更新日記&徒然草。 →トップページはこちら


■12/31(火)年末「ギャング・オブ・ニューヨーク」。
  紅白では酒に酔って「マリア」を聞きながら寝てしまい、起きると中島みゆきが黒部の中で歌い終わるところであった。ああ、あゆも見逃しちまった。多分ヘタだったと思うが。SMAPなんかも思わず「年末の激務で疲れてるんだろうなぁ」と同情を誘ってしまうほどにボロボロだったが、何だったら紅白とかパスした方がいいんじゃないだろうか、こういうハシゴ系の方は。あえて出てお疲れのあまりユルくなった歌唱を披露しなくても・・。まあ吾郎ちゃんとかはヘタじゃないと逆に「なんかあったのか」と心配になったりもするが。
 国宝に17本の釘を打って「常識では考えられない行為」と東大寺の坊主をフンゲキさせた「ゆく年くる年」を見て家族同士新年の挨拶をした後(父親は、あろうことか入れたばかりのスカパーでザ・ゴルフ・チャンネルを見ていた。そんな2003年の迎え方でいいのか。)、ワーナー新潟に歩いてでかけ、マーティン・スコセッシ監督「ギャング・オブ・ニューヨーク」見る。この映画、確かに巷で言われているように、移民と宗教問題をその後ずっと抱えて煩悶する事になるアメリカ社会、ニューヨークという街の淵源を描き出すという意味では意義深い作品であるかもしれないのだが、それは実際のところ題材が面白いというだけのことで、そのことが映画の面白さを裏付けると決まったわけではない。題材が面白いんだというのならスコセッシと同じようにハーバート・アズベリーの原作本だけ読めばよいのではなかろうか?(と思って買ったがまだ10ページくらいしか読んでいない)映画のメインとなる復讐譚は何しろドラマの片棒をしっかり担ぐべきディカプリオのキャラが薄いため、盛り上がりに欠けることおびただしい。これだったら「チェンジング・レーン」のベンアフの方がよっぽど説得力あったよ。ダニエル・デイ・ルイスがディカプリオに尊敬するある人物の偉大さを語るシーンでは、デイ・ルイスの語りが素晴らしく、一方ディカプリオはだまって聞いているだけゆえ、胸に迫るものを持っているのだが・・。あとの部分のユルさはどうにかならないのかなぁ。魅力的に展開しうるサブキャラの扱いが悉くゾンザイなのも残念。ユルいドラマの横っつらに、あふれる男汁で風穴をブチ開けてくれるものと期待していたジョン・C・ライリー、ゲイリー・ルイスらの、あのあんまりな扱い・・何とかしろよ〜。そして思いきりキツい一発を期待せざるを得ないラストでは、飲んでみたビールの気が完全に抜けていた時のような「えマジ?」と言わぬばかりのオチを見ることになるのである。いや、ホント、いったいなんなんスかそりゃぁあ〜、って感じですね。とはいうものの、見るべきところが無い映画というわけではないので、限りなく有罪に近い無罪という感じの映画でありました。

■12/29(日)ドタバタ帰省。
  当初28日あけて本日帰郷の予定にしていたが、夜の忘年会のお誘いが入ったことで帰省は30日に決定。忘年会では友人宅にてキムチ鍋を。

 その後某所のファミレスにこもり、帰省直前・夜を徹しての年賀状宛名+メッセージ書き。ウエイターの男性、どうもどこかで見たことあるな・・と思ったら、お笑いコンビ「三拍子」のボケの方の人ではないですか。ちょっと声かけようかどうか迷ったが、「いや、別にファンと言うほどではないんですが、たまに番組で見て面白いなあと思ってて」なんて自分の微妙なスタンスを説明するのも何となく辛いので、結局だまって金払い、初電に乗るべくファミレスを後にしたのだった。
 でもマジで面白いんですよ、三拍子。→こんなファンページもあるようだ
 

■12/25(水)メリークリスマス。vol.2
  AM3:00退勤で〜す。
 マジ速攻寝る。今寝る。
 「新しいことをやるは凶」というSakuSaku名物青山きららの占いが当たっていた日のような・・。

■12/24(火)メリークリスマス。
 AM1:00退勤で〜す。
 しかも、今日に限ってどいつもこいつも速攻退勤しやがる。
 ところで、「グリンチ」って映画がありますが、アレは子供が大好きなクリスマスを邪魔する小悪魔グリンチが大暴れする映画ということで、全然食指を動かされないため未だに自分は見ていないのだが、もしあれがカップルのイベントとしての日本的クリスマスを滅茶苦茶にする映画だったとしたら・・?多分DVD買ってるね。
 でも待てよ、もしグリンチが「本当はボクもクリスマスに幸せになりたかったんだ」とか言ってグリン子(適当)とくっつく、みたいなディズニーみたいなオチだったらどうする。多分ラスト5分で盤を割るね。(何を展開させているんだ)
 話は変わりますが、昨日買ったナクソスのフィンジ:チェロ協奏曲盤に入っている「ピアノと弦楽のためのエクローグ」、これは素晴らしいですよ。久石譲とか好きな人はツボなのでは?これもやっぱりヒコックスCBE叙勲CDに収録されていたヴァイオリン協奏曲が良かったので買った盤。
 あと、昨日はクリュイタンスの'64東京ライヴ:ラヴェル・プログラム、アーベントロート指揮のブルックナー第五/ベートヴェン第九、ヒコックス指揮のウォルトン「クリストファー・コロンブス組曲」ほか・・など。とりあえず今はクリュイタンス盤聴いてます。
 いつもはクリスマスにマーラーの「千人」を聴く(無論のこと1人で)のが慣習化しているが、今夜は「千人」ってほど体力が残ってないなぁ・・。とりあえず普段より1時間早い出勤に備えてもう寝ます。


■12/22(日)表紙がハセキョウの女性雑誌を思わず買いそうになってしまう自分は正しいのだろうかと思う今日このごろ。
 それにしてもヒコックス指揮のハイドンはチャーミングだ!今までチェリのしか聴いたことなかった「太鼓連打」など、言葉の選択は正しいかどうか分からないが、とてもカワイイ音楽に思える。ぜひ他の演奏も聴いてみたい。
 ようやく一巻の半分以上まで読みすすめてきた「失われた時を求めて」。第2部「スワンの恋」は、初めてロメールの映画に出逢った時のようなみずみずしい恋愛小説だ。旦那、かなり乗ってきましたゼ。ここまで読まないうちに巻を置いた人がいたならば、そこで留まらず、絶対に第2部までは読むべし!と言いたい。

■12/16(月)表参道って・・。
 オレに馴染みのない街といえば、原宿、青山、代官山、自由が丘など数多いが、最後の自由が丘にのみ「自由が丘武蔵野館」というリスペクトに値する館が存在する(行ったことはないが)のを除いては、いずれも映画館が存在しない街である。つまり遊びに行くにもその過程の中になんか1本含めないとなかなか動かない自分にとって、原宿、青山やそれを繋ぐ表参道などは最も縁がない街路なのであった・・。しかし今回は仕事上お世話になっているイラストレーターの先生が表参道のギャラリーで個展を開くということで、頑張って行きましたよ、表参道。いやあそれにしてもオシャレっすねこの街は。街を歩きながら嘆息し、自らをかえりみて消え入りそうになりましたよ自分。あ、個展はとっても可愛かったです。まさかいるとは思わなかった先生本人がいて、ちょっと微妙に欲しくはあるけど買ったところでどうするよ、と思ってた画集を「買ってってよ」と言われなかば強引に買わされましたが。
 その後渋谷へ。虫に食われて弾切れになっていたセーターなど買い込んだ後、タワレコに。テンシュテット指揮のマーラーSym1,2、スクロヴァチェフスキーのブルックナーSym9、許光俊に踊らされてラシライネン指揮のグリーグ「ペール・ギュント」(そんなに聴きたい曲か?正直・・とか思いつつも1,000円という安値にひかれる自分・・いいのかそれで)そして歩きながら聴いたヒコックスCBE叙勲CDでめっちゃ欲しくなった、ヒコックス指揮によるハイドン・ロンドン交響曲集vol.1、なぞを購入。ところで、ヒコックス叙勲CDはいいッスよ〜。2CDで1,000円台前半という安値(今は)だし、英国音楽の華麗かつ荘厳な側面とニュアンス豊かで浸れる側面をどちらも見せてくれる。あとテンシュテットは「千人の交響曲」が意外と良かったので・・。今までテンシュテットのマーラーはほとんど聴かなかったのだが、クリスマスといえばオレ的にはこの曲、の「千人」をとっつきにして、これからどんどん聴いていきたく思う。あと最近出た中では、ギーレン指揮の「千人」も良かった。
 昼過ぎまでだらだらと寝過ごし、その流れで衛星劇場の増村保造監督「華岡青州の妻」(まゆげのない高峰秀子、怖すぎるこの女と意地で張り合う若尾文子が凄い!しかしその間に挟まれる市川雷蔵はメーワクきわまりないよね、と思ってると「そういう状況で一番得をしているのは男だ、恐ろしい」とバッサリ斬るのが増村映画の素晴らしいところである←まとまりのない感想)とさらにその後のVシネ「平成金融道・マルヒの女」(和泉聖治監督)まで見てしまった基本的にはだらけDAYであったが、それでも「風雲児たち」の8巻と「風雲児たち・幕末編」1・2巻を入手できたのは良かった。とにかくみんな買え!みなもと太郎を!このマンガを超えた文化的偉業を完結させるのだアッアッァッ。(ちょっと思い入れ過剰気味) 


■12/15(日)「インド・マトゥラー彫刻展/パキスタン・ガンダーラ彫刻展」→「ウイーン美術史美術館名品展」「ブラッド・ワーク」「恋人のいる時間」ってそりゃ疲れるよ。
 島忠でプリンタカートリッジ等々買い物して一旦帰宅し、午後から上野へ。今日が最終日となる国立博物館「インド・マトゥラー彫刻展」「パキスタン・ガンダーラ彫刻展」を見に行く。やはりマトゥラー彫刻よりガンダーラ彫刻の方が格段におもしろく、観衆の集まりもガンダーラ彫刻展の方が上回っている。ガンダーラ地方は西アジアからインド亜大陸への入り口に位置しており、いわゆるヘレニズム様式が花開いた地方・・ってのが世界史の教科書に出てくる知識で、それは頭では分かっているはずである。ところが実際その実物を見てみると・・コレが仏像なのかよ!とあらためて驚かされる。菩薩像など、我々の知っている観念性の高い仏像とはまるで趣が異なり、ギリシア、西洋の写実的というか世俗的な彫像によほど雰囲気が近い(あまつさえ、ギリシア神話に登場するアトラス像などといったものも陳列されている)。彌勒菩薩は頭に巻き付けたターバンからフサフサした巻き毛を垂らし、口元には裕福さを思わせる鬚をたくわえている。極東の日本では今や葬式屋と化した仏教だが、その淵源にこのような世界が展開していたとは・・。実に興味深く見させていただきました。
 さらに東京藝術大学美術館に移動し、「ウイーン美術史美術館名品展」。ティツィアーノの作品2品も素晴らしかったが、個人的には嫌いだったヴェロネーゼの小さな作品2点に感心。ヴェロネーゼというと、とりあえず描く絵描く絵どれもこれも横幅5メートルくらいある、物量作戦的シネラマ絵画野郎という印象が先に立っていたのだが、今回展示されていた作品は描写も抑えて落ち着いたものであり、親しみを感じることのできるものだった。久々に展覧会で図録を購入しました。
 今度は渋谷に移動して、渋谷東急2でクリント・イーストウッド監督「ブラッド・ワーク」。マイクル・コナリーの「わが心臓の痛み」の映画化ということだが、やはりイーストウッドの映画はどんなストーリーでも描写がうまいので安心して見ていられるし、しかも今回はストーリーも素晴らしく面白い。ドーナツ食べるシーンなど、脚本もかなりノレて、イイなぁと思っていたらエンドクレジットに登場した脚本家はブライアン・ヘルゲランドだった。全然あたってなさそうだったけど滅茶面白かった「ロック・ユー」といい、この男やはりあなどれません。ところで、どんなにイーストウッドが爺になっても、イーストウッドの映画では出てくる女の子は彼にシビれているが、別にそれが普通という映画を作ってしまうイーストウッドはすごい(図太い)と今回も思わされた。そしてそれを自然に受け入れている自分。他の俳優、例えばメル・ギブソンとかだったら絶対に許せないのだが、イーストウッドはこれで良いと思えるのだから不可思議である。つまり真正のスターとはそういうものなのであろう。しかしこの「ブラッド・ワーク」、まったく注目されていなさそうに見えるのは気のせいなのか?とりあえずQ-FRONTの蔦屋では「この映画は前売券ありません」と言われたが、いま探しても公式サイトすら見当たらない。前売券の発売すら見送られるほど配給に見捨てられているのだろうか?Q-FRONTを後にする時、オレの頭の中には配給会社のプロモーション部門で窓際と化している中年男性が「だってイーストウッドの新作だぞ!」とばかりに前売券の発売を主張するのだが、「こんな盛りを過ぎたオヤジしか出てこない映画なんか当たらないっスよ」などとマーケティング本をデスクに薄高く積んだ同じ部署の小僧どもに採算性を楯に論破され(しかもそ奴は「CQ」とかをホメていたりする)、一体何故だ!!??と悔し涙を飲むシーンが巡り巡ってしまったのだった。(←すべて妄想)
 それにしても本当に「CQ」って予告編見てるだけでムカつくよな・・。ということでテアトルの優待券を持っていながらもシネセゾンのロードショーは外し、レイトショーでかかっているジャン・リュック=ゴダール監督「恋人のいる時間」を見ることに。ところがこれが近年まれに見るほどに退屈な映画だった。もともとゴダールの映画は好きでないながらも見ると何かしら興味をひかれる部分が出てくるので、このオヤジの映画は本当に楽しくねえなあと思いながらも数学の授業にでも出るつもりで見に行く自分だが、この映画では興味をひかれる部分も1時間35分ある全体のうち10分くらいだった。映画館でこんなにかったるい思いをしたのは久しぶりだなぁ。いやでも10分くらいはおもしろかったので別に後悔してるわけではないが。
 あとはHMVに寄ってCD買いまくり。グリモー/アシュケナージによるラフマニノフのピアノ協奏曲2番、アーノンクールの「新世界」、アシュケナージのショパン・マズルカ集、キーシンによるショパン・バラード集、ウォルトン自作自演のチェロ協奏曲ほか、リチャード・ヒコックスCBE叙勲記念CD(英国音楽中心のオムニバス2CDだ)などなど。
 ところで、上野駅の公園口脇から、鉄道をずっと横断して向こう側に抜ける橋というか空中遊歩道が出来ている。すごく広い遊歩道だなあと思いながらふと欄干の上を見上げてみると、「パンダ橋の上では下記の行為を禁止します」といったような看板が出されている。
 「パンダ橋」だと!?そりゃ土地柄パンダが引っぱりだされるのも分かるが・・しかし見た感じパンダ的な意匠が橋に施されているようにも見えないし、いったいどのへんがパンダ橋だっていうんですかね、と少々意地悪な思いを抱いていたところ・・・ソイツを見てしまったのですよ。橋のたもとに鎮座するソイツを。




↑ソイツ



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・・オレが悪かった。

■12/11(水)学生のうちにやっておくべきこと。
 実は今、プルーストの「失われた時を求めて」を読んでいるのだが・・。
 仕事の合間の昼休みだの、あがった後にラーメン食いながらだのでは、とうてい読み下せないツワモノ。全然第1巻が終わらないぞ・・というか1巻の半分まででさえもなかなか読みすすめない状態なのである。たしかに手強い小説だが、描写の美的な密度とでも言うべきものが恐ろしいまでに高く、はっきり言ってノレた時の充実度は筆舌つくしがたいものがある。やはり人類史上の記念碑的小説作品なのであろう。そうは思うがそのノリをつかむまでに時間が相当かかるのだ・・。
 ときメモとか一日じゅうやってたりできる学生のうちに何故読んどかなかったのか!?できることなら、3年前にタイムスリップして昔のユルい自分をきびしく詰問したいところである。(あと、普免取れ普免、ってのも言いたい)

■12/10(火)一家1セット買え!!ワイド版「風雲児たち」。
 たてつづけにリリースされていたリイド社のワイド版「風雲児たち」。平賀源内大活躍の5巻以来、新刊がなかなか出なかったので「ひょっとして企画頓挫か!?それは損失だ、漫画界どころか、日本文化史上の損失だ」とまで思い憂えていたところに、万感の思いをこめて続刊が出ました!源内非業の最期から大黒屋光太夫漂流・・盛り沢山で泣けるシーンも多い(ギャグマンガなのだが)が、今回実は最も感服したのが7巻291Pの前野良沢のセリフ。日本で最初にエッチング(腐食銅版画)を作り上げたにも関わらず、その文化的功績を認めてもらえず、周囲の人々にただ見世物的におもしろがられていることに釈然としないものを感じ、イジケ入ってる司馬江漢に対して良沢は「認めてもらおうなどと思ってはならないっ。かねがね言い聞かせてきた事ではないか」とあっさり、バッサリ言い渡す。良沢のゴーイングマイウェイ(一名「ガンコなだけ」とも)なこの姿勢はこのマンガではあるリスペクトをもって描かれてきたことなのだが、こういうセリフがあっさり出てくると、何かまったく現代的でないこの人(キャラ)のあり方にすごく感銘を覚える。いつのまにか他人に認めてもらいたがっている自分に気づかされ、襟を正される思いがするのだ(ギャグマンガなのだが)。前出の良沢のセリフの後に江漢は「私もわかっていたはずだったのに・・いざ自分がその立場になってみると・・・うう〜〜先生はよくやせがまんしてますねえ・・」「知らんっ」と歯をむいてスネる良沢。この人、ステキ過ぎ。
 ところで、これまで自分はショパンのピアノ曲って退屈なだけで全然イイと思わなかったのだ。あまりにも自分の感覚と親和性がないので、「ど〜せショパンみたいなモテ男の音楽はオレには不釣り合いなんだ、40すぎまで童貞だったマーラーみたいな男の音楽に浸ってて分相応なのだ」などと、ちっともステキではないスネ方をしていた自分なのだが、何かこのところやたら身にしみてイイと思えるようになってきたのである。やはりこれはペライアの弾いたエチュードを聴いた影響かもしれない。
cover
コレ
ですが・・。いや、なかなか素晴らしいですよ。最近のおすすめ盤。

■12/9(月)「マイノリティ・リポート」、または劇場行く前にジュンク堂寄ったらユリイカのロメール特集号が出てるのを知った。
 そんなわけで池袋へ。ジュンク堂に久々に行ってみると、まず映画の書籍コーナーで「フリッツ・ラング または伯林=聖林」(明石政紀著)なる本が出ているのを発見。きた!久々のラング本か!・・と思ったがタイトルが気に入らない。というか、「〜 または〜」って表現が、個人的には大をつけてもいいほど嫌いなのである。目次をのぞいてみると、ラングの映画1本1本を冠した各章のタイトルが全部ソレであり(たとえば「クラッシュ・バイ・ナイト、またはうんたらかんたら」みたいな感じ)、大いに赤面。本日この場で買い求める勇気は自分にはどうにも出ませんでした。とか言いながら今日のタイトルでネタに使ってるけど。
 そして「ユリイカ」の11月号、ゲーッ、ロメール特集だって!しかも新作の情報全然ゲットしてなかったよ!御大81歳の新作は「グレースと公爵」12月中公開だそうです。どうやら公式ページすら設けられておらず、最初からこの映画による収益はあきらめられているかのようである。(→その後発見。)かくいうオレ自身もロメールの歴史物は初めてで、ちょっと不安があるくらいだから、配給側の不安たるや恐るべきものではなかろうか。ユリイカに載ってるフィルモグラフィーを見ると、「コレクションする女」「O侯爵夫人」「聖杯伝説」を除くとあとは全部見ている。もっとも「愛の昼下がり」は確実に途中で寝たし、「満月の夜」は寝たんだか起きてたんだかも覚えていないからこれも未見側にふくめるべきか。またユリイカのページをしばらく繰ってみて思ったのは、ロメール自身のインタビューは読みたいが、ロメールについて書かれた文章は実作者のものを除くとあまり興味が湧かないということだ。ロメールの映画を見ている時間というのは特別な時間であり、その特別な時間についてああだこうだと論述したものを読むのに時間をかけるよりは、その読む時間をかきあつめ、もう一回ロメール映画を見ることに費やしたほうがマシだと思えるのである。ロメール映画以外にもあてはまりそうなことだが、自分にはそれほど、ロメールの映画とロメールの映画について語った文章との温度差は格段のものに思えるのであった。
 それから後は、以前図書館で読んだけどやはり手元に置いておきたくなった秋山邦晴/武満徹の「シネ・ミュージック講座〜映画音楽の100年を聴く」、それから三枝成彰著「大作曲家たちの履歴書」など。ジュンク堂が素晴らしい書店だというのは安原顕からうちの職場の先輩に到るまで語り尽くされている感があるが(?)オレ的にはあまりにも本の揃えが良すぎ、棚1個分くらい買ってしまいそうになる。正直、こんな恐ろしい本屋が近所になくてよかった
 はじめての池袋HUMAXシネマズでスピルバーグ監督「マイノリティ・リポート」。期待が大きすぎると中ダレの部分で失望感を味わうが、話に仕掛けが多くてなかなか楽しめる。昨今、ストーリーが事前に予告編であらかた知らしめられ、映画の中のセリフを借りれば「この映画は予告過剰だ」とか言いたくなる作品が多いが、この映画では予告で見せていない部分がほんとうの見せ場である。老いはマックス・フォン・シドーと若きはニール・マクドノー(っつーの?この人。「バンド・オブ・ブラザーズ」でコンプトン役でした)が良い。トム・クルーズ?この人はどの映画に出てもなんか同じよーな感じではないでしょうか。
 HUMAXは最新の劇場だけあってすっごいイイ音。昨日新宿でも見た「カンパニー・マン」の予告編が、音響が立ちまくってて、違う映画かと思ったくらいだった。そういや「火山高」の予告もついに見ましたよ!いやー、こりゃ、万一見なかったら申し訳が立たないよ(誰にだよ)。

■12/8(日)「チェンジング・レーン」「GO」。
 新宿でロジャー・ミッチェル監督「チェンジング・レーン」見る。「マイノリティ・リポート」とどっちにしようか迷ったが、いやけっこう面白い映画でしたよ。ベン・アフレックはあまり好きな俳優ではないが、憤怒の鬼と化すサミュエル・L・ジャクソンを向こうに精一杯頑張っており何となく共感を覚える。サミュエルの方が存在感としては圧倒的なので、どうしてもベンの方がストーリー上の流れと無関係に守勢一方に見えてしまうのだが、まぁそれは致し方あるまい。あんな濃いオヤジの車にぶつけてしまったら、誰だって不安にもなろうというものだ。ハッカー役でちょっと出てくるディラン・ベイカー、こういうの似合う俳優だよな・・。かなり便利に使われているとみた。日本でいうとさしずめ誰だ?大杉蓮?田口トモロヲ?何よりこの種のいわゆる「名バイプレーヤー」が好きな自分としては、今後も「お、出てるねえ」と思い続けていたい俳優のひとり。マイノリティの方は混みそうだから次の日に・・ってことで。
 今年の第九話題盤はラトル、佐渡と既に買い求めたのだが、最後に小澤盤を購入しようと蔦屋へ(割りチケ利用のためだ)。そしたら、ああ!「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」のサントラが出ているではないか!!のどから手が出そうになるが、映画公開はまだまだ先なので抑える。何しろこの自分という男、映画を見る前にサントラを聞き倒してしまうと、いざ本番視聴中に「あ、あの音楽ここで使うんだ」とか、「おお、あの音にはこんな画がつくのか!」などといらぬ考えが次から次へと湧いてしまい、ち〜っとも映画そのものに入り込めなくなってしまうので、少なくとも初見まではサントラは買い控えるようにしているのである。でもとりあえず1曲めくらいはイイでしょ・・と試聴コーナーで聴いてみるが・・・・。こ・こ・これは燃える!!絶対買いに違いない!うう〜んでも買うわけにはッ・・と蔦屋のサントラコーナーで身悶えする。
 悩みをのりこえてサントラ購入は映画公開まで買い控えることにする。今日のCDは小澤指揮のベートーヴェン第九のほか、MINMIのセカンド、ハーゲン四重奏団のベートーヴェン弦楽四重奏曲、テンシュテット指揮のマーラー第8番、スクロヴァチェフスキー指揮のブラームス交響曲全集など。あと、「秀吉」!(←ボンタンの名前じゃないよ)NHK大河ドラマの主題曲集で、昭和38年の「花の生涯」から平成9年の「秀吉」までを二枚組におさめたもの。なんと初期のものでは武満徹や芥川也寸志なども曲を書いているんですなあ・・。私のめあては別に「秀吉」ではなく、平成3年の「太平記」に三枝成彰が提供したテーマ音楽1タイトルのみ。ほんとは作品のサウンドトラックで欲しいのだが廃盤らしく、とにかくテーマ曲だけでも入手できればとこれを買ったのだ。中学生のころだったかな、テープにとって聴きまくった思い出がある燃え曲なのである。今回ひさしぶりに聴いたが・・・なんともまあすべての部分がクライマックスのような、猛スピード、完全燃焼系猪突猛進音楽。聞き手がついてくる前にイッちゃってるのではないかと思える程だ。こういうのが好きな自分って今後も変わりそうな雰囲気ないんだが、モテない奴の聴く音楽だよなぁ多分、とも。
 帰宅してから、BSジャパンに録画しておいた「GO」見る。普通に楽しめる映画という感じ。ものすごい高評価の意味は不明だが・・。


■12/3(火)「イナフ」試写会。
 試写会にて、ジェニファー・ロペス主演、マイケル・アプテッド監督「イナフ」見る。夫の家庭内暴力に堪え難く、逃げ出したものの夫はストーカーと化して追ってくる・・。「ど〜なってるの?」もしくは「こたえてちょ〜だい!」的ストーリーを、その夫の暴力に「目には目を・・」とばかりに立ち向かうという展開に持っていく、強い女のエンタテインメント作品。タイ式格闘技を修得したジェニロペはとにかくカッコいい!トミー・リー・ジョーンズ似の夫役もなかなかの憎まれ役ぶりだ。これがビデオリリース作品なら、「現代くの一伝〜お命頂きます」てな邦題か。
 今日からWOWOWは三夜連続・パトレイバー劇場版。今年BEST5入りはもはや必至の「WX3」をクライマックスに、傑作3作品連続上映という粋な趣向だ。今夜は一作目だが、どうやら新アフレコ・ニューサウンド版らしく、過去20回以上は見ているこの映画なのに、けっこう新鮮な感じ。それにしてもこれ、1989年って13年前の作品っスよ?公開当時は「OS=オペレーティングシステム」って言葉すら耳慣れなかったなぁ・・。実に隔世の感があるが、このIT日進月歩の時代に、ストーリーとして全く古びていないのには感服である。

■12/1(日)「ハリー・ポッターと秘密の部屋」。
 このところ、劇場公開作品に食指をそそられるものが見当たらない。これは見ておいたほうがいいだろうなぁ・・程度でも劇場で見てしまうオレだが、やはりそういう作品にしても何かメインで見たい映画が一本あり、その前菜もしくは見終わった流れで見に行くということが多いため、メインで見たい映画というのがさっぱりない状況では困るのだ。そんなわけで今日は、それほど見たいわけでもないのだがまぁ見ておくべきだろうという「ハリポタ」一本のみ。でも実は街に出てからようやくわかったのだが、今日は「映画の日」で1,000円均一DAYなのであった!ふだんの月は1,000円均一「映画サービスデー」は水曜で、社会人となったいまほとんど無縁であったため、こういう発想自体を忘れていたのだ。これだったら「チェンジング・レーン」とか見とくんだった・・。(せこい奴)
 1,000円均一じゃさぞかし・・、と大混雑を覚悟したものの、休日の最終回8:00となると新宿ジョイシネマでもそこそこ座れる。てなわけで2作目「ハリー・ポッターと秘密の部屋」・・。前作のときにもあった中だるみ感は今回も濃厚で、ストーリー的に盛り上がっているらしいところで最も眠くなる。なんでこんなに緊張感ないんだろうこの映画・・これを言ったら敵をいっぱい作りそうだが、原作に問題あるんじゃないのか。とは言うものの見どころがないわけではなく、やはり今回はチャーミングさを増しつつあるハーマイオニー役のエマ・ワトソンと、「お調子者」を絵に描いた様とはこの男のことだと言わぬばかりケネス・ブラナーのお二人に尽きます。ケネス・ブラナーの大バカ者ぶりはまことに特筆すべき。こういうところは楽しかったけど、次回作が楽しみかっていうと全然。なんでこんなに盛り上がってるのかなぁ、世間は・・。
 給料出たので買いたかったCDを買いに走ります。とにかくまずはサイモン・ラトル指揮ウイーン・フィルのベートーヴェン第九。小澤、佐渡、ラトルと第九の注目新譜はバリバリ出てるが、やはり最も注目はこれだろう・・と買って早速聞いてみたが、かなり過激というか変な第九。全くこういう演奏は初めて耳にする。でもベルリン・フィルの常任っていう権威中の権威的な立場になりながらこんなことしちゃう彼はあまりにも素敵だとも思う。あとはもろジャケ買いのブラッド・メルドー「プレイシズ」。こんなんですよ。
cover
あとはキーシン/ゲルギエフによるラフマニノフPf協奏曲第2番、レーピン/ゲルギエフによるチャイコフスキーVn協奏曲、ホグウッドによるストラヴィンスキー、ヤンソンスによるシベリウス交響曲/管弦楽集、「マルホランド・ドライブ」オリジナル・サウンドトラックなど。

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