2001.12.26
新ブランド・すたじお緑茶の処女作。 どーゆーとこから人材集めてきたのかは知らないけれど、スタッフコメントを読む限り、ウェブとかから 引っ張ってきたっぽい。 最近そーゆーの多いねえ。 ぼくにもどっかからお声がかからんものか。 ぼくはまだファーストプレイ、メインヒロイン格「佐倉香梨奈」シナリオを終えたばかりです。 なので今日の文章は多分に第一印象に依るところが大きいことをご了承下さい。 以下、このゲームについてぼくの思うところを書いていくわけですが、その前に前述のリンク先へ行って、このゲームに関する情報を見てきて下さい。 その方が、ぼくがダラダラ文章で紹介するより百倍早いし分かりやすい。 百聞は一見にしかずってヤツです。 ま、昼間学校で夜迷宮になるって点さえ押さえといてもらえれば良いです。 試験で出るのはココだけです、これ以上細かいことは問われません。 出たら運が悪かったと思って諦めましょう(何の試験だ)。 見てきていただけましたか? では本題に入ろうと思います。 このゲーム、ジャンルで「学園+冒険AVG」と銘打って、他にも前文で色々書いてるから、ぼくはてっきり「ぱすてるチャイム」みたいなゲームだと思ってたんですが、フタを開けてみたら何の変哲も無い単なるAVG32でした。 こっちは変哲があることを期待していたんですが、見事に肩透かしを食っちゃいましたね。 はっきり言ってこのゲームよりぱすてるチャイムの方が面白いので、そっちやった方がいいんですが、ンなこと言ってしまっては身も蓋も無いので気にせず話を続けます。 つーか、このゲームの紹介文は大嘘です。 人間同士のドラマがどうとか、主人公の成長と愛がこうとか、色々面白そうなコト言ってますが、全て嘘っぱち。 ごくごく平凡な恋愛エロゲのシナリオに対してそれくらい大仰な修飾語を使うことが許されるのならまあ良いかなってところです。 他に設定にも凝りまくってるみたいに書いてますが、これまた真っ赤なウソ。 設定にツッコミどころあり過ぎ。 例えばこのゲームの舞台となる学園は東京の郊外にあるらしいのですが、この学園には宝を求める軍や諜報機関の人間、さらに非人間(個人的に亜人間とは言いたくない)も通っているそうです。 しかも、毎年迷宮で行方不明になったり死亡したりする人間も大勢いるそうです。 あのな、いくらなんでも死亡はまずいだろ死亡は。 仮にも日本国なんだから、警察が黙っちゃいない。 それに、軍や諜報機関など、「その道のプロ」を甘く見すぎです。 二十年も生きてない若造(主人公)が、プロフェッショナルに出来ないことをできるはずがない。 そもそもこの主人公自体、経歴が不詳。 剣の修行をしてたらしく、刀を使っての戦闘に長じているのですが、そんな設定押し付けられてもプレイヤーは困惑して冷めるだけ。 要するに、「努力しないでヒーロー」タイプのキャラに見えるんですな。 だからコイツが刀で戦っていても、その強さが鼻につく。 「なんでアンタそんな強いの?」という至極真っ当な疑問が浮かんでくるわけです。 他にもツッコミどころは多々ありまして、 ギャグが寒いばっかりで全然笑えない とか、 後半になると展開がおざなりになる とか、 そもそもシナリオがくだらねえ とか。 いや、少なくともシナリオに関しては、もっともっと書き込める部分がたくさんあるんです。 いくらでも深く書いていけるのに、それをしていない。 シナリオで期待させるようなこと言っといて、そりゃないでしょう。 まぁ広告ってことで耳触りのいい言葉を書かなきゃいけないんだろうけど、それでも誇大広告の度が過ぎている。 JARO呼ぶぞ。 ちなみにシステムはAVG32廉価版で、既読読み返し機能ナシ・選択肢でのセーブ不可能という素薔薇しすぎる仕様。 これ本当に21世紀のゲームデスカ? 冒頭に書いたように、ぼくはこのゲームをまだ一度しかクリアしていません。 ですから、セカンドプレイ、サードプレイでこの印象を吹き飛ばすようなナイスな展開を見せてくれたら、その時は潔く謝ります。 というか、むしろお願いです。 ぼくに謝罪させて下さい。 「あんな酷評して申し訳ありませんでした、このゲームは大傑作です」と言わせて下さい。 本気で頼みます。 ぼくはこのゲームに期待してたんです。 本当に楽しみにしてました。 いまだに大悪司を買ってないのに、このゲームは発売日に即買いして、他の積みゲーを尻目に真っ先にプレイしました。 セカンドプレイも優先的に遊ぶつもりです。 それくらいにこのゲームを待ってたんですよ。 なのに、いざ遊んでみた本編がこの程度の出来じゃあね…。 いつもは甘めに書くぼくも、つい辛口なことを言いたくなります。 コンプリートしたらアンケート葉書書いて出すつもりですが、とりあえずすたじお緑茶スタッフの皆様へ。 一つ提案があります。 スタッフの皆さんで、一度逆転裁判をプレイしてみてはいかがでしょうか? それだけで、シリアス、ギャグ、コメディとは何たるかを学べます。 それらを上手く取り混ぜて文章化するセンスを知ることが出来ます。 大いにプラスになると思いますよ。 …と、書き忘れていました。 さんざん扱き下ろしましたが、バカオタクエロゲーマーとして個人的には割と好きになってます。 上記は全て、純粋にゲーマーとして見た場合の感想です。 人に薦める気は全くありませんが、ぼくはこのゲームを買ったことを後悔していません。 厳しいことを言ったのも、全てこのゲームが好きで、すたじお緑茶の次回作でこれらの点を改善して欲しいからこそ。 だいたい、本当に気に入らなかったのなら、わざわざこんな感想レビューなんて書きません。 日記で「このゲームつまんなかった」と一言書けば済むことです。 ぼく自身はこのゲームを気に入ったし、すたじお緑茶の二本目のソフトも多分買います。 だからこそ、「次はもっと良いものを作って下さい」という意味で、きついことを書きました。 すたじお緑茶の皆様、これからも頑張って下さい。 いやマジで。 2001.12.31 全キャラクリアしました。 未見CGが4枚ほどありますが、シナリオはほぼコンプリート。 本ソフトに対する最終的な感想を述べたいと思います。 まず最初に前回の言を訂正しておきます。 このゲームにヒロインは四人いるのですが、機械少女・麗花のシナリオはまずまずの出来映えでした。 まだまだ書き込みが足りないのですが、それでもまあプロフェッショナルの仕事と見る事が出来るレベル。 でも他の三人のシナリオに関しては、リディアシナリオで多少見せ場があるかな、という程度。 なので、土下座(時給400円)しなきゃならないほど間違ったことを言ったつもりはありませんが、まるで見るべきところが無い、と書いた事は訂正します。 麗花シナリオは機械少女モノとして悪くない出来映えです。 でもこれだけのためにこのソフトを買えるかと言うと、疑問符が五つくらいついてしまいますが。 このゲーム、キャラはなかなか良くできてるんですがねえ。 四人のヒロインが四人ともいい味出してるから。 でも、キャラだけで売れる時代はもう終わったんです。 今はキャラ+シナリオでなければ売れません。 音楽・CG方面だってそれなりにやってるし、これでシナリオさえしっかりしていれば褒めまくったんだけどなあ。 #「それなり」とか「まずまず」とか「悪くない」とかって表現ばかりですが、 #絶賛できるほど良い出来ぢゃあないのです。 #しかし見るに耐えないほど酷いわけでもありません。 #ファミ通クロスレビュー風に言えば7点。 以上、そーゆーわけなので、このゲームに関しては買えとも買うなとも言いません。 興味があれば買っても良いし、興味が無ければ見送って何の問題もないでしょう。 お好みとお財布の中身と相談して決めてください。 最後に一つ。 もし遊ぶのであれば、プレイする時の攻略順として、ラストに麗花、ラスト一つ前にリディアをクリアすることを薦めます。 香梨奈→美智子→リディア→麗花、とかって順序ですね。 エピローグ的にも、麗花エンドが一番のハッピーエンドですから。 これは最後のとっておきにしといた方が良いですよ。 |