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■9/28(日)正しいです→「座頭市」。
 新宿紀伊国屋の新オープン"Comic&DVD Forest"にて、ついに「風雲児たち」14巻入手。「シーボルト事件」「大塩平八郎の乱」がこの巻の主エピソードである。前後するが帰宅途中のフレッシュネスバーガーで一気に読了。(ついに店長に「テレビ出てませんでした?」などと聞かれてしまった・・)シーボルトの日本別離シーンは熱い!平賀源内獄死エピソード以来のグッと胸に迫るシーンだ。そして「男の花道」の語源となったエピソードが語られ・・(勉強になるナァ・・)大塩の乱に到るが、ここらあたりは久々に徳川治世に対する痛烈な批判が首をもたげる。そんなエピソードの合間に同時代のアメリカ史が、対米批判の毒も軽く含ませて語られる・・名調子という他無しのみなもと漫画。
 新宿ピカデリーにて映画サークル活動第一弾、北野武監督「座頭市」鑑賞!ひとくちに言えばあまりにも正しい現代的時代劇だ。実際のところ、映画サークル作るとかいっときながら勝新座頭市は一本もみていないエセ映画ファンな自分だったが、近しい記憶をたぐり寄せてみれば、旧文芸座で池広一夫の「眠狂四郎」シリーズとか見てた頃などを思い出させられる。あの感覚だ・・。しかし全く同じものを作ってしまえば、「なんかフイルムの色が今っぽすぎてどうもなぁ」ってな感じの違和感にひたることは必定。古い酒をテラテラの合成皮革袋に入れたような違和感っつーか。(まぁ市川崑とか、古い人だから古いことやるのはしょーがないと思われてる人にはそれも許容されようが、たけしにそれは誰ひとり期待していない)この違和感をどんな風にかわしていくか。山田洋次はサラリーマン劇を時代劇に合成させて一山アテた感じだが(しかし私には「たそがれ清兵衛」はイマイチの感を残す映画だった・・)、こっちはパツキンの座頭市がビュンビュン唸る仕込み杖を振るたびに、パッと舞い散り噴出する血しぶきのエクスタシー、それにかなりカッコいいシーンつなぎで見事に現代に時代劇を成立させたと言えよう・・とかね。ま〜こんな見方はあまりにも時代劇というジャンル映画へ拘泥しすぎているだろうし、映画を見てる間はあまりにも率直に楽しめるしで、ヴェネツィア映画祭銀獅子にフサワシイ!とか何とか映画作家ファンっぽく高らかに叫ぶような映画ではないと思う。どっちかというとたけし映画ってなんか妙に必然性ないシーンばっかで肌に合わないけど、「座頭市」は好きだな〜っていう人がいっぱい出てくるような映画じゃないかなと思うのだった。サークルの活動としては、結局鑑賞できたのは2人だったが、2人して意見が全然分かれちゃったのも面白かった。映画見た後は鑑賞不参加だったタイチ君らと新宿三丁目の「東京ホルモン」ってなホルモン焼き屋で飲み食いしながらサークル名を検討。勢いで「東京シネマホルモン倶楽部」にしよう!とかぶちあげたが大丈夫だろうか・・。しかも集まった連中は男子校だったとか、大学時代男子だけサークル(オレだ)とかいった来歴を持っている事が判明!!またしても男だけ仲間の気楽さの中に陥ってしまおうとしている自分に気づいた。うあ〜。

■9/27(土)いつになったら見つかるの「風雲児たち」14巻。
 異様な孤独感ただよう悪夢からガバと跳ね起きるともうPM1時。休日一日めは毎度こんな感じだ。渋谷で蜷川演出の「エレクトラ」を見た後という友人(女子大院生・・って書くと大学院生というよりなんか大学病院に入院してる女子みたいに見えるのはオレだけか?)らと八重洲で飲む。最近セツに感じるが、最近の20〜30代女子は酒に強すぎるんじゃないのか?なんか飲む相手みな「男は酒が飲めなくてツマラン」という意見ばかり耳にする。今日のお二人はどちらも淑女ゆえそんな野人的意見は吐かなかったが、少なくとも私の許容量の10倍くらいはゆうに一晩で飲み尽くすものとみた。
 中野の明屋書店に望みを託したもののあえなく改装中だったこともあり、ここならば!と八重洲ブックセンターで「風雲児たち」14巻を探そうとするも、気づいてみるとここにはマンガ売り場が無い!この時代に書籍だけで勝負するとは、アツい本屋だなぁ・・そこで佐野真一「東電OL症候群」、小此木啓吾(ご冥福をお祈りします)「フロイト思想のキーワード」、アルンダティ・ロイ「帝国を壊すために」購入。25周年を迎えるという八重洲ブックセンターのレジはとても丁寧で、今更ながら感動する。カバーの丈がちょっと違ってて付け直すだけの事に「すいません」とか言ってくれ、さらに買った本の数+1、しおりをつけてくれる。増々アツい。
 さらに吉祥寺で探索。公園口付近の「まんがの森」では「風雲児たち」は一冊も置いていないものの、かわりにみなもと太郎本人の筆になる同人誌がズラリ。うーむ、同人誌活動をしていたとは知らなかった。まだまだみなもと「ファン」の登山口にも達していない自分を思い知らされるとともに、「風雲児外伝6 冗談新選組」を購入。しかしこれは新作ではなく、1972年にマガジンに掲載された過去作の再録ということらしい。実は中学時代に地元・新潟で同人誌活動的なコトをナニしていたという歴史を少々恥じている自分としては、コミック・マーケットなどの場所は長らく縁遠いものに位置付けていたが、こうしてマス市場になかなか顧みられることのない作家たちが本を出しているとなるとなかなかに興味ひかれる。どなたか今度一緒に討ち入ってみませんか。 
 吉祥寺では他に、公園口あたりの古本屋で田中隆吉「日本軍閥暗闘史」、P・K・ディック(高校時代のわが神話的作家!・・あんまり読んでないけど)「パーマー・エルドリッチの三つの聖痕」、鶴見和子「南方熊楠」、J・フィッシャー他いろんな人たち「プラトン主義の多面体」など購入。この街は文化的にもなかなか優れておるなぁ・・。という思いを新たに。
 なかば自分の生活空間の一部と化した感のあるフレッシュネスバーガーで引き続き「辻邦生・全短編1」を読む。3番めに収められている短編「ある晩年」では、自分の生活と仕事を常に変わることのないリズムで律してきた老年の弁護士が、愛する女性の子供が不慮の事故で死んだことをきっかけに虚無感と孤独の中に生きるようになるが、公園の噴水の前で出会ったある詩人との会話によって、その孤独の中に救いを見い出しながら死んでいく。
 「ごらんなさい。この噴水は高くあがり、そしてまた水面におちてきます。これをどうお考えになりますか。これは永遠に同じことの繰り返しじゃないでしょうか。もし物が一つ一つ動き、場所を変えるだけだったら、どんな物でも、この噴水の水と同じように、永遠のくりかえしにすぎないのじゃありませんか?おそらくそれは無意味なことでしょう」
 「私が今、自分が噴水になる、といったのは、この無限の反復、この無意味をそのまま肯定しよう、受け入れようとすることなのです。私はそれを退屈だといいもせず、夢中にしてくれるともいいません。ただ私は無意味の中で自分と言う無意味を支える力業をするのです・・」
 「背教者ユリアヌス」(傑作!)のような堂々たる巨匠的歴史小説とはまた違った、小さく愛おしい物語が紡がれていて、久しぶりに短編小説を読む喜びを見い出した思い。辻邦生はやっぱり良い。
 明日、映画サークル第一回活動「座頭市」鑑賞ツアー決定!さて何人集まることやら・・。HPとかMLなど作ったりするつもりなんでヨロシク。 

■9/26(金)打ち上げ。
 仕事の後、桃園教会で「チョムスキー9.11〜イベント」の打ち上げ。白いダイヤモンド型のフシギな建築物に十字架が彫り込んである、小道のくねった宅地のまん中に一体なぜこんな現代的建築が誰に気にされるともなく屹立しているのであろう、としばし感嘆の念に打たれるカトリック教会だ。打ち上げは約1,800人もの人を集めた成功のゆえもあって暖かい雰囲気の中進んだが、この会場で私は当日買ったばかりのマンガ三冊をなくしてしまった。松本次郎の「フリージア」と福本伸行の「最強伝説 黒沢」と黒田硫黄の「茄子」いずれも第一巻である。誰か間違って持ち帰ったらしい。痛恨!打ち上げの後は中野のラーメン屋「亀長」で右脳事件+2人につけ麺をおごる。ホントに映画サークルは立ち上がるのだろうか・・。
■9/24(水)映画サークル名ボシュウ中。
 フットサル練習で転倒してヒジをすりむいたのだが、一夜あけてもなんだか傷口が湿っている。おかしいなぁ、子供のころは速攻固まったのに・・20代後半ともなるとなかなか傷も治らないのか?
 体のあちこちがだるいなぁと思いつつ仕事。渋谷に出て、チョムスキー9.11イベントで一緒にビデオを作ったN君と会う。番組の素材で使うテープの回収という用件だが、ついでにイベントの打ち上げで話した映画サークル結成の話をする。最初の活動は「座頭市」をみんなで見て議論するっつーことで決まっているし、WEBサイトも作ろうってことになってるのだが、肝心のサークル名がうまいこと出てこない。なんか私のこれまでのパターンとして、名付けはギリギリまで決まらず、苦しまぎれに強引につけて一週間くらいたったらひたすら後悔する・・ということばかりだったので、今回は慎重につけたいものだ。・・が、うまい名前が出てこない。困ったなぁ。
 コンビニで、さいとうたかをの「劇画・自民党総裁」買う。「小説吉田学校」のマンガ版から田中角栄退陣時の自民党総裁選関連部分を抜き出して編集したものだそうだが、いやー実に時流のツボを突いてていいなぁ。あと、今読んでるのはけっこう前に古本で買った「辻邦生・全短編1」。「どくとるマンボウ青春記」を読んでたら辻邦生の記述が出てきていて、「航海記」のパリのくだりで登場した「友人」が実は辻邦生だったことがわかり、久々に読んでみたくなってひもといたのだった。
 ・・そういえば会社のどこに大杉栄を置き忘れたのか探すのを忘れていた。ヤバい。

■9/23(火)フットサル。
 会社で、フットサルが流行っている。スポーツに関してはやるのも見るのも一切行わない私だが、飲み会に出た縁でいつのまにかメンバーに入っていた。
 なのに練習は全出席。(2回しかやってないけど)
 小中高と、体育の成績は「2」のハードルを超えたことがない私にとって、なかなか厳しい試練である。おそらく運動する才能がないと思われる。(絵心がない、とかといったものと同様に)
 今日も練習中5回は転倒し、なにか未だに頭が痛いんだけどこれって脳震盪かな?
 前出フォーリン・アフェアーズを読破した今、チョムスキーの論点の源でもあるアナーキズムをちょっとナニしようと、とりあえず日本人なら大杉栄を読むべきか!?と思い、中公「日本の名著」シリーズに収められている「自叙伝」を読んでいる。幼少期のエロトークが続発 !やっぱりこれは、アナーキストならではなのか。
 しかし今日会社に置き忘れてしまった。不穏分子と思われたらどうしよう(弱い)。
 南Q太「トラや」(1)読む。内田百ケン(漢字が出ない・・)の「ノラや」に対するオマージュでつけたタイトルだと思うが、「ノラや」読んでないのでどんな風にオマージュなのか比較できず。カップルのささやかながらに幸せな生活をつづった漫画で、正直今の私にとってはツラいっす。前作「こどものあそび」がよかっただけに・・。
 いやーでも今幸せ満喫な人にはツボなんでしょうな。へいへい。

■9/21(日)ゲルギエフ/ベルリオーズ<キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
 日中は新聞の切り抜きなどしながら過ごす。サルマンが住んでるオルサンクの塔なみに黒くそびえたっている毎日新聞(この表現が分からぬ者は即刻「ロード・オブ・ザ・リング」見れ!)を少しずつ切り崩しながらチョキチョキ。毎日は「民主帝国」とか「記者の眼」とかが面白いが、毎日曜に荒俣宏がエッセーを書いているのがまた注目だ。8月ころは平田篤胤について書いていたが、今は水木しげる大先生(妖怪)とイタリアに行った見聞記。そういえばカリフォルニア州知事選の時はいちはやくアンジェリーン立候補に注目し、彼女がどういう人間か(どういう風にナゾな人か)朝っぱらから新聞読んでるお年寄りにも分かりやすいように解説していた。「ファビュラス・バーカー・ボーイズの地獄のアメリカ観光」を熟読した秘宝なお友達には解説不要のアンジェリーンだが、秘宝が喜んで取り上げるようなネタを三大紙の朝刊で喜んで取り上げる荒俣氏はやはり日本の誇る第一級の博物学者である。
 新宿に出て「風雲児たち」14巻を渉猟。中野駅前のあおい書店では14巻だけが抜け落ち、15巻と最新16巻しか発見できなかったのだ。紀伊国屋アドホック(改装閉店)、紀伊国屋新宿南店、ルミネの青山ブックセンターと探し回ったが発見できず。許せん!(←何が)この巻ではいよいよ大塩平八郎の乱が描かれるという・・絶対アツいはず。もうリアル本屋はあきらめてamazonで買っちゃおうかなぁ・・。
 タワーレコードに行ってみるとオオッ、ゲルギエフの新盤、しかもベルリオーズ「幻想交響曲」という自分的に「でんきくらげ」な選曲!!!(←意味不明)購入決意。ほかにはデュトワ指揮によるベルリオーズ「ファウストからの8つの情景」、シェルヘン指揮によるバッハ「ロ短調ミサ」、ピエール・ローラン・エマールの弾くドビュッシー「映像・練習曲集」、山中千尋「When October Goes」。「ファウストからの8つの情景」には、私の最も好きな作曲家の1人であるベルリオーズが編曲した「ラ・マルセイエーズ」が入っている。以前テラークから出ていたジンマン盤にも入っていたが、デュトワ盤の方が盛り上がってる感じ。

■9/20(土)キネマトグラードへのリンク
 このサイトって誰が見てるんだろう?みたいなことには絶えて興味をなくしていた自分だが、ここ数日これまでにない方面に読者層が広がった(っぽい)ので、ひとつ「KINEMATOGRAD」でググってみた。かねてからのお友達や、「なまけ大学」時代にリンクを張っていただいた方々のリンクを除くと、大概は大手検索サイトの「映画」ディレクトリ。星取り評価の箇所はおおむね星一つ(笑)。どうなんだろうと思うのは、ほとんどどの検索サイトもHPへのコメントが一字違わず同じということだ。いわく「フリッツ・ラングや石井輝男など作者が見た映画の感想が見られる。映画以外の内容も含む日記もある。」(ちなみに、このコメントは私が書いたモンではない)ExiteSo-netBIGLOBEhi-ho@Nethome、すべて同じである。何故同じなのか?・・というのは論じるまでもなく、いちいち中身に目を通してサマリーを書いていたのでは時間がもったいないし効率が悪い、すでにあるソースをコピペってしまうのが一番早いという理屈のはずである。これもまたワンソース・マルチユースと言えるのか?・・いや、こりゃ単なるコピー&ペーストだろう。
 ホントにこんな金太郎飴状態でいいのか?と思ってしまった。むろん、ネットは単なる情報共有の場であり、それ以上のものではないので、何かに対する評言(と最初は書いたが・・ここは要約とするべきだろう)のコピペをためらわせる論理というのは存在しない。個人のサイトにつけるサマリーをコピペったからといって他人にとやかく言われる筋合いはない。が、ネット以前のメディアと比較して考えてみるに、単なるコピペで済ませようというお気楽な態度をためらわせる一種の倫理観もしくは価値観が過去のメディアには在ったハズで、それがここには最初から存在していない。"検索サイトは「メディア」ではない"と考えればなおそうだろう。あるいは、これらの検索コメントは同じコメントのソースを共有してそこから引っ張り出されているだけなのかもしれない。あくまで「それでいい」のがインターネットというもので、大手電機メーカーの格安CDプレーヤーの皮を一枚はがしてみたら中身はみんな同じ機械だったからといって文句言わないのと同じことである。
 また牛の涎みたいになっているのでさっさと結論を書くと、「ネットはあくまで情報共有の場であって、そこから得られるものを考えるためには既存のメディアを考えるよりも更に一段階進んだリテラシーが必要である」・・こうして書いてみると何か平々凡々たる結論だが、意外といろいろ考えさせられる検索結果なのだった。(追記:サマリーはあくまでサマリーであって、例えば新聞各紙で、ある成立法の要旨記述が共通していたからといって問題になるとは考えられない。むしろ問題なのは、「ホントにこれでいいのか?」と感じてしまう私の感覚なのかもしれない)
 おっと忘れそうだったが・・MSNサーチ。ここもコメントは同じだが、「映画」ではなく「石井輝男」の検索結果に我がサイトが登録されている。しかも「盲獣VS一寸法師」公式サイトの隣だ!これだけはちょっとウレシイ。当サイトのヘボな石井輝男コンテンツはこちら

■9/19(金)小室等ライブ
 池袋のカフェ・グラディスにて行われる小室等氏のライブに行く。観客50人限定という非常に小さいライブで、9.11イベントが終わって行きたくなったころにはとっくにチケットは完売していたのだが、あるコネクションの恩恵により入ることができたのだった。
 楽曲はどれも良いが、特に後半の谷川俊太郎特集はもう泣きっぱなし。武満徹+谷川俊太郎の永遠の名曲「死んだ男の残したものは」(この曲は、私は石川セリの歌う武満徹ソング・ブックで知った)、「クリフトンN.J.」それに「赤いクーペ」でもうやられた。涙なしにはとても聞けない名詞、名曲。すごい引用したい歌詞なんだけど、そういうのってJASRACに怒られるんだっけ?こわいのでやめとく。
 さらに谷川+小室コンビによる校歌という珍しいものも聴いたが、これは三重県立みえ夢学園高等学校という、すげえ名前の学校の校歌。県立だけど夢学園。なので校歌にありがちな、たとえば自分とこだったら「われらが新潟明訓高等学校〜!」とかなんとか校名を叫んだりする必要はない。(そんな歌詞だったかどうかサッパリ忘れたのでわが母校のページを開いてみたら、いきなり校歌のメロディーが流れはじめるという自分的に大嫌いな仕込みがしてあったので、ただちに閉じた)「夢」を語ることがすなわち学校を体現する、いやァなんと都合がいい・・もとい素晴らしい学校なのであろう。んで、この校歌もあまりにも美しく、夜空のまたたく草原で仲間たちとこの歌を歌ったあの日・・などという自分にはありもしなかった青春時代の回想をしばししてしまうような音楽なのである。
 そして最後のさらにアンコールは「この素晴らしき世界」。もう涙ボロボロ。
 「赤いクーペ」が入っているCD「時間のパスポート」を買って、小室さんにサインをしてもらった。

 
 この感動に胸膨らませつつ1人のウチに帰るのもなにか寂しく、友人の家にビールをさげて暴れこみ、色々とアレして収集されたギャグ系お宝映像を見せてもらった。自分は基本的にP2Pには手を出さないことにしている。楽しみを得る場合にはできるだけ正当な対価を払うという姿勢をとっているからだ。まーハッキリ言って、J-POPの売れセンなんかはいくらでも交換するがよい、クソ巨大音楽産業の犬ども、音楽商品化へのこれはブローバックだ!ぐらいに思っているのだけれども、私がよく聴いたり見たりしているようなせまーいジャンルでP2Pが流行ったら、それはもう市場の絶滅を意味するだろう。でもギャグを探すには便利だなこれは・・とも思った。そもそも私のも別に信念というよりは一種の見栄であって、こういうことに金をケチるのは潔くないというほどの意識なのである。そういえば「エンタテインメントには正当な対価を払うべし」というのはもともと橋本治が言ってたのだと思う。最近ぜんぜん読んでないので実家に送ってしまい、手元で出典を確認できないが・・。(やっぱり本というものは手元に置いておきたいものだ)


■9/17(水)感性的問題
 ちょっと前からきゅうりの浅漬けをよく漬けて弁当に入れているが、昆布と塩の通りいっぺんの味ばかりではいかんな・・と、ちょっと旨味が出るかもしれないと思いニンニクを切って入れてみる。
 ・・ちょっとニンニク臭くなっただけだった。これぞサル知恵。
 加藤さんのうちで会った大学生さんのホームページにアクセスし、日記を読んでみる。うーむ、なんと感性豊かな文章であることか。しばしディスプレイの前で感動する。
 ひるがえって考えてみるに、このサイトに垂れ流すように書かれているこの日記はどうだろう。なんと感性のカの字も感じられない文章であることよ。二葉亭四迷が小説「平凡」に書いて曰く、

 「近ごろは自然主義とかいって、何でも作者の経験した愚にも付かぬ事を、いささかも技巧を加えず、ありのままに、だらだらと、牛の涎(よだれ)のように書くのがはやるそうだ。」

 これぞ、このページの事ではなかろうか。しかも、なんだか最近の文章は概してグチっぽくなっているような気がする。映画の感想だってつまらん映画ならただ「つまらん」と書きゃいいのに、もってまわったようにあれが足りない、これが欠けていると書くのでグチっぽくなる。これじゃ読んでる方も退屈で仕方がない。
 グチはよくない。グチを書くのはオヤジに近付いている証である。オヤジとはどういうものかと私のイメージを述べると、アフターの飲み屋、焼酎呑んで酔っ払いつつ「部長のバカがよォ〜」「課長のボケがよォ〜」などと、グチを垂れまくるありがちな姿が脳裏に浮かぶ。まさに、牛のヨダレ。(じっさい私も、たまにやる)
 四迷の小説は
 「よい事がはやる。わたしもやっぱりそれで行く。
  で、題は「平凡」。書き方は牛の涎。」

 と続くが、四迷はいささかの技巧も加えていないわけでは勿論ない。でなければ私だって37ページも読みすすめちゃいないだろう。(でも、そこから先はかったるくなってきてやめた)
 そんなわけで今後いっさい牛のヨダレは返上だ。映画をけなす時だってもう徹底的にやる。たとえばこうだ。
 「クソ映画。すぐにフイルムを焼くべし」
 「次に<悪の枢軸>に加わるのはこのスタジオだ」
 「大雨の日にぐしょぐしょになった靴の中みたいな映画」
 「監督は水野晴郎に映画の撮り方を習うべし(もちろん合宿で。)」
 うーん、けなすのにも感性がいるなぁ・・。牛の涎のように書くのが実際楽なようである。楽な方が継続する。継続は力なり・・・
 このように自分を納得させる理屈を身につけ、そして少年はオヤジになる。
(BY 銀河鉄道999 : 一部改変)

 そういえばこのサイトの題名にもセンスがないと思う方が多いだろう。一番最初の日記に書いた通り、ドヴジェンコの映画「航空都市」(アエログラード)ってタイトルがカッコよかったのであやかったのであった。たしかルーマニア人から「文法的に正しくない」というメールをもらったことがあるが、文法よりも何となく人に自分のサイト名を伝えるのが恥ずかしいということの方がリスクとしてずっと大きい。かくのごとく感性の欠如を努力によって補わなかった怠け者は、ひとときの怠惰のツケをずっと支払い続けるのである。


■9/16(火)チョムスキーについてのメモ
 別に日記として書く内容でもないが、イベントのためにWebでちょいちょい調べていた中で、色々面白い書評やらなんやらを見つけたのでメモしておこう。
 まず、チョムスキーがアメリカの言論界で無視されているのは別に彼の主張の内容ではなく、80年代にポルポト派の虐殺を「でっちあげ」と言ったからだという話。HotWiredにも書いていた池田信夫氏の「読んではいけない(反書評の試み)」より→ノーム・チョムスキー著「金儲けがすべてでいいのか」の反書評。この問題は評伝「ノーム・チョムスキー 学問と政治」(ロバート・F・バースキー著)にもふれられているが、なんだかこの本の他のいくつかの部分と同じようで問題点がよくわからない。で、どうやらこの問題について書いているチョムスキーの文を、山形浩生氏が訳してサイトに掲載している。→ここ。面白そうなんだけど、まだ何とも勉強不足だしもう少しまわり道してから読んでみることにして、ここでメモしておくだけにしておこう。
 さて、13日に書いた年表の引用をここでしておくことにする。
「チョムスキー9.11」関連年表
 年号等の多くは、引用者が高校の教材として使っていた世界史年表から引用したもの。
 例外は、1939年、85年、2001年以降。また解説はチョムスキー関連著作や各種WEBサイト等を参考にした。

1939年 バルセロナ陥落(スペイン市民戦争)
 10歳のチョムスキー、この事件にあたって「ファシズムの拡大」に関する記事を学校新聞に掲載。
1950年6月 朝鮮戦争おこる
1962年2月 アメリカ、南ベトナムに援助軍司令部を設置
 2002年5月のインタビューでチョムスキーは、ベトナムへの軍事介入が公式発表されてから40周年記念の月にも関わらず、何も行なわれなかったことに触れて「アメリカ人がベトナム戦争についてどこまで忘れてしまったかは、この3月にきわめて明らかになった」と語る。
1979年2月 イラン革命激化
 親欧米的なパフレヴィー王朝が崩壊。ホメイニが精神的指導者となる
 (パンフレット掲載時は一般的呼称ではないと「パフラヴィー朝」に直されてしまったが、私が高校の時は確かに「パフレヴィー朝」と習っていた。テレビなどでは「パーレビ朝」と呼んだりしているようだ) 
1979年7月 ニカラグア民族解放戦線政府樹立
 米国の支援のもとに独裁政治を行なっていたソモサ大統領が失脚。サンディニスタ政権が樹立される。
1981年1月 レーガン米大統領就任
 「テロとの戦い」を外交政策の焦点に据えるレーガンが大統領となる。
レーガン政権はニカラグアのサンディニスタ政権を潰すため、反政府コントラを支援。ニカラグア国内外でコントラ戦争が展開される。レーガンはニカラグアの農民を虐殺し、村を焼き払うコントラを「自由の戦士」と褒め称えた。
 さらに1984年にはCIAの作戦によってニカラグア国内の石油基地や港湾に停泊していた国際船が攻撃され、また港に機雷が敷設される。これら一連の作戦は国際司法裁判所によって国際法違反とされた。これをもってチョムスキーはアメリカを「テロ国家として有罪判決を下された唯一の国」とする。

1982年8月 イスラエル軍、西ベイルート(レバノン)に侵攻
 チョムスキーは国家テロの最悪の例の1つとして取り上げ、「2万人が犠牲となった」としている。このレバノン侵攻のさなか、ベイルートの難民キャンプでイスラエルと同盟したキリスト教民兵による無差別虐殺事件が起きた。この虐殺事件の責任者として辞任した当時のイスラエル国防相は、現在では首相となっているアリエル・シャロンである。       
1985年 アキレ・ラウロ号事件
 イタリアの豪華客船アキレ・ラウロ号がパレスチナ解放戦線(PLF)により乗っ取られ、米人一名が殺害される。事件の主犯格アッバス議長は2003年4月、米軍によりバグダッドで逮捕される。
1988年8月 イラン・イラク戦争停戦
 同年、イラクのフセイン政権はクルド人に対して「アンファル作戦」を実行。チョムスキーはこれによって、おそらく10万人が殺されたとする(人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチの報告によれば5万人以上)。88年3月には、イラクのスレイマニア州ハラブジャでイラク軍の使用した化学兵器によりクルド人5000人(イラン外相による報告)が死亡したとされ、この事件はフセイン政権の残虐性を示すものとしてしばしば引用されているが、チョムスキーはそれはアメリカの支援のもとに行なわれた残虐行為であると指摘している。
1991年1月 湾岸戦争おこる
1994年12月 ロシア軍、チェチェン攻撃を強化
 アフガンでのロシアの積極的協力は、チェチェン攻撃をアメリカに公認してほしいためだとチョムスキーは説く。
2001年9月 9.11同時多発テロ
 10月 米英軍によるアフガン空爆開始
2003年3月 イラク戦争おこる
・・てな感じだ。イスラエルがシモン・ぺレス首相時代1985年に行った「アイアンフィスト作戦」についてはググってもそれっぽい記事が出てこなかったりしたが、これは他の名前で呼ばれているのかな?不明だ。
 なににせよ、チョムスキーの言っていること全てを実践し、彼の分析についていくなどという選択は彼自身があまり認めていないことでもあろうし、もし問題点が色々あったとしても人々にきっかけを与える存在としていぜん重要な人でははないか・・などと私には思えるのだが、楽天的すぎますかね。


■9/15(月・祝)「グリッドロック」「パンチドランク・ラブ」
 スター・チャンネルでやっていたヴォンディ・カーティス・ホール監督「グリッドロック」を何となく見る。ジャズバンドを組んで共同生活しているティム・ロス、2PAC、サンディ・ニュートンの男2人女1人が、ニュートンがコカインのオーヴァードーズで入院したことをきっかけに薬断ちを決意するが、どこのリハビリ施設に行ってもたらい回しにされ、さらに売人の殺人事件に巻き込まれて右往左往というストーリー。劇中でもギャングとして登場するこの映画の監督は「ER」に出てくるってことで有名らしいが、私はER見たことないのでよく知らない。カリスマ的なラッパ−2PACが死ぬ前に出てきているということで2PACファンには嬉しい作品らしいが、私はラップ聞かないのであまり関係ない。ではこの映画なぜ見てしまったかといえば、アメリカの保険・福祉制度がダメ人間の立場からどう見えるかというのが描かれているからだ。アメリカの福祉制度の評判の悪さは今のところ対岸の話題として聞いているが、こうも執拗にたらい回しされる姿を追った映画を見てみると、なんか日本もこんな社会にいずれなるのかとちょっとコワい。
 映画の序盤、意識不明になったニュートンをロスと2PACの2人が担いで病院へ向かうが、タクシーはいくら手をあげても止まってくれない。ロスが1人で手を挙げてタクシーを止めても、物陰から2PACとニュートンが現れるとタクシーは走り去ってしまう(2人が黒人だからだ)。あげく、2PACは公衆電話から救急車を呼ぶ(アメリカでは救急車を呼ぶとブッ飛ぶくらいカネがかかるらしい)「銃撃戦があって、撃たれた!白人が、撃たれたんだ!」でも救急車はこない。コイツが自己責任の社会というものだ。この運ちゃんたちは「黒人を乗せることへのリスク管理をしてるだけだ」と言うことだろう。
 もっとも、映画の中で役人が言う「お前がクスリ漬けになって5年だか10年だか知らねえが、今日ヤク断ちしようと思ったからってすぐリハビリ受けられるように準備してなきゃいけないってのか?じゃあ役所はお前みたいなダメ人間がヤク断ちするのをいつも待ってなきゃいかんのか!?」というセリフにティム・ロスが全く答えられないのには「しょうがないよなー」と思わざるを得ないが。「役所をたらい回しにされる」というのが話のメインであるにも関わらず私にはけっこう面白かったが、アメリカの貧乏人生活に興味がないとキツかったかもなあ。
 恵比須ガーデンシネマに出て、ポール・トーマス・アンダーソン監督「パンチドランク・ラブ」見る。冒頭からいい感じのPTAカメラワークに心地よさを味わっていると、いきなりヅガーンと西部警察なみのカー・クラッシュ!!しかし映画はその事故に全く触れずつづく・・。前衛系の映画なのか?!と思うもそんなことはなく、ロマンティック・コメディ的正しい展開。PTAの映画というとこれまでヘビーな映画が多かったので、今回は正直言って意外。なんかマッチしてない感じもするが、これは勝手な枠付けなのかなぁ・・。そしてPTA映画とは思えない短さ。これもちょっと食い足りない印象を残す。しかしいきなり窓やトイレを破壊するアダム・サンドラーには爆笑したし、「シャ、シャシャ、シャ、シャ、シャ、シャ、シャ、シャ、シャラップ!」と電話にひとりサンプリングみたいに絶叫するフィリップ・シーモア・ホフマンなども笑える。きっちり面白い映画なのだが、ちょっと私の方が求め過ぎてたみたい。(今年度ベスト1級だろう、とか見る前から思っていたことを告白せざるを得まい・・)パンフレットもなかなか内容がいい。柳下毅一郎の「美しいものしかないディズニーランドにはホフマンの居場所はないだろう。だが、現実はディズニーランドではない。現実にはホフマンしかいないのだ。」には笑った。劇中に登場するプリンのパッケージを模したボール箱の中にパンフが入っているのだが、毎回思うけど恵比須のパンフは凝り過ぎ。引き出物じゃあるまいしもっと整理性を考えてよ〜って要求はやっぱり客筋のほんの一部にすぎないのだろうか。
 読書。早稲田文学7月号に掲載されている蓮實重彦の講演収録「結婚詐欺からケイリー・グラントへ〜現代日本の小説を読む」を、読む。ちょっと前に人に会う用事で久しぶりに早稲田に行ったとき、あゆみ書店で買ったのだが、早稲田文学ってここにでも来ないと多分買わないだろうなぁ・・。「村上春樹の小説は結婚詐欺である」という蓮實氏自身の主張を「フィクションの許容度」というキーワードから解説する。けっこう面白いが、つまり何で春樹の小説がオレには許せないのか、という話だよなコレ。で、ケイリー・グラントとは何かというと、大江健三郎の「憂い顔の童子」がそれだというわけだが・・まあ後は読んでみて下さい。
 早稲田通りのフレッシュネス・バーガーでビールとポテトとコールスローを頼んで代金を支払い、スタンプカードを差し出すと「あ、いっぱいですね。じゃビール代分おひき致します」といわれて315円を受け取る。待ってて品物がきてみると「あのぅ・・コールスローがもう切れてしまいまして。コールスロー代分ご返金いたします」と220円なにがしを受け取る。これじゃポテト代150円しか払ってないことになるな〜。ここで財布のあったかい時なら「じゃあグリーンサラダあったら下さい」とでも言うのだが、「ちょっとラッキーなのかな・・これは?」などと考える事にしてしまう、日本財政なみに厳しいおのれのケイザイ状況が悲しい。朝日新聞社から出ているフォーリン・アフェアーズ・コレクション特別版「ネオコンとアメリカ帝国の幻想」を読む。標題から感じられる反米ノリの本ではなく、アメリカ政府は覇権国アメリカという実状をどのようにコントロールして世界秩序を形成していくべきか、という観点からの論文がおさめられている。ハンチントンやゴア前副大統領の論文も入っている。まだ2、3本しか読んでないが、なかなか面白い。現実として覇権国なのは結構だが、それでも国際協調を踏みにじるようなマネをしたら、いずれカッコ悪く引きずり降ろされるかもしれないから止めた方がいいんじゃないのかなぁ的な主張。ハンチントンの「アメリカの指導者は、自分たちが穏やかな覇権国で、自らの利益や価値と他の諸国のそれが一致するという幻想を捨て去らねばならない。実際にはそうではない。」という指摘にはちょっと笑えた。たぶん、アメリカの指導者自身よりもこの幻想を頼みにしている人たちがいるだろう。それは我が国をはじめとする、アメリカ追随政策をとる諸国の指導者層の皆様であろう、という気がするからだ。
 そういや阪神優勝したんですね。ふーん。

■9/14(日)エネミー・ライン
 借りたDVDでジョン・ムーア監督「エネミー・ライン」見る。アメリカの若者よ、戦いたければまだ戦場はあるぞ!と言わんばかりで、なんか米海軍のリクルート用映画みたい。とりたててどうこうという映画ではない。ジーン・ハックマンも「クリムゾン・タイド」以来こういう役の定番になっちゃったみたいだ。キャラの区別がつかん。
 

 コールセンターの方々から誕生日にいただいたランプ。中に入ったオイルが泡のようになってランプの中をプクプクと巡る仕掛けだ。それにしても、コールセンターには2年前ころにいたというだけに過ぎない私に対して、みんなの温情は有り難いことだ。有り難いを超えてもはや不思議にも思える。私なぞの生存が果たして他人にとっておめでたいことになりうるのだろうか?最近のネガティブシンキング傾向ゆえばかりでもあるまいが、年を重ねることに意義を見い出すのは難しいことだ。ひょっとしたら、そういうことを考えないでもすむようにみんな結婚するのではなかろうか。
 朝昼となにも食わず、フラフラになって沼袋の大陸で半チャンラーメン(しょうゆ味のラーメンとしてはかなり食欲をそそる味)を食べたあと、h.m.cafeでミルクティーをいただく。ここは一見アフタヌーンティーみたいなテイストだなと思いつつ入ってみると、はたせるかな、コーヒーは「アメリカン」とか「ウインナコーヒー」とかがメニューの右下に肩身狭そうに書き足されていて、なんかいかにも押えでやってまーすって感じだったので紅茶を注文することにしたのだが、「ダージリン」だの「アッサム」だの「アールグレイ」といったメニューはいっさいなく、なんだか聞いたことない茶葉の名ばかりで、かなり面喰らう。いったい何を注文したのやら今にいたるもさっぱり憶えておらぬ。そもそも私は紅茶ってそんなに好きではなく(まあ、積極的に飲もうとは思わないという程度の付き合い)、なんでイギリス人が好きこのんで飲むのかさっぱり分からないので、この三文字くらいの茶葉が果たして良いものなのかどうか今一つハッキリわからない。でも雰囲気は悪くないお店なので、また行くかも。
 あるある大事典、今週は「ウコン」だったようだ。この番組は毎回後半しか見た事ないが、「ウコン=ターメリック」という豆ちしきに思わず「へぇ〜」(←番組が違う)

■9/13(土)生姜食い
 中野の異業種交流会で会った加藤さんのお宅にお邪魔し、マンションの庭に栽培されている生姜を齧りながらビールをいただく。それにしても昼間から飲むビールは旨い・・。さらに庭の薫製器で作られた自家製の鶏・サンマなどの薫製など、普段食えない素敵なものを沢山食べさせていただきました。ごちそうさまでした。
 帰ってきてBSハイビジョンをつけてみると大阪フィルの演奏でマーラーの第2交響曲「復活」をやっている。飲んでいた時もちょうどグリー時代の話をしていたので、3年のころにコバケンの指揮でこの曲を歌ったのが懐かしく思い出される。「お祭り交響曲」などとヤユされたりするこの曲だが、やっぱり合唱が入るこの終曲には胸が熱くなる。ソプラノの菅さんはますます、クラシック歌手的に豊かな感じになられているような・・。
 ところで、9/8の日記に記した、チョムスキー上映会パンフ掲載の年表を書いた時に参考にしたサイトをここでメモしておこう。(考えてみるとこのサイト、リンク集作ってないんだよね)
 そんなわけで以下一覧。
 ・ラテンアメリカ革命運動史 (ここのニカラグア革命史と、イラン・コントラゲート年表はすごい充実)
 ・西日本新聞ワードBOX「アキレ・ラウロ号事件」(ジョン・アダムスのオペラ「クリングホッファーの死」はおそらくこの事件からの取材であろう)
 ・田中宇の国際ニュース解説「キルクークの悲劇(2)」(フセインのクルド人弾圧「アンファル作戦」についての記述を参考にした)
 そのうち、年表自体も載せるようにしようと思う。

■9/12(金)28歳って・・
 誕生日である。もう28っスよ!?28ってことは速攻30ですよ。ヤバいなぁ・・。関西に転勤となる友人の送別会に出るべく池袋茶館へ。仲間内でよく来ている台湾料理食べ放題のお店だが、おばちゃんが全部出すものを勝手に決めてしまう。食べさせられ放題という方が実状に近いというおかしな店だ。中国茶のうまさはここで知ったものだが、今どきは色んなところに中国茶を飲ませるカフェができるようになって来ましたな。終電が行ってしまった後も西口のCAFE ZAOでコーヒーをすすりながら際限なく話し続ける。学生のころ、池袋文芸座(いまの新文芸座になる以前)でオールナイト上映スタッフのバイトをしていた頃、ここの前身である「蔵王」に朝方入ったものだ。たしかあの頃はゆで卵サービスというのがあったように記憶しているが・・。いまはやたらにでかいパフェなどが売りの店になっているようだ。
■9/11(木)チョムスキー9.11を見て、いま私たちにできることを考えた1780人
 いよいよイベント当日。2222人がキャパのサンプラザで前売券売数が850くらいと聞いていたので、けっこう空いた感じになるのかなぁと思っていたが、あれよあれよと人が集まってきて、最終的には1780人の入場があった。2週間前の実行委員会打ち合わせ時点で券売350枚、危機的状況と言われていたのがウソのようだった。
 ロビーにはイベントに対して寄せられたメッセージが数多くはり出されたが、胸にせまるものが多かった。

   
 司会もまずは滞りなく済んだが、イベントの最後に挨拶する前、小室等氏と中山千夏氏の歌う「老人と海」を舞台袖で聞いていた時にふと周りを眺めて、監督の2人の子供がキラキラした眼でお父さんの姿を見つめていたり、ひとりひとり頑張っていた実行委員の学生たちが贈り物を胸に抱いて出待ちをしているのを見ていて、この人たちと場を共有できたことの嬉しさに思わず涙がこみあげそうになった。
 翌日にメール報告を書いた時についでに書いておいた個人的感想を引こう。
 トーク&ライブ最後に小室等さん・中山千夏さんの歌う 「老人と海」を舞台袖で聴きながら、 遠い国の無辜の人々が戦禍に巻き込まれることに無関心ではいられない、そんな人たちの「思い」が1つの場を共有することができた事に、不意に感動がこみあげてきました。
 イベントに来てくれた人達は、立場も思想も関係性もそれぞれに異なることでしょうが、それでも「思い」をつないで1つの形にできるということは、当たり前にみえて 当たり前のことではない、やはり一種の奇跡と呼べることなのではないかと思います。
 こうして引いてみるとクサい事を書いているが、思わずクサいことを書いてしまえるほどに、思いを確かめあえるというのは嬉しいことなのだ。

■9/9(火)ゴミ出しの呪い
 仕事で中野の住宅街をチャリでまわっていると、不意に眼に飛び込んできた真っ白い紙に毛筆体の貼り紙。
 「不当にゴミを出す人の

 顔をおぼえましょう

 これもあるイミ呪怨か。(恐)
 
 ところで夜、9.11イベントの実行委員会に出てみると、当日の司会進行:で私の名前がフツーに書いてある。聞いてないよ!!
 って小室等(井上陽水、吉田拓郎らとともにフォーライフレコード立ち上げ)、中山千夏(もと国民的人気タレントにして二院クラブ出馬の国会議員)がトークするような、んで1,000人くらい多分集まるであろうイベントの司会を、高校の文化祭実行委員長以来、壇上での発言経験が一切ないオレがやるってのはどうなんだ!?しかもそれを実施二日前に知らされるというのはどうなんだ!?
 これも一種の呪怨か。さすがタロット占いで今月devilが出ただけあるゼ。誕生月なのに。

■9/8(月)「呪怨2」
 日曜は眠りに眠ったあげく、夕方から9.11イベントのためのノーム・チョムスキーが語る世界情勢年表をまとめに入り、結局朝4時ころまで書きまくる。その後仕事に出たものでフラフラもいいところだったのだが、何か一本みたいところだナ・・とばかり歌舞伎町で清水崇監督「呪怨2」を見る。いかに疲れに取り憑かれていようとこれならスヤスヤ眠ってしまうことはあるまい・・という読みである。んで結果は・・いや、コイツで寝るのはムリっすよ。前作の絶叫コースターに対する反省なのか、少しく叙情的なシーンがおさめられており、忌わしいながらも心をうごかされる場面がある。これはこれでいいのだけど、やっぱりもっとイヤ〜なものをイヤがりつつも見たいという期待があったことは事実で、たとえば酒井法子家の居間にかかっている先祖代々の写真とか、ああいうのがウヘェ〜って感じに化けるところとかが見てみたかった。3は難しい状況になるのかなぁ・・。
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