兄弟の友人が住んでいる、という設定になっています。
 …なのですが。
 悪い点がありすぎてとても一つ一つ解説してはいけないので、箇条書きにします。
 
・三人のヒロインはみな前世で関わりがあった。
 三人とも前世から主人公が好きで、そのまま現世でも主人公が好き。
 最初から無条件で好かれているわけだから、ドラマなんてモンはない。
・主人公は非常に力の強い陰陽師で、術を用いて戦うシーンもあるけれど、主人公に見合う敵がいない。
 だから「ただ強いだけ」で、シナリオを盛り上げるどころか、陰陽師としてのシーンは盛り下がる一方。
 敵を苦もなく倒してゆく無敵の陰陽師というのは、一見すると格好よさそうですが、ゲームの主人公としては最低です。
・主人公が優柔不断すぎる。
 とてもヒロイン達に好かれるような快男児ではない。
 お前一回死ねと言ってやりたいが、前世で一回死んでいるわけだから、死んでも優柔不断が治らなかったんだな。
・シナリオが下らなさすぎる。
・そもそも文章力が著しく欠如している。
ex.「そう思っているとこに真梨が話し掛けてきた」
  「それだけを言いたかっただけよ」
 全編に渡ってこの調子。
 ぼくの方がまだマシな文章書けますよ。
 
 うーむ、これくらいじゃまだまだ本ソフトのヘタレっぷりを語れてはいないのですが、ぼくにはこれくらいが限界です。
 まぁね、悪いところばかりじゃあないですよ。
 主題歌「追憶」、終劇歌「未来(あした)」、というネーミングセンスは凄く好き。
 タイトル画面・CGモードで流れるBGMはなかなか良い。
 それから絵。
 パッケージを見て「あ、綺麗だな」と思ったのであれば、少なくともイベントCGに関してだけは期待は裏切られないでしょう。
 
 
 
 ぼくはこのソフトを中古\3,000イェンで購入し、CGだけで元はとったと思っているので、個人的には満足してます。
 満足はしていますが、人に薦められるソフトではありませんね。
 これやるくらいなら「星空☆ぷらねっと」やった方が数億倍良いです。
 星空☆ぷらねっとは隠れた名作っスよ御主人。