OPムービーと言えば、クソゲーの鼻(笑)…もとい華とも言える、重要な部分。
説明書にも、「電源を入れると、OPムービーが…」と、バッチリ記載されていることですし、気合いを入れてしかと検閲せねば。
…雪景色の村の一枚絵。
…フラッシュバックして入る、闇の中に光る謎の眼。
…縦・もしくは横方向にスクロールする、それ自体はなんらアニメーションしない妖怪の絵。
…降り積もった雪に覆われた、どこかの神社の入り口らしき木造の扉のCG。
…雪景色の村の一枚絵。
…フラッシュバックして入る、闇の中に光る謎の眼。
…縦・もしくは横方向にスクロールする、それ自体はなんらアニメーションしない妖怪の絵。
…降り積もった雪に覆われた、どこかの神社の入り口らしき木造の扉のCG。
…雪景色の村の一枚絵。
…フラッシュバックして入る…。
…すみません、どなたかJAROの電話番号教えて下さい。
・期待を裏切らないシステム! ホントに’96年発売のサウンドノベル?! 編
悪夢のようなムービーを無理矢理頭の中から叩き出し、こねてひねくり回してうすく伸ばして形を整え、オーブンに入れた所でゲームをスタートさせます。
…………………………(プレイ中)
…………………………(初回プレイ終わり。バッドエンド)
ま、いいでしょ。
取りあえず「鬼太郎ワールド」を崩さず、ストーリーも強引ではあるけれどそれなりには筋も通っています。
さて、気を取り直してセカンドプレイっと…。
まずは、選択肢までメッセージスキップ。
…あれ?
えいっ、やぁっ(パッドをいろいろいじる)
……れれれ?
……………。
メッセージスキップ機能無し。
気力、100→60まで低下。
やったね!
プログレッシブナイフはもう使えないよ!
攻撃力1200の”格闘”しかないね!
それでも、最後に残った気力を振り絞り、再度同じメッセージを読まされると言う苦行に耐える。
最初の選択肢、前回とは異なった物を選ぶ。
ストーリー、前回とは結構変わるんで、それなりには楽しめた。
ハッピーエンド。
三回目。
やはり違う選択を選んでいくと、また違うストーリーに。
「おおっ、ひょっとして、ストーリーのバリエーションがかなり広いのかッ?!」と、ちょっとだけ面白いな、なんて思い始めながらプレイし、バッドエンド。
しかし、それはバンダイの術中にまんまとはまっているに過ぎなかった。
四回目。
この辺になると、最初の方の選択肢では、選んだことのない項目はほぼ無いため、分岐をちょっと変えてプレイ。
結果。
ファーストプレイと同じシナリオ。
…もうお分かりでしょう、本ソフトには、大筋となるストーリーは三本しかないということが。
それでも挫けずに五回目をプレイ。
…ねぇ、みんな。
嫌な予感って、当たるよね。
特に「当たって欲しくないなぁ」って言う物ほど、良くあたるんだ、これが。
なんていうか、運命の女神様ってやつがいぢわるしてるとしか思えないよね。
でも、このゲームの場合は、制作者の邪悪さしか感じられないけどサ!
だってさ、後半〜終盤の選択肢で、ハッピーエンド・バッドエンドを決めているんだよ。
それも、ひどい時には完全な二者択一。
もちろんノーヒント。
雫のおまけシナリオ並みのデッドアライブを体験できちゃうのさ!
もちろんシナリオの質は、雫には比べるべくもないけどネ!
あ、そうそう、大事なことを言ってなかったネ!
このゲームのセーブは、SFC版の「弟切草」や「かまいたちの夜」のような、しおり一つオートセーブ方式なのさ!
LVNSのように、「セーブ毎にしおりを選ぶ」タイプじゃないから、シナリオ途中のデータを残しておいて、選択肢を潰していくことができないんだ!
やったねバンダイ!
メッセージスキップ機能無しというシステムと相まって、再プレイする気力を略奪するにはこの上ない仕様だネ!
なんていうか、文字の強調フォントが同じになっているのは、レビュアーのやる気のなさを象徴しているネ!
・W社・E野の呪い?! 編
最後は、やっぱり真面目に書きましょう。
上記したように、このゲームは、システム面が極悪としか言い様のない作り方です。
確かに、 '92年に発売された「弟切草」は、これとほぼ同じシステムでした。
でも、四年も前(このソフトは'96年発売)のゲームシステムを今更真似たところで、売れるわけがないでしょう。
わざわざ「テキストアドベンチャー」なんて体裁を取り繕っても、結局のところ「サウンドノベル」に過ぎないんだから、もっとシステムを突きつめなさいって。
この当時は、まだ痕が発売されたくらいだと思うけど、ユーザー本位のテストプレイを行えば、メッセージスキップ機能が不可欠だってことくらい、分かりそうなものです。
それに、この手のソフトにおいて、システム面と並んで重要な要素が「シナリオの出来」ですが、その点でもこのソフトは二歩も三歩も百歩も二百歩もひけをとっている。
なんといいますか、「起承転結」のうち、「転」が抜けているんです。
メリハリがなく、盛り上がりに欠けるんですね。
BGMも、肝心なところでへったくそな使い方しかしていないし。
CGに至っては、イベント用一枚絵など存在しないという体たらく。
背景CGと、一部のキャラクターの立ちポーズが一枚ずつあるだけで、立ちポーズCGが変化する、などと言うことは全く無し。
なんとなく、E野がまともにサウンドノベルを作ったらこうなるんじゃないかって気がしました。
風のリグレットとかを思うと。
ところで、このゲームにおいて、たった一つだけ、他のサウンドノベル…それこそLeafの「To
Heart」にさえも勝るといえる部門があります。
それは、効果音です。
オプションで効果音が全て聴けるようになっているんですが、それが無意味にすごい。
同じ種類のモノがやたら多い。
例えば、妖怪のおたけび。
ふつーは、一種類作ってあとは使い回そう、と思いますよね。
ぼくもそれで良いと思います。
効果音に力を入れるくらいなら、その分シナリオやBGMを良くして欲しいですからね。
しかし、このゲームのスタッフは、それを良しとしなかったようです。
ちなみに「スタッフ」、英語表記はもちろん"stuff"(笑)
おたけびだけで三種類くらいある。
それぞれ似たようでいながら、微妙に違うのです。
例えば、人々の苦しみの声。
これまた数種類あり、微妙に異なる。
人間というよりは、バイオハザード2のゾンビの集団が上げるうめき声のようですけど。
システム面の不備に目を背け、どーでもいいような効果音にめったやたら力をいれる…この辺、実に男らしい。
効果音にそんなに凝る暇あったら、メッセージスキップ機能くらいつけて下さい。
トップページへ
前のページへ