旧街道に面したモダン建築の改修

<再生前の様子>

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 この建物は旧街道沿いに面し、中庭を挟んで、表に「RC造の近代モダン建築」奥に「純和風の趣向を凝らした座敷」が配置され、その二つを繋ぐ空間として、昔は土間であった平屋が存在した。この空間は一部を土間のまま残しながら、居間や寝室といった住居スペースとして手が加え使われていた。

 今回の改修では、現在の生活スタイルに合うように、土間部分をなくして住居スペースの段差を解消し、水回りを使い勝手よく配置し直し、車庫も併設することとなった。また、街道沿いの表玄関に併設されていた既存車庫部分は、使い勝手と外観上の理由より、アプローチとして改修することになった。 この改修では、既存屋根は瓦を葺き替えたばかりということで、軒桁及び母屋より上部分を残したまま、ジャッキアップをしてベタ基礎を打設して柱の入れ替えなどを行った。

 内部の間取りは大きく変わったが、屋根を残したことにより外観上の変化は少なく、中庭を直接眺められるようになったリビングは、昼間は照明のいらない気持ちのよいスペースになった。 表玄関については既存の部分とデザイン上のバランスが難しかったが、スラブを半分撤去し、丸くくり抜き植栽を植えることで、既存のRCを生かしつつ開放的なアプローチに仕上がった。

<再生後の様子>

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