いろんな京都の木の顔がみれる住宅

<京都府 t邸>

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 「育った土地の気候や風土を一番よく知っている木を使って家を建てることは、自然なこと。だから京都の木をたくさん使いたい。」という建築主の強い要望で、この家には構造材だけでなく、建具材から内装材、収納の内部やドアの取手に至るまで、京都の木がふんだんに使われている。

 一般に「産直住宅」というと、杉や桧が中心となりがちであるが、ここでは「京都の木ネットワーク」の製材所、大工などのメンバーがアイデアを出し合い、いろいろな木の使い方を試みている。 柱を製材したあとの「丸太の外側」を腰板に使用したり、ちょっとした遊び心で、階段には、桧、ホオ、松、モミ、桜、計5種類の木材が組み合わされている。
 また、玄関の周りでは、柱と上がり框に「ケヤキ」、鴨居には「ケンポナシ」という木目の美しい木が視覚的なポイントとして使われている。 これだけの木に触れて育つ子ども達は、将来が楽しみな、そんな木づかいの感じられる家になった。
 この建物は地域材利用への促進に京都府が進めている「ウッドマイレージCO2認証制度」(京都府内産木材認証制度)の先駆けとして、ウッドマイレージ(※1)の計算も試みている。

(※1)ウッドマイレージ:
(京都府「きょうと森の通信局」京都府内産木材認証制度 HP参照)