逆転裁判/GBA
 
 
2001.10.12
 
 本邦初・ドタバタ法廷ミステリー!(パッケージ裏面より)
 
 このゲームを表すのにこれほど相応しい言葉は他にありません。
 裁判を題材にするというアイディアは非常に斬新で、且つとても面白い。
 システム・シナリオとも良く練られているので、これは買いですよ。
 
 
 
 このゲームの主人公は新米弁護士であり、冤罪を着せられた依頼人を無罪にするのが目的です。
 そのために法廷で弁舌を振るうわけなのですが、この法廷シーンの基本システムはAVG32です。
 しかしただ単にAVG32を使っているだけではありません。
 証人が証言を語ってゆく過程で、怪しいと感じたらすかさず「待った!」と証言を揺さぶったり、「意義あり!」と証拠を突きつけることができるようになっています。
 
(具体的には、証人のメッセージが表示されている状態で、Aボタンでメッセージ次送り、Lボタンで「待った!」をかけ、Rボタンで「意義あり!」と証拠を突きつけることができる)
 
 このおかげで、「選択肢を選ぶだけ」だったAVG32システムに、プレイヤー側から「介入する」ことができます。
 AVG32を使っていながらシステム面で楽しめるように改良されているゲームは、本作が初めてでしょう。
 新しいシステムを生み出すことに長けた、カプコンらしいやり方です。
 まぁそんなシステム的な考察をさて置いても、証人の嘘を暴いていくのは純粋に楽しい。
 また、事件の背景となるストーリーがとても面白く、それを表現する文章レベルも極めて高い。
 はっきり言って、このゲームを遊ぶためだけでもゲームボーイアドバンスを買う価値はあります。
 
 
 
 本作は、「従来の枠にはまらないゲーム」の匂いを感じさせてくれます。
「次世代ゲーム機」ならぬ「次世代ゲームソフト」と言ってもいいかもしれません。
 このゲームを考えた人は間違いなくゲーム作りの天才です。
 AVGの新しい形を知る意味でも、「逆転裁判」は絶対に遊んでおくべき一本です。