ジュンベリーのある診療所

<滋賀県近江八幡市 i医院>

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 古くは御殿医をつとめられた家系で、入り口の「見道斎」と彫られた銘板がそれを物語っている。以降、この地で長年にわたって医業を営まれ、今日では地元に根ざした診療所として住民にも厚い信頼がおかれている。

 建物が老朽化し、また手狭になってきたことから、近くの別敷地に医院を新築、移転されることとなった。 これまでの建物は段差が多く、多少閉鎖的であったため、計画にあたっては明るく開放的にということと、高齢者や身体障害者の方にも気軽に使っていただける施設にしたいとのご要望があった。

 敷地前面を駐車スペースとして、待合い室、処置室には充分な採光と通風が取れるよう、奥の庭を囲むようにL字型の平面プランとなっている。 また、内部では木造の柱や梁を一部現しにすることで、視覚的な雰囲気を柔らかくしている。

 先生のアイデアでレトロな薬品棚や医療機器などがさりげなくおかれ、患者さんへの気配りと、これまでの診療所を継承されていることがセンス良く表現されている。

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