水月 −すいげつー/Windows
 
2002.5.16

 F&Cの出したVisual novel(英語で書いてみる)。

 最近はぼくも色々学びまして、ゲームの感想レビューを書く場合には、まず書き出しで

「面白かったかどうか」を書くと良いということを知りました。

 というのも、最初に「面白かった」又は「つまらなかった」旨を書いておけば、読者の

方にプラス或いはマイナスの印象を持たせておくことが出来ます。

 そうすれば、本文が結局のところ「褒めている」もしくは「批判している」という事が

わかるため、そのイメージを念頭に置いて読んでいただけるので、より内容が理解しやす

くなるのですね。

 これわ文章の書き方のテクニックの一つです。

 元々文才に欠ける身として、使えそーなテクニックはドンドン取り入れるのです。

 国語を勉強するって結構良いかもしんない。

 

 

 理屈っぽい話が長くなってしまいました。

 そういうわけで簡単な感想。

「メチャメチャに萌えたし話も結構面白かった」。

 よって、本感想レビューではプラスの方向で話を進めていきます。

 文言は基本的に善意で解釈してください。

 

 

 なんて言いつつ、ぢつわまだ和泉と花梨の二人しかクリアしてなかったりします。

 しかも花梨はノーマルエンドだけでハッピーエンド見てなかったりします。

 だから全体のボリュームから言えば、いいとこ4分の1程度しか遊んでない計算。

 なので本来ならまだまだ感想なんて書けませんが、どーしても書きたいのです。

 つーか今書かないと熱い感想をリアルタイムでお届けできないってゆーかなんてゆーか。

 とりあえず、花梨に死ぬほど萌えました。

 中盤以降花梨と透矢がらぶらぶになってきた辺りからなんてもー、一ページ毎に

「うがああああああ〜〜!! うがあああああああ〜〜!!」と大空寺あゆ風に叫びなが

らゴロゴロ転がってました。

 いやウソだけど。

 思い返せば、こんなに萌えたのは『家族計画』で末莉たんに堕ちて以来。

 萌えよペンってのはどこかで見た気がするので、萌えるVとでも言っておきましょう。

 ビクトリー羽佐間ならぬビクトリー瀬能。

 こっ恥ずかしさのあまり真っ白に萌え尽きちまいましたよ、あたしゃ。

 なおぼくの萌える情熱は消防車くらいでは消せません。

「萌え上がれ闘志 忌まわしき宿命を越えて」のテーマにのって、

「俺のこの手が真っ赤に萌える! 勝利を掴めと轟き叫ぶ!」と溶断破砕マニュピレーター

をガンダムダブルエックス(Gビット装備型)に叩きつけるくらいしないと静まらないのです。

 って全然関係ない。

 

 

 閑話休題。

 萌えたのなんのという話ばかりでは、まるでぼくがバカみたいなので(実際バカだけど)、

ちっとは真面目に書きます。

 本作の方向性は、日本神話系です。

 天照大神とか天岩戸とか、そっちの方面の話なわけですね。

 あと横並び(具体的には平行世界)も入ってるかな。

 先述の通りまだ二人分のシナリオしか見ていませんが、この段階ではまずまずの好感触。

 シナリオ・テキスト共、良作と言えるレベル。

 主人公が妙にもててすこぉし優柔不断かなっと思うところもあるけど、まぁ許せる範囲。

 CGの美麗さは言うに及ばず、音楽・システムもしっかりしています。

 失礼ながら、F&Cが作ったとはとても思えない出来映え。

 遊んでいて素直に面白いと言えるし、これは良い一本です。

 

#でも今はたぶん、Leafの「うたわれるもの」が注目を集めてるんだろーなあ。

#ぼくも友人TaSくんに教えてもらわなかったら、このゲーム遊ばなかったしなあ。

#時期悪かったねぇ…。

 

 

 

 

 余談。

 このゲームのタイトルは『すいげつ』と読むんだけど、どうしても『みつき』と読んで

しまうなあ。

 実際漢字変換するときも「みつき」って打ってるし。

 君望の方で「みつき;水月」で登録してあるから、今更「すいげつ;水月」って登録す

るのメンドくさいんだよねぇ。

 って今気付いたけど、『水夏』にもどことなく似てるタイトルだな。

 

 
 
2002.5.19

 全キャラクリアしました。
 色々言いたいことがありますが、まずは各キャラごとの個別感想。
 プレイした順に書いていきます。
 
 
1st Play:新城 和泉
「萌え度が低いキャラからクリアする」の法則に従い、最初にクリア。
 でも和泉より花梨の方がずっとずっと可愛くて、セカンドプレイは絶対花梨にしようと
決意。
 シナリオ的には、主筋の『ナナミさま』にちょい触れるくらいのあっさりした話。
 特に見るべきものは無い。
 
 
2nd Play:宮代 花梨
 ファーストプレイでの花梨の変わりっぷりを見て、セカンドで花梨シナリオを遊ぶ。
 花梨が最高に可愛い。
 健気で優しくて可憐で、実に女の子している。
 シナリオでもラストでナナミ様を撃ってしまうし、雪シナリオとの関連も見る限り、本
作の裏ヒロインは間違いなく花梨ですな。
 無論ぼくの一萌えキャラ。
 
 
3rd Children:碇 シンジ香坂 マリア・アリス
 この二人のシナリオは大半が被っているので、感想を一つにまとめます。
 シナリオとしては、牧野健二が何か怪しげな事をしているけれど、それが何なのか明ら
かになる前に狐憑きの話に移り、それが解決したらそのままエンディングになっている。
 そのために、この二人のシナリオは『ナナミさま』の話とはほとんど関係の無い、アナ
ザーストーリー的位置付けとなってしまっている。
 ここのところ、明らかに書き込みが足りない。
 もう一息踏み込んで描けば、ちゃんとナナミさまの方に繋げていけそうだったのに。
 でもキャラ的には文句なし!
 ロリだしつるぺただし双子エロシーンあるし。
 ぼくはアリスの方が好きだがまあこの辺は好き好きやね。
 結局のところ、普通の恋愛ゲームのシナリオとしては十分に及第点なので、悪くは無い。
 でもなあ、せっかく健二出したんだからやっぱりナナミさまの方に繋げて欲しかったな
あ。
 気が向いたら自分でSS書いてみるかなー、アリスのSSとか書いてみたいし。
 
 
4th Children:鈴原 トウジ大和 鈴蘭
 水月中一番の問題シナリオですな。
 シナリオ自体は香坂姉妹シナリオからの分岐で極々短いけど、重要なのはそんなことぢゃ
あない。
 いっくらなんでもヤヴァイだろ、この子とのHはよぉ。
 家族計画の末莉のHシーンでもびびったけど、ついにここまできちまったか。
 妹キャラとしては可愛いけど。
 
 
5th Play:牧野 那波
 ストーリーの鍵を握るヒロイン。
 まあパッケージやCDレーベルのイラストなどから何となく予想してたケドね。
 目が見えないとゆー設定なのに何で白い杖使わなくてもヘイキなの? とか、劇中どう
考えても見えているとしか思えない描写があったけどその辺どうなってんの? とか、色
々突っ込もうと思えば突っ込めるけど突っ込みません。
 ストーリーの謎が大体解消されるシナリオだけあって、良い出来でありました。
 特にエンディングが良かった。
 ハッピーエンディングは
「ああ、そうか、そういうことか! あのシーンはここへ繋がっているのか!」
と唸らせられたし、バッドエンドもテキストが泣かせる。
「キミがいない夢を見てしまうかもしれない」とか。
 他にも良いモノローグいっぱいあったけど思い出せない。
 さすがメインヒロインだけあって大したもんだ。
 
 
6th Play:琴乃宮 雪
 なんとなくラストに回した雪さんシナリオ。
 キャラの良さもさることながら、エンディングは少々考えさせられました。
 これって、ある意味ではハッピーエンドだけど、ある意味ではバッドエンドなのかもし
れない、と。
 でも透矢の行動は誰も責められませんね。
 これは、正しいとか間違っているとかって話じゃないから。
 強いて言えば、人の生き方の問題。
 まーそれはそれとして、花梨がとても甲斐甲斐しいシナリオでもあります。
 花梨、半ヒロイン化してるよ。
 シナリオ終盤、マヨイガへ行こうとする透矢を引きとめようとする花梨のセリフ、
「ごはん…食べよう?」
前後が素晴らしい。
 花梨がどれだけ透矢を好きだったのか、それがじんわりと伝わってきます。
 雪トゥルーエンドに行くためには花梨を振り切らなきゃあかんわけですが、花梨の側に
残り、花梨と結ばれる雪ノーマルエンドがあるのも心憎い。
 花梨ノーマルエンドって感じもする。
 花梨・那波・雪の三人が本ゲームのメインルート、双子と鈴蘭がアナザールート、といっ
たところでしょうか。
 和泉は…一応メイン側だけどナナミさま関係なかったからなぁ…まーぼくの萌えキャラ
じゃないからどーでも言いっちゃどうでもいいんだけど。
 
 
 以上。
 雪シナリオの感想でも書きましたが、花梨の
「ごはん…食べよう?」
にK.O.されちゃいましたよぼかぁ。
 セリフだけ見ると何てこたぁなさそうですが、実際劇中でこのセリフを目にすると、
ズギュウウウウウウン!
とジョジョ風衝撃が胸を突き抜けることうけあい。
 こんな何でもないセリフをここまで高められる辺り、本当に大したもんです。
 
 
 
 ゲーム全般についてもう少し。
 本ゲームでは、伏線っぽく描いておきながら使い切れなかった設定がいくつかあります。
 例えばなぜ透矢はマヨイガの写真を持っていたのか(いつ誰が写したのか? どうして
それが透矢の財布に入っていたのか?)、町の開発の話はどうなったのか、海底の遺跡は
なんだったのか、等。
 この辺が残念なところ。
 あともう一歩深く踏み込んで欲しかった。
 でもその点を差し引いても、傑作と言って差し支えない完成度を持っています。
 本当に made at F&C? と疑ってしまうほど。
 ノベルゲーとしてハイクオリティな本作『水月』、お薦めです。
 
 
 
 
 以下余談。
 ゲームとしては勿論のこと、萌えゲーとしても恐ろしいほどの破壊力を持つ本作。
 コンプリートしておまけ項目が開いたので、デフォ特典の原画集を見てみました。
 死にました。
 あーもー、☆画野朗氏の絵ってなんでこんなに萌えるの! と理不尽な怒りを喚き散ら
したくなるほどに萌えました。
 ホント、萌える絵を描くのが実に上手い。
 次回作が楽しみだ。
 
 
 余談3。
 このゲーム、エロシーンがまた萌える。
 エロゲーをよーくわかってる人が書いてるよーで、色んなシチュエーションがあって美
味しいし、会話がこれまた萌える。
 それはいいんだけど、一つ心配なのは、近年のF&Cはコンシューマへの移植に熱心だっ
てコト。
 コンシューマ移植ってことになったらエロシーンバッサリ削除されちゃうだろーけど、
そんなことになったら水月の魅力の何割かが確実に減少する。
 ぇちシーンのないとらハが味気ないように、水月にもエロシーンは不可欠。
 できれば水月はコンシューマ移植しないで欲しいな。
 DVDリメイクくらいやってもいいからさ。
 
 
 余談4。
 前世ネタということで、プレイしていてふと久遠の絆を思い出しました。
 久遠に、確かこんなセリフがあったハズ。
 
「どうして、俺はいつもいつも。キミのことを、忘れてしまうんだろうな」
「仕方ないわ。それが、生まれ変わるってことだから…」
 
 幕末編だったよーな気がする。
 だからどうしたってわけじゃないんですが、なんとなーく水月っぽい会話だなー、と。