月ノ裁/Windows
 
2002.10.30
 
 本ページ二本目の同人ソフト。
 PSG Systemなるサークルによる、(逆転裁判+月姫)÷2=? というゲームです。
 どちらもまるで接点がありませんが、アレンジ(及びパロ)のやり方が上手いため、
両作品の面白さは損なわれていません。
 俗な言い方をすれば良いトコどりです。
 逆転裁判のシステムでありながら、ちゃんと月姫をやっているんですね。
(さすがに吸血姫とか直死の魔眼とかは出てこないけど)
 テキストやCGも上手いし、音楽もなかなか。
 アイディア勝ちの上質な同人ソフトです。
 月姫本編をやっていれば確実に楽しめ、さらに逆転裁判をやっていればそのパロりの妙に
唸らせられます。
 月姫プレイヤーなら絶対オススメです。
 
 
 
 
 うーむ、なんだかあっさり話が終わってしまった。
 これではイマイチ面白くないので、もう一つ付け加えると、最終話の終わり方がちと消
化不良気味です。
「は? オイオイちょっと、これで終わりかYO?!」
とハマー口調でピヨ彦ライクなツッコミを入れてしまいます。
 PSG Systemのサイトで『月ノ裁真相編』を見ても、その辺アップされてませんし。
(2002年10月30日現在)
 というか、(以下ネタバレあり)
 ぼくの月姫本編の唯一の不満は、『遠野四季が全く救済されていない』ことなんです。
(ちなみに遠野ルートの四季。アルク・シエルルートの四季は、まあ救済されなくても良いかなあ)
 四季にも救われる余地はあったけど、全くフォローされてませんでしたから。
 だから、秋葉や志貴が四季を「兄さん」と呼んだこのゲームは、非常に嬉しかった。
 なのに、ラストで突然ロアが出てきて四季を刺した。
 これは実に不可解。
 そもそもロアはこの時点では逮捕されてたハズでは?
 それから、(コレが一番大事だが)四季の生死は?
 四季は無論過去の所業の報いを受けるべきだが、それでもここでロアに刺殺される必要
はない。
 四季は『自分の居場所』が欲しかっただけで、それが得られなかったためにいくつかの
事件を犯してしまった。
 しかし、漸く秋葉や志貴達と和解し、改心して、罪を償おうとしていた。
 このままハッピーエンドで終わるべきだったと思うんですよ、ぼくは。
 少なくとも、こんな曖昧な形で終わらせて良いわけがない。
 これらの事情について責任ある結末を用意すべきなのです。
 それがプロのクリエイターってモンですから。
(同人はアマチュアと言えばアマチュアだけど、そんなこと言ってると大成できませんよ)
 ま、PSG Systemのサイトを見る限り、いずれキチンとアップロードする予定はあるよう
です。
 そこまで完全に作り込んでから出して欲しかったものですが、今更言っても意味はない。
 一日も早く見せて欲しいものです。
 
 
 
 
 ふと気付くと、ネタバレガード部分が半分を占めちゃってますね。
 ぼくはこの手のキャラが好きなので、語りだすとつい長くなってしまうのです。
 閑話休題。
 先にも書いた通り、面白いゲームであることは疑いなし! の良作です。
 遊ぶ価値アリまくりの一本ですYO。