こみっくパーティー/DreamCast
 
 
2001.8.15
 
 同名PCゲームのコンシューマ移植作…なんて、そんな基本部分を書く必要はねーですね。
 そもそもこみパを知らない人がうちのサイトに来てくれるとも思えないので、その辺はカットします。
 ゲームの基本的なノリはPC版と変わらず、毎月同人誌描いて即売会で売って恋愛して、とゆーぼくの大好きなラブコメタイプの展開となっておりまする。
 
 
 
 さて、ではDC版で大きく変わったこと。
 それは原稿描きがパラメータによる自動執筆から、ミニゲーム調になったことです。
「原稿を描く」コマンドを選ぶと、「←・↓・→」のような矢印と制限時間が表示され、この矢印通りにキーを入力してやれば原稿が一枚執筆できたことになります。
 入力を間違っても一枚執筆できたことになりますが、制限時間をロスするし同人誌のクオリティが落ちてしまうので、質の良い同人誌を作ろうと思うならそれなりに気合を入れなければなりません。
 最初のうちは24Pを描き上げる事すら大変です。
 慣れれば結構サクサク描けるようになりますし、主人公のパラメータ上昇に従って矢印の数が減るので、簡単に原稿を描けるようにはなりますが、それでも一ヶ月で84Pはほとんど無理。
 ぼくは今のところ、60Pを描きあげるのがやっとです。
 このシステムのおかげで、PC版では単調になりがちだった原稿描き部分でも気が抜けなくなりました。
 まぁそれは良いんですが、こんだけ苦労して狙ったキャラの攻略に失敗したら悲劇だよなぁ。
 こう言っちゃなんだけど、複数回プレイを前提としたゲームにはちょっと厳しいシステムかもしれない。
 また、残念なことに、PC版の最大の欠点であった「ランダム性の強さ」は全く改善されていません。
 電話などをする前にはセーブして留守だったらロード、を何度も繰り返すことになります。
 これはやってて虚しくなる。
 いくみんの攻略とかもPC版はランダム要素が多かったけど、こっちでもそーだったら泣くぞ。ぼくわ。
 
 
 ぶちぶちと文句を言いましたが、基本的には割と面白いです。
 エロシーン無くなったけど、その分新イベントCGが追加されてます。
 新キャラもいるし、こみパが好きなら買っても良いんじゃないでしょうか。
 
 
 ちなみにぼくは、久しぶりに「猪名川でいこう!」を遊びたくなったので、早速インストールして遊びました。
 うーむ、猪名川のこみパおまけシナリオは、18禁だからこその面白さに満ち溢れているなぁ。
 
 
 
 
 
 
2002.6.18
 
 前回更新から十ヶ月以上経過しての書き足し。
 つまりそれだけ長い間中断していたワケです。
 いや決してつまんないわけじゃないんです、むしろ面白いんだけど一度離れちゃうと再プレイしにくいってゆーかー。
 まあその辺は気にしないで下さい。
 どーせあと二年も経ちゃあ大した問題でもなくなりますから。
 
 
 
 
 では本題。
 DC版こみパ、よーやく全クリ一歩手前まで行きました。
 残るはちゃん様こと大庭詠美ただ一人。
 そこで、ここまで遊んで分かったDC版とPC版の違いについて付け足しておこうと思います。
 エロシーンカットに伴う新イベント追加は先述の通りですが、エンディングも変更されているキャラが多いのですね。
 郁美エンドの変更は日記で書きましたが、他に瑞希や玲子、南さんなども全く別のエンディングになっています。
 インド人もビックリだ。
 新イベント・新ED、それに御影すばるシナリオの追加などをあわせれば、PC版からみて20%はボリュームアップしています。
 2割ってのはなかなか大きいですYO。
 特に玲子エンディングでは、エロシーンがカットされてしまったことを逆手にとったナイスなオチをつけていたりもします。
 こーゆー『不利を有利に変える』ってのは実に巧い手法ですね。
 なんか少年漫画の必殺技みたいな気もするけど。
 あとDCオリジナルのすばるシナリオですが、これまた中々の出来映え。
 前半〜後半までの『挫折→特訓→ハッピーエンド』なお約束展開から一転、終盤はいきなりハードで重い話になります。
(ネタバレガード!)
 つーかこれって、巷に溢れる安易な記憶喪失モノへのアンチテーゼじゃないのかな。
 F&Cの傑作『水月』遊んだばっかりだから余計にそう思う。
 記憶喪失の主人公がヒロインに「好きだ!」って言ったとしても、

花梨
「…ごめん。私は、透矢のことが好き。でもそれは、『記憶を失う前の透矢』だったの。
 今の記憶を失った透矢は……嫌いじゃないけど、でも、そういう相手としては見られないよ…」
(はうっ、花梨のイメージになっちまってるぅっ!)

なんて言われちまったらスゲェやるせないよな。
 それにすばるが記憶を取り戻した後で、『すばるちゃん』がどうなったのかもフォローされてない。
 『すばるちゃん』としての記憶が『すばる』の中に残っているのかどうか。
 もし無いんだとしたら……。
 すばるシナリオはハッピーエンドで終わるけど、部分的にはSADな話なのかもしれない。
 ネタバレガードが長くなりましたが、でも見ておくべき価値のある話です。
 萌えるし。(結局それかッ!)
 
 
 総じて見れば、無意味なランダム性や微妙に使いにくい既読スキップなど、システム面に粗があることは否定できませんが、その他のプラス要素の方がずっと大きい。
 コンシューマのギャルゲとしては、間違いなくトップクラスの一本です。
 Leaf東京開発室だからって敬遠せず、キッチリ遊んだ方が良いですよ。
 
 
 
 
 余談壱。
 DCこみパのシステムの悪い点の一つがフリーズ率の高さです。
 とにかくよく止まる。
 こんなにハングるなんてまるで某マックロソフトの窓ーズみたいだなあと思ったら、DCのOSとも言えるWindowsCEはマックロソフト製でしたね。
 なーんだ、マックロソフトのソフトじゃあ不良品なのも仕方ないねえ。
 謎は全て解けた。
 でめたしでめたし。
 良かったね良かったね。
 
 
 
 
 余談弐。
 すばる攻略中のプレイにて、ついに構成力が90を越え、矢印一つでコンテ作成が可能なところまでこぎつけることが出来ました。
 ちょっと感動しました。
 90超までパラメータを上げるには、相当気合入れて原稿描いてなきゃあかんのです。
 自分で自分を褒めてあげたい。
 
 
 
 
 余談参。
 またも『猪名川で行こう!!』の再プレイをやってました。
 こみパミニシナリオだけじゃなく、こみっくクイズで全員分のエンディングを見直すという念の入れよう。
 でもどっちも凄く面白かった。
 DC版オンリーのプレイヤーにとって最大の不幸は、『猪名川で行こう!!』が遊べないことだろーな。
 メッチャ面白いんだけど、さすがにこいつは移植できないだろーからねえ。
 なお余談ですが(余談の余談)、ぼくは直接的なエロシーンより、間接的にエロを連想させるようなネタの方が好きです。
 その意味でも『猪名川で行こう!!』は大変によろしかった。
 
 
 
 
 余談紫。
 エニックス四コマ漫画劇場より、こみパ四コマシリーズ刊行中。
 こみパ本として極めてハイクオリティなシリーズなので、こちらも併せてお薦め。