2011年春闘回答

JMIUクボテック支部

2011/2/23

1 経営指針/計画・事業計画を公表すること。
経営指針を従業員に示せば、会社側と従業員の価値観を共有でき全社一丸体制を築きやすくなります。
また、従業員をどういう存在としてとらえるのかを示して下さい。
 私たちとしては、社員重視の政策による社員満足度の向上、つまり従業員がこの会社で働くことに生き甲斐を感じ、そして実力を蓄え又それを発揮する中で、自分の成長を実感し、またお客様や同僚や家族や社会から認められるという充実感を味わえることができることが最も重要なことだと思います。

経営戦略・経営計画(行動計画・数値計画)、各事業においての事業計画を立てられている事と思いますので、それを社員に公表して下さい。
具体的な言葉で示してもらうと、社員もイメージしやすいですし、気持ちの共有もしやすくなります。

回答
計画等はIR情報の短信等で出している。

中長期の計画等は当社の業務内容にはなじまないと回答
また、会社は従業員をどの様に考えているかの問いに対して、社長は従業員の事を常に考えているとの事。



2. 生活改善のため以下項目を要求します。
基本給を20,000円アップする事。

回答
まだ業績、評価等の集計が算出されていないので、現時点では回答できないとの事。
組合からの要求として、平均賃上げ金額の提示を要求

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第二回回答(4/16)
・昨年度より上がる。下がる人はいない
・上がる金額等の数字は回答しない。
 理由
  ・最終的な数値はまだでていない
  ・他社も出していない
  ・個々人の給与の積み重ねで総額がきまるので平均上昇額の提示はな
   じまない。数字をだしても意味がない。
  ・有報をみれば総額人件費がわかると回答。
  ・基本的に会社は数字をだすつもりはない。

以上の理由での回答でしたが、組合としては到底納得できるものではありません。上記回答に対して組合側は、

  ・他社も特別なところ(会社側との協定・会社清算等)を除いて、全
   て数字での回答を出ている。
  ・個々人の給与の積み重ねであっても、人件費の計画がなければ会社
   は運営できないはずで、数字は出せるはず。また、数字が出ないこ
   とには、交渉ができない。
  ・平均給与(基本給)の提示は、賃金の上昇率等の指針になり、会社
   側が公正に利益の従業員への分配を行っている証拠となるものであ
   る。
  ・総額人件費に対しては、残業代等が入っており、その数字は、組合
   の要求する基本給に対して意味をなさない。

以上の内容を、交渉の席上で反論しました。(一字一句そのままではありません)

また、会社は個人の一般的な生活費上昇に対しては殆ど考慮しておらず、年齢に対する基本給等の考え方も無く、仕事の良し悪しにより給与を決定するとの回答がありました。これは、ほぼ全てを業績評価で行うと言っているのと同議であり、評価の方法がますます重要になってきますが、以下に記載しますが、会社側は個人評価に対する明確な金額決定プロセスが無いと回答しています。

組合としては、早急に賃金決定プロセスの策定と従業員への周知と了承及び従業員が納得できる評価方法の確立、平均給与の公開を要求していきたいと思います。

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3. 派遣・パート労働者に対する出勤制限を解除する事。
現在、派遣及びパート労働者に対して出勤制限を課しています。
業績アップし黒字回復した事でもありますので、出勤制限の必要は無くなったので、その制限を解除する事。

回答
会社側では、派遣及びパートに対して、制限は行っていませんとの事。



4 業績評価に関する要求

@年に1度、評価説明を全ての従業員に対して希望者確認を行った上で実施すること。また、評価説明の時期を決める事。

回答
3月末前後までにメールを従業員に送り、希望者のみ評価説明を実施する。
4/15日現在、未だ、評価説明実施のメールは来ていません。

A各評価項目に対する評価点数とその理由の説明は必ず行う事。

回答
説明スキルの向上

B業績給を下げる者に対し、幾ら下げるかを4/1前に事前に説明し理解を得ること。

次回交渉

C業績評価に対する賃金決定のプロセスを明記したものを各従業員に提示する事。
 評価及び業績が、賃金にどのように反映されるのか(算出方法の明示)を、個人個人に対し給与明細
 と共に添付する事。

回答(交渉継続)
・業績手当には会社業績と個人評価があり、管理職は会社業績の比率が高く、一般従業員は個人評価が高いとの事
組合側からは、比率が幾らなのか?と会社業績及び個人評価に対する賃金の算出方法の提示を要求しています。

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第二回回答(4/16)
・個人評価に対する金額決定のための計算式・対応表等は現在なく、現在策定中で来年度をとの事。(業績に対する金額決定も同様)

組合としては、賃金改定のほぼ全てを業績手当で行っている事に対して、明確な金額決定プロセスがないまま、およそ8年間その状態が続いていた事になり、驚いています。しかも個人評価の説明も昨年度まで全くありませんでした。
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5. 雇用延長に対する制限を撤廃する事。
現状は、評価に対する制限がありますが、年金支給開始日が延長になり、制限があると雇用不安が発生します。また、以前の団体交渉において、実質制限がないとの回答なので、撤廃することに対し問題は無いと判断します。
(就業規則の雇用延長項目に定年前3年間の評価が平均以下の人は雇用しないという項目の削除要求)


回答
・排他的な運用はしないと約束。実質的にはすべての従業員に対して、雇用延長をしているとの事。
・評価に関しては、常に改善点を指示しているので、指示に従い仕事をすれば問題はないとの事。


6. 掲示板を設置する事。
次回交渉


7. 要求書に対して必ず書面にて回答指定日に回答すること。また、宛名は3者連名とする事。
指定回答日に団体交渉が行えない等の不都合が発生していますので、指定日に回答書を以て回答する事。
 団体交渉は私たち従業員にとって、生活安定のための重要な機会です。その機会を会社側の都合で遅らせる事は、交渉機会の減少であり、誠実な対応とは言い難い行為です。
特に春闘のように、回答指定日のある要求書に対して、回答指定日が遅れる事は従業員を疎かにする行為であり、組合としては会社の事情を考慮はしても許容できるものではありません。会社側の都合で回答指定日に団体交渉ができないのであれば、回答指定日に書面による回答を行う事が然るべき対応ではないでしょうか。

以上。