南アルプス林道横断記

2006.7.27

    

 一般の車が入れない南アルプスの林道を、山梨県南アルプス市、芦安から長野県伊那市、長谷まで、タクシー、市営バス、南アルプス林道バスを乗り継いで横断しました。空気と水と景色が売り物のツアーでしたが、道の駅「南アルプスむら」のクロワッサンも美味しかった。


727日(木)東京曇 南アルプスー晴

  5:57発の始発バスで、武蔵小金井駅に向かい、武蔵小金井発6:16の中央線快速電車に乗る。新宿着は6:40、集合時間まで駅構内のカフェで涼みながら、コーヒーを飲む。

 7:10西口の安田生命ビル角の集合場所で今回のガイド、井上さんに教えてもらい、道を挟んだ向かい側に停まっているバスに乗る。

 7:30参加者29名とガイドの井上さんを乗せて出発する。バスは首都高速4号線から中央自動車道に入り、初狩PA8:40から8:55までトイレ休憩をし、甲府昭和ICから南アルプス街道を通って芦安、山の神ゲート前に10:05到着する。これより先11人乗り以上の車は乗り入れ禁止区域となる。東京は曇り空だったが、この辺りは晴れており、美しい景色が期待出来そうだ。

 山の神ゲートの開く時間は10:30、次は13:00と決まっており、10:30に通らないと今日のスケジュールが台無しになるので、運転手とガイドは時間を気にしながら、トイレ休憩も時間のかからないPAを選んだらしい。

 ゲート前に待っていた9人乗りの貸し切りタクシーに乗り、10:30ゲートが開くのを待って出発する。途中夜叉神ゲートから広河原ゲートまでは一般車乗り入れ禁止区間である。早川沿いの観音峡渓谷や早川の源流、野呂川の白鳳渓谷が、流れ落ちる滝と共に美しい渓谷美を見せてくれる。秋の紅葉は又格別だろうと想像する。鳳凰三山から流れ落ちる水で出来た赤沢、立石沢、カスケ沢、シレイ沢、ゴロウ沢や時々遠くの山嶺を姿を見せるので見入っていると、車道から切り立った断崖に肝を冷やす。11:00タクシーの終点、広河原に到着する。

 広河原は北岳登山の最も人気のある登山口である。北岳は標高3,192m、富士山に次ぐ高峰である。今日も多くの登山パーティーで賑わっている。私達はここで昼食をする。野呂川を見下ろす堰堤の上で、用意して頂いたおにぎり弁当を食べる。野呂川に架かる吊り橋、広河原橋の辺りを歩いて、北岳が姿を見せないかと期待したが、雲に覆われて見えず、わずかに大樺沢の雪渓が見えただけだった。

 12:20発の南アルプス市営バスで南アルプス林道の最高地点、標高2,032mの北沢峠に向かい、1250到着する。途中の車窓から、仙丈ヶ岳3,032m、鳳凰三山(地蔵ヶ岳2,764m、観音岳2,840m、薬師岳2,780m)、甲斐駒ケ岳2,967m500mも落差があると言われる不老の滝が見え、バスはビューポイントで時々停まって景観美のサービスをしてくれる。

 北沢峠の気温は17℃、鬱蒼とした木々に囲まれて肌寒い。ここは山梨県と長野県の県境で、これからのバスは旧長谷村の運営する南アルプス林道バスである(長谷村は今年331日伊那市と合併した)。バス停の周辺は大きなリュックを背負った登山客がひしめいており、バスを待ったり、休憩したりしている。

 バスは13:05に出発し、長野県側に下って行く。こちらのバスは小型で、運転手は時々車を止めて車窓から見える周りの景色や花などを説明しながらゆっくり走る。

 ビューポイントの歌宿(標高1,680m)ではバスを降りて美味しい空気を吸い、すぐ近くの小百合川から掛樋で引いた冷たくて甘い南アルプスの天然水を飲み、顔を洗い、ペットボトルに詰めて持ち帰る。この川の名前は吉永小百合が訪れたことから、彼女にあやかって付けられたそうである。

 長野県側のゲートは黒川に架かる戸台大橋で、バスが見えると警備の人がゲートを開けてくれる(1423)。これからは一般道で、長谷の仙流荘バス停に1430到着する。気温は32℃で、暑い。

 ここで新宿から乗ってきたバスが待っており、乗り換える。バスは14:45分に出発し、国道152号線沿いの道の駅、南アルプスむらに15:00到着する。ここで造っているクロワッサンはおいしいとの評判で、ガイドの井上さんが熱心に推奨されたこともあって、全員が10個単位の袋入りを何袋も買ったようだ。食べてみると確かに美味しく、小振りなこともあって、後を引く。

 バスは中央自動車道の諏訪ICに近いおぎの屋に立ち寄って16:10から25分程トイレ休憩をすし諏訪ICから中央自動車道を新宿に向かう。石川PA18:30から15分トイレ休憩をする。途中で事故車による渋滞があり、雨も降り出したが、19:20新宿西口に到着した。

 小田急ハルクの地下にあるハゲ天で食事をし、JR中央線とバスを乗り継いで21:10帰宅する。


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