2001.5.4
SAGA PLANETSが出したエロゲ。 このSAGA PLANETSというメーカー、このゲームを買うまで、ぼくは存在自体を知りませんでした。 今この文章を書くためにパッケージを引っ張り出してきてウェブサイトアドレスを調べたくらいです。 なので過去の実績とか歴史とか栄光とか作り手の力とか、そーゆー事は一切わかりません。 そもそもこのゲーム自体、発売前から特に注目していたわけではないのです。 たまたま良く行くSKINサイトで話題になっていたから、じゃあSKINに乗り遅れないために遊んでみるか、程度の軽い気持ちで買ったんですが。 物凄く良いゲームでした。 まさかこんなにしっかり作りこまれているゲームだとは思ってなかったから、意表を突かれました。 良い意味で先入観を裏切られましたね。 このゲームのOPストーリーは非常に簡単で、 男女交際禁止の学園の男子寮に住む主人公・橘慎吾の部屋に、ネットのメール友達だった女の子のNANAが突然やってきてさぁ大変、どじょうが出てきてこんにちは! というものです。 いやどじょうは出てこないが。 どじょう鍋は結構旨いらしいが食いたいとは思わないな。 いやいやどじょうはもういいんだ。 閑話休題。 ともかくそーゆータクネッターの理想が形を取ったようなゲームなのです。 んで、このNANAは最初っから主人公にベタぼれ。 上記したとおりの同棲状態なので、NANA食い放題。 ここで食いまくれば…すなわちHしまくれば鬼畜系シナリオ、理性を保ってNANAと色々話をするようにしていれば純愛系シナリオへと進んでいきます。 …が、NANA鬼畜シナリオだけはまだ見ていないので、具体的にどーゆーモノなのかは不明です。 明日にでも追記しておきます。 まずシステムですが、これはもう詳しく語るのがバカバカしくなるような、エロゲ・ギャルゲのフォーマットたるビジュアルアーツ系ADVシステム。 一応、放課後になったら「寮(自室)」「新聞部」「パン屋」の三つから行き先を選べるようにはなっていますが、新聞部とパン屋はそれぞれ通い続ければNANA以外のヒロインのシナリオに入る、というただそれだけのこと。 自室でも、「Hする」「勉強する」「NANAと話す」のいずれかを選ぶことになりますが、これまた鬼畜系と純愛系のどっちに行くかを決めるだけ。 しかし、狙ったキャラのシナリオに入るのは容易いのですが、ヒロインシナリオの分岐は少々難しい。 そう、このゲームは、最近のギャルゲには珍しく、一人のヒロインに複数のシナリオが用意されているのです。 このヒロイン個別のシナリオ分岐は、「勉強する」コマンドでの主人公の学力の増幅具合や、シナリオ中でのちょっとした選択肢で変わるため、全ルートを通ってCG回収100%になるのは普通に遊んでいるとかなり難しい。 そう言った意味での攻略のしがいはあります。 メッセージスキップ機能が既読オンリーで非常に早いため、再プレイがしやすく、CG・サウンドモード標準装備。 流行のHシーン回想機能も完備しています。 よって、システムに関しては全く問題なしです。 次にシナリオ・CG・演出等について。 このゲームのシナリオはかなり良いです。 基本的には純愛系が多いのですが、NANA以外の一部のヒロインに関しては、攻略途中から鬼畜ルートに入ることもできるようになっています。 純愛系はトコトン純愛だし、鬼畜は…ぼくはかなり鬼畜だと思いますが、ネットでの評判では「大して鬼畜じゃない」そうです。 澪鬼畜シナリオなんかは「そこまでやるか…」と思ったけどなぁ、これでも鬼畜度低いのかなぁ。 また、純愛系・鬼畜系問わず、Hシーンがとても多いのも特徴です。 どんなシナリオでも最低二回はHシーンが入るし、同じヒロインでも純愛・鬼畜で異なるし、純愛ルートの場合はシナリオ分岐で違うHシーンになるし…と、とにかくHシーンの数が多い。 ヒロインが結構多く、テキストも手抜きの無い十分なえちぃテキストとなっているので、Hシーンのトータル数はかなりの数に上ります。 アダルトゲームとして、ある意味非常に正しい姿ですな。 ヒロイン以外の男キャラクターも良いヤツラで掛け合いを見ていて楽しいし、BGMもCD−DAでなかなか良い曲。 I've作曲のOPテーマは必聴。 CGに関しても、ちょっとみつみ美里入ってるかな? という気はしますが、一般的に見て十分綺麗だと言えるレベル。 全体的にソツなくまとめられてかなり良い出来なので、これは遊ぶ価値ありまくりです。 ネットでの評判は賛否両論ですが、ぼくは間違いなく出来の良いゲームだと思いますので。 なおシナリオに関しての追記なのですが。 メインヒロインであるNANAの純愛シナリオが凄かった。 まさかこんな展開になるとは思わなかった。 トゥルーエンドで本気で感動しました。 「みずいろ」のひよりんシナリオ・むつきちゃんシナリオと同じくらい感動した。 EDCGの一枚目…あの曲を流しながらあれを表示するのはほとんど反則です。 この手の悲劇のヒロイン話にぼくは極めて弱いのです……ヨヨヨ。 このエンディングを見てしまうと、もう他のキャラのシナリオには行けなくなってしまいます。(以下ネタバレ!) NANAのために医者になって、一生懸命探して探し当てて、そして目覚めるまで何年間もずっとNANAの治療に専念していたなんて…主人公格好良すぎ!! でも、他キャラのシナリオに行ってしまった場合は、NANAは最後の願いで一ヶ月だけ主人公の部屋に来て、処女まで捧げたけれど、それでも振られてしまって、失意の中病院で移植手術を受け、そしてそのまま死んでしまったんでしょうねぇ…。 そう考えると他キャラのシナリオには行けないですよ…ヨヨヨ。 このNANA純愛トゥルーエンディングは絶対見て欲しいです。 心地よく爽やかな感動が味わえますから。 2001.5.5 NANA鬼畜シナリオ終えました。 感想ですが…うーん、やっぱり十分鬼畜だと思うがなぁ。 難を言えば、主人公が鬼畜モードに切り替わるきっかけがちょっと強引だったかな、というか主人公がいきなり暴走し始めただけじゃないのか、って気はしましたが。 鬼畜ルートではもう素晴らしいまでに外道な所業を見せてくれます。 ランスなんか目じゃないほどの鬼畜っぷり。 ってゆーかランスは本質的には鬼畜じゃないし。 いやいやいやランスは関係ない。 まぁそれはともかく。 鬼畜ルートは鬼畜ルートでキッチリ描いてると思います。 少なくともぼくの見る限り、このゲームには特にこれといって悪い点なんかはありません。 総合的に見て十分標準を上回る出来映えだと思うので、やっぱりお薦めです。 尚鬼畜ルート終了後、最後にもう一度NANAトゥルーエンドを見たのですが。 やっぱり物凄く感動しました。(以下ネタバレ!) このエンディングって、実はTHのマルチシナリオと同じ終わり方をしているわけなんですよね。 もう会えないと思っていた二人が苦難の末再会できて、これからはずっと一緒に歩んでいこう、というところでめでたしめでたしとしている。 いわばおとぎ話的エンディングなわけです。 この先を考えると、やっぱり色々な問題がありそうなのですが、それらからは一切目を瞑っている。 これは卑怯な終わり方であると言えなくもないのですが、卑怯でいいじゃないですか。 こういった希望溢れるエンディングこそ、トゥルーエンディングに相応しい、そうは思いませんか? …あ、「希望」ってのはいいな。 曲名とか、あるいは章のタイトルとかにつけるとバシッと決まりそうだ。 このネタはストックしておこう、うん。 とりあえず、「このゲームを遊んでよかったな」と思えるとても良いエンディングでした。 |