バイオハザード ガンサバイバー/PS
 
 
2000.9.26
 
 カプコンの看板ソフト・バイオハザードシリーズの中の一本。
 ゲームジャンルこそ従来の「サバイバルホラー」ではなくガンシューティングとなっていますが、基本的なシステムは継承しています。
 ぼくはガンコンを持っていないのでコントローラでしか遊んでいないのですが、コントローラプレイの場合は他の3Dクォータービュータイプのバイオと同じ感覚で遊ぶことが出来ました。
 面白いなと思ったのは攻撃のアクションで、R1を押すと照準が表示され、○・□ボタンで攻撃を実行すると照準の位置に射撃が行われます。
 乱戦になると少々狙いがつけにくくはなりましたが、それでも十分面白い。
 アイテム回収やドア開閉がオートで行われるのも楽で遊びやすいし、心電図と武器の装填状況が常に画面下部に表示されているのもわかりやすい。
 システム的な不備と言えば、任意に上下を見ることができないため、気になるところをしっかり見ることが出来なかったり、足下に来た敵(主にリッカー)を攻撃できないことと、セーブがゲームオーバー時にしか行えないことくらいです。
 後者の理由により、ファーストプレイにしていきなりノーセーブクリアを強いられた。
 これは辛かった。
 でも目立った難点はそれくらいで、世界観やシナリオの方向性は間違いなくバイオですし、ガンシューティングとしても結構面白いので、バイオファンなら遊んでみる価値はあります。
 バイオシリーズは前作までのシナリオを踏まえて新作のシナリオを作っていくので、このガンサバイバーのシナリオも見ておかないと、4以降でついて行きにくくなるかもしれませんしね。
 
 
 
 ところで。
 本作「ガンサバイバー」は、バイオシリーズ中でも評価が低めです。
 ぼくが思うに、その理由は本作がアドベンチャー要素よりもシューティング要素を重視して作られているからだと思います。
 このゲームは基本的にシューティングなので、バイオシリーズお約束の謎解きが存在しません。
 鍵を探す→扉を開ける→鍵を探す………の繰り返しでゲームが進んでいきます。
 ゲームフィールドも次々と新しい所へ移っていくので、ある特定のフィールド内を行ったり来たりしてアイテムを収集していくということはありません。
 だから、他のバイオと同じ感覚で遊ぼうとすると肩透かしを喰らうでしょう。
 しかしそれは本作の評価を下げる要因とはなり得ません。
 シューティングゲームに謎解きの要素を導入したり、同じ所をウロウロさせたりしては、ゲームのテンポが悪くなり、「シューティングなのに敵を撃つ機会が少ない」ということになりかねないからです。
 ガンガン撃ってドンドン進んでいく、というのがシューティングゲームの醍醐味であり、その点で言えば本作は非常に理にかなった作りになっています。
(まぁリッカーやハンターは動きがイヤらしくて倒しにくい、ということはありますが)
 従来のバイオと同じ物差しで測るのではなく、ガンサバイバーはガンサバイバー単体として、同じ世界観の別ジャンルのゲームとして見るべきです。
 そうすれば、このゲームの面白さを余すところなく楽しめるでしょう。