'knot' 〜絆の魔法〜/Windows
 

2002.07.28

 エロゲー界への新規参入メーカー・fengの第一作目。

 このメーカーもまたなかなかにスゴイ社名をお持ちです。

 発音が「フォン」、中国語で「風」という意味だそうですが、なんで中国語なんですか

”作者に励ましの信(中国ではこう書く)を”のノリですかとか、fengでふぉんと発音す

るのはどっちかといえばフランス的ですがおフランスと何か繋がりがあるんですかとか、

そういえばナポレオンの資金源はゴート札でしたねとか、全然関係ないことが思い浮かび

ます。

 まあ人様のネーミングにイチャモンつけるのは良くないので、これくらいでやめておき

ましょう。

 

 

 

 

 ではゲーム本編の話を始めます。

 まずはいつものことですが、fengのHPに行ってknotのページを見てきてください。

 イヤ面倒なら見なくてもいいけど、以下見てきたものと思って書いていきますので、内

容が理解できないですよ。

 ぼくとしては、別にブラウザをもう一枚開いて、そっちでknotのページを表示しつつ、

ここを読んでいくのをオススメします。

 つーかそうやって書いてるんで。

 

 

 

 

 見てきていただけましたか?

 それでは最初に、fengのページには書いていない、ゲームのシステム面について補足し

ます。

 本作のシステムは、とらいあんぐるハート1が最も近い。

 すなわち、マップ移動で女の子に会って話を進めていくタイプです。

 ただ、マップ画面では女の子の位置が◎アイコンで表示されるのですが、ヒロインの名

前や顔CGなどではなく、◎アイコンの色でキャラを判断するようになっています。

 が、その色はマニュアル等には一切記載されていないので、自分で覚えるしかありませ

ん。

 ヒロインは六人だから、色も六色しかないのですが、ちょっと不親切。

 色を分けるくらいなら、素直にキャラ名を表示して欲しかった。

 でも他には後述の一点を除いて特に不備もないので、許容範囲かな。

 

 

 

 

 システムの話なんかしても面白くないので、シナリオ・キャラの話に移ります。

 こっちはなかなか良く出来てる。

 キャラがかなり萌え萌エ。

 原画担当神無月ねむ氏の巧さもあって、非常に美味しそうなヒロインに仕上がってます。

 さすが、どーゆー風に描けばオタが堕ちるかよくわかってらっしゃる。

 シナリオ・テキスト共そこそこのレベルはあるので、この手の学園ラヴコメ物が好きな

ら間違いなく楽しめるでしょう。

 

 

 

 

 本作は、ボリューム的には全然たいしたことありません。

 初回プレイで二時間、後各ヒロインで一時間ずつの計七時間でオールクリアできてしま

います。

 が、佳作以上のデキなのは間違いありません。

 これが第一作目であることを思えば、上々の滑り出しといえます。

 さすがに極上ランクのエロゲには及びませんが、それは仕方がない。

 3歳新馬戦に出馬したばかりの新馬が、4歳5歳のGIホースにかなうわけないのです。

 fengはデビュー戦となるknotで、その素質を見事に見せてくれました。

 今後腕を磨き力を伸ばしていけば、エロゲー業界の一翼を担う存在にまで成長できるで

しょう。

 

#でも、七時間ったら月姫のファーストプレイだよな。

#月姫始めてアルクトゥルーエンドを見て時計を見たら七時間、って感じだから。

#そう思うとやっぱボリューム足りないカモ。

 

 

 

 

 ただし!

 本作は修正パッチが必須のゲームとなっています。

 ソフト単体では完全に動作しないのですね。

 これは、パッケージソフトとしては完全な不良品。

 エロゲーだってパソコンソフトウェアの一種なんだから、最低限のシステム周りは整え

ておくべきです。

 まあそれは、このゲームに限った話じゃないけどさ。

 

 

 

 

 余談壱。

 以下はknotプレイ中に、fengを例えるテキストとして思いついたのですが、上手く使え

なかったので本文中には入れませんでした。

 でもボツってデリるのは悔しいので、余談として書いておきます。

 

 fengをキャプ翼風に言えば、翼くんや岬くんには及ばないけど石崎くんくらいの力はある、

といったところ。

 いえいえ、石崎くんをバカにしちゃいけません。

 南葛高校の他のイレブン、井沢くんや来生くんに滝くん、そして伝説のS・G・G・K

(スーパーがんばれゴールキーパー)森崎くん達は全日本ではベンチメンバーなのに、石

崎くんはスタメンなのです。

 全日本のDF陣と言えば、松山光・早田誠・次藤洋、そして我らが石崎了なのです。

 石崎くんはこれだけの力を持っているので、石崎くんに例えるのは決して批判ではあり

ません。

 将来有望な成長株だということです。

 今後fengスタッフが精進を続ければ、全日本Jr.ユースを経てJリーグ入りした石崎くん

にまで大成できますが、気を抜くとたちまち修哲FCに一度も勝てなかった石崎くんとなっ

て潰れてしまうでしょう。

 ぼくとしては応援したいので、是非とも頑張っていただきたいものです。

 

 

 

 

 余談弐。

 本作の特徴の一つとして、男キャラが一切登場しないということを付け加えておきます。

 ぼくも色んなゲームを遊んできましたが、男キャラが一人もいないエロゲってのは初め
てですよ。

 でもまあ、エロゲにおける男キャラなんて主人公の引き立て役でしかないから、いない

ならいないでいいケドね。

 タイガージョー・鴉丸羅喉・銀・カーツウェルなど、引き立て役ではない男キャラもい

るけど。

 って四人ともアリスキャラだ。

 この四人で比較的マイナーなのはカーツウェルさんかな。

 カーツウェルさんの生き様は非常に格好良いので、カーツウェルさんを知らないヤツぁ

今すぐ闘神IIを遊ぶべし。

 

 

 

 

 余談参。

 本作には、色々なネタがサラリと入っております。

 ZABADAKとか「これで勝ったと思うなよ」とか。

 CGの方でも、『ペルソナ召喚!』とか『我が名はキング・オブ・ハート!』とかって

タイトルをつけたくなるようなCGがありまして。

 こーゆーノリ大好き。