D+VINE[LUV]/PC
 
 
2001.2.11
 
 アボガドパワーズがちょうど一年前に出した、エロゲでは珍しいアクションRPG。
 アボパと言えば、DOSの頃から渋くゲームを作ってきたメーカーですね。
 ぼくはアボパのゲームを買うのは初めてだったんですが、非常に面白く遊べました。
 …っつーか今楽しく遊べてます。
 ファーストプレイで未クリアのため現在進行形。
 で、普段ならまずはゲームのシステム・OPストーリーについて軽く触れるものですが、これに関してはそーゆーことはしません。
 メーカー公式サイトの製品情報を読んで下さい…ゲーム画面のCGを用いて解説しているので、ぼくの稚拙な説明より百倍はわかりやすいです。
 まさしく、『百聞は一見にしかず』。
 
 
 
 読んできましたか?
 読んできましたね?
 どーゆーゲームなのかある程度イメージできましたね?
 以下、プレイヤー視点から見たざっくばらんな総評。
 
 まずシステムについての補足。
 このゲームは基本的に、
「ダンジョンに潜る→街に戻って装備を整えてイベントを進める→ダンジョンに潜る→……」
ということの繰り返しでストーリーを進めていきます。
 入るたびにダンジョンや街の形が変わる、などとゆーことは全くないので、極めて閉鎖的な世界でのRPGとなっています。
 アリスの「ぱすてるチャイム」に近いですね。
 このタイプのRPGがどうしても肌に合わない、という人は、残念ですがこのゲームは見送るべき。
 また、アクションRPGと銘打ってはいますが、実際にはディアブロやUOに近いです。
 イースのようなフルアクションとは若干異なるタイプのアクションですので、誤解なきよう。
 もちろん、非常に面白いシステムであることに間違いないんですが。
 
 さて。
 このゲーム、メーカーサイトの情報を読んだ限りでは、
「どの辺がエロゲなのか」とゆーことがいまいちわかりにくいのですが。
 実際には、極めてエロゲらしいエロゲになっています。
 ゲームのメインストーリーであるダンジョン探索においてはエロ要素はほとんどないのですが、その分をサブシナリオで補っているのです。
 このサブシナリオとは、ストーリーの進行には直接関係のない、街の中で起こるイベントなのですが。
 とにかくイベント数がハンパじゃない。
 そしてそのほとんどにHシーンがある。
 もちろんお相手は別々の女の子(ヒロイン、ではないのですが…ってゆーかハイド、お前背中から刺されても文句言えねーぞ)。
 それぞれのキャラも、イベントだけの使い捨てキャラにはなっておらず、女の子一人につきシナリオを一本書けるくらいにしっかり作りこまれてます。
 特に「ああ、いかにもエロゲらしいなぁ」と思う事として、遊郭の存在があります。
 さすがに遊郭はコンシューマ・一般向けRPGでは絶対に再現不可能ですからねぇ。
 CGに関しても、若干DOSチックかな? と思うことはありますが、全然オッケーなレベル。
 また、本筋のダンジョン探索に関しても、迷宮マップが最初から見られる上、
「ちょっとダレてきたかな〜…」という辺りで丁度イベントが起こります。
 このバランスは絶妙の一語。
 いやいや、さすがにアボガドパワーズは老舗だけのことはあります。
 Windowsになってからエロゲーを作り始めた、昨日今日参入してきたメーカーとは底力が違いますね。
 Leafみたいに変に売れてない分、ブランドイメージに頼ることなく、しっかりとしたゲーム作りをやってくれてます。
 アクションRPGという不慣れな分野でもしっかり楽しめる物を作れる辺り、「ゲーム職人」という言葉が相応しい。
 ADV・シミュレーション一辺倒の他のエロゲメーカーにも、この姿勢は見習って欲しいですね。
 
 
 
 …と、ゆーわけで。
 このD+VINE[LUV]はエロゲアクションRPGとしては屈指の傑作です。
 難易度はさほど高くないので、アクションだからといって敬遠せずに是非一度遊んでみて下さい。
 サクサク遊べるので、きっとはまります。
 唯一の難点として、ジョイスティック非対応だということがあるのですが、そんなの全然気にならないくらい楽しめますから。