比叡山を望む老人福祉施設

<上高野デイサービスセンター>

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 この建物は、医療法人による「デイサービスセンター」と「居宅介護支援」そして「訪問看護」といった複合的な福祉サービスを提供する建物として計画された。
 基本計画の段階から事務スタッフと現場スタッフを交えてミーティングを行い、コンセプトの検討を行った。スタッフが快適に動けると、利用者の居心地の良さにもつながってくることはもちろんであるが、「どの場面でも、どこにいても利用者へ目配せが出来るように見通しを確保し、性別やプライバシーへの配慮も保つ」ということがプランの重要な柱となった。
 利用者の状態に応じた使い分けとして、1階は全体的に開放感のある明るい雰囲気のオープンなスペースとし、逆に2階は濃茶色をベースとした落ち着いた雰囲気の空間とした。また、利用者の楽しみの1つである入浴については、庭を眺めて入れる大浴場と機械浴付きの個浴を設けて様々なケースに対応できるようになっている。スタッフ及び事務関係の部署は3階にまとめ、それぞれが効率よく連携できるように配置している。

 今回、スケジュール的にはタイトではあったが、着工してからも手摺の高さやスイッチの配置などについて、現場で実際に確認するなどスタッフの意見多く取り入れた。高齢者福祉施設の需要が高まる中、スタッフと利用者、共に快適に過ごせる空間が提案できるように今後も学んでいきたいと考えている。  

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