更新日記&徒然草。 →トップページはこちら
■3/25(火)アカデミー授賞式翌日「卒業」。
アカデミー賞授賞式鑑賞オフ明けて有休。徹夜後昼過ぎまで寝たものの、起き出して何か見たいなと日比谷へ出る。シャンテ・シネでかかっていた長澤雅彦監督「卒業」見るが・・。何と言っても夏川結衣と内山理名という2女優の共演と予告編の何とも言えない甘酸っぱい雰囲気に惹かれて見に行ってしまったのではあるが、夏川結衣は彼女のキャラクターを生かし切れない役柄の中で今イチ光ってないように見えるし、内山理名に到ってはただのヘンな女に見えてしまう。「アメリ」を成功させたオドレイ・トトゥとジュネ&キャロはかなり上手いことやったんだなぁ・・と嘆息。ファーストシーンは何かオレにとって有り得なかったワンダーランド的なキャンパス風景が切なく、思わずひたってしまいそうだったのだが。クライマックスもけっこうイタく、50点・・くらいかな・・。
■3/16(日)「戦場のピアニスト」。
「シンドラーのリスト」がアカデミー賞を授賞するのであれば、これが授賞しない理由はまったくない・・と思われるロマン・ポランスキー監督「戦場のピアニスト」。ことさらに悲劇描写や反体制描写がされる事なく、ユダヤ人たちが平和な日常から虐待を受ける日常へとすんなりスライドしていくのが実にリアルである。この先に現代の黙示録ともいうべきホロコーストがあるのだろうが、この映画ではゲットーから脱出したシュピルマンの視線を保持することで、その黙示録をただ暗示するにとどめる。地に伏せたユダヤ人たちの頭部を、ルーティンワークをこなすようにサクサクとピストルで撃ち抜いてゆくナチの将校、ヴェラスケスの絵画のように神妙に横たわっている虐殺された一家の死骸、恐ろしい光景が実にサラリと描かれる・・。これまでいまいちハマれなかったショパンの「バラード」が最後に演奏されるが、まったく回想シーンなど差し挟まず、音楽だけに全てを語らせる話法には実に感銘を受ける。傑作。
■3/9(日)微温的演奏。
なかのZEROホールでNHK-FMの公開録音、東京フィル/指揮:小泉和裕によるオール・ベートーヴェン・プログラムを聴く。「コリオラン」序曲、ヴァイオリン協奏曲、「田園」というプログラムだったが、いやあ燃えない演奏でした。「田園」はやっぱ名曲で終楽章の出だしはいつ聴いても胸が熱くなるが・・、いつまでもパッションが感じられぬ演奏で、結末はなにか尻すぼみな印象さえある。こういうのを微温的というのでしょうか・・。ちと不完全燃焼。
そんなわけで帰宅途中にタワレコで、アーノンクール/クレーメルによるヴァイオリン協奏曲を買ってみるが、こちらは実にパッションと冒険心溢れる名演。やっぱ再現芸術とはすべからくこのようにあるべきものではないか・・、などと思わされたのでありました。他にビオンディ/エウローパ・ガランテによるバッハ協奏曲集、サヴァール指揮によるリュリ「太陽王のオーケストラ」、あとシェリル・クロウ"The
Globe Sessions"などGET。
■3/2(日)「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」
無金状態から脱し、ようやく人並みに映画が見れる身分に・・。となれば、まず見るのはこの一本でありましょう。というわけでワーナーマイカル板橋に急行!ピーター・ジャクソン監督「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」。とりあえず、どう考えても今後10年間のSF、ファンタジー好き、映画好きの間でひとつの共通語となるに違いないこのシリーズの功績とは、なんといっても「カルト的ファンをもつ原作の映画化は、必ずといっていいほどファンの期待を裏切る堕地獄的デキである」というこれまでのネガティヴな映画化方程式を完膚なきまでに破壊したことであろう。
実際、前作が公開された時に原作ファンから名指しで批判され呪詛を浴びたのは、このプロジェクトにおける膨大な関係者の中でもひとり戸田奈津子だけだった。夢は、実現するのである!・・・ってなわけで今回の「二つの塔」、長大な原作の道のりのうちでちょっと中盤の中繋ぎ的な部分がある映画ではあり、いろいろなシークエンスが交互に駆け足的に語られるため、なんだかクライマックスの見定めにくい映画ではあったが、最終的に「王の帰還」が完成した時に全3部作を9時間ぶっ通しで見る時の事を考えれば、このような作りが一番しっくりいくであろうことが容易に想像される。最低もう一度見ることを肝に命じつつ、「王の帰還」の完成をとにかく今は熱望!
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