マダムとポチの

マレ−シアの旅

2000.1.11〜1.21

ハリ・ラヤ・プアサと旧正月の間を利用してマレ−シアの首都クアラルンプ−ルとカメロンハイランドを10日間旅しました。

1月11日(火)晴 6,600歩

 (日本出国)

 7時50分には家を出て、8時丁度に武蔵小金井行きのバスに乗る。バスはすぐ出発したが、途中の渋滞で50分かかり、8時50分に武蔵小金井駅に着く。JRで中野まで、中野から地下鉄東西線で九段下へ、ここから半蔵門線で水天宮の東京シティ−エア−タ−ミナルに9時45分に到着する。

 TCATを10時発のリムジンバスは順調で、定刻の10時55分に成田空港第二旅客タ−ミナルの南口に到着する。託送しておいた荷物をヤマトの窓口で受け取り、着てきた厚手のセ−タ−等を詰めて、Jカウンタ−のJALの窓口で搭乗手続きをし、荷物を預けると身軽になる。二階のレストラン そじ坊で朝食を兼ねて、白玉栗ぜんざいとビ−ルセットを食べながら時間をつぶす。免税店でミレニアム記念のオ−ルドパ−と首からつるすボ−ルペンを買い求め、A-61ゲ−トに向かう。JL 723便は定刻13時丁度のところ、25分遅れて13時25分に出発した。

 (機内)

 飛行機は成田空港から太平洋を真っすぐクアラルンプ−ル(KL)に向かって飛び、14時頃には右側に富士山を見ることが出来た。機内はほぼ満席であったが団体客が少なく、静かで快適なフライトであった。ワインと洋食の食事でお腹を満たし、一眠りすると着陸の合図であった。

 (クアラルンプ−ル)

 JL 723便は定刻より5分早い7時25分にクアラルンプ−ル新国際空港(KLIA)に到着した。到着口からメインタ−ミナルのレベル4までエアロトレインと呼ばれるシャトルで行き、入国審査を受けてレベル3に降り、10,000円を350RMに替え、託送荷物を受け取り、税関審査を済ませてドアの外に出るとタクシ−待ちの客の列である。近くのマレ−シア人に聞いてみると1時間は待つことになるらしい。

 幸いこの人が観光案内や車での送迎をするTOUR&LIMO Servicesをやっている人だったので、80MRでホテルまで行くことにした。空港を8時20分に出発し、9時15分にサルタン・イスマイル通りにあるシャングリラ ホテルに到着する。

 Shangri-La Hotelはブキッ・ナナス(パイナップルの丘)のふもとに建つ28階建てのホテルである。部屋は7階で窓から有名なKLタワ−を目の前に見ることが出来た。今日の夕食は部屋で済ますこととし、ホテルサ−ビスの果物(リンゴ、オレンジ)、コ−ヒ−、ビ−ル、それに持ってきたパンやお菓子を食べる。

1月12日(水)晴 22,000歩

 マレ−シアは東西に長い国で、香港等と同じTime Zoneをとっているため夜明けの時間が遅い。朝、7時を過ぎないと明るくならない。ホテルのカ−テン越しに明るくなってきた7時半頃から、ホテルの周りを朝の散歩に出かける。もうすでにバイクや車のラッシュである。しばらく歩いていると汗ばむほどの気温である。

 朝食は、ホテルのラウンジでバイキング(48RM)。和、洋、中華、マレ−シアの料理が並んでいたが、さすがに果物が豊富である。

 10時頃からチャイナタウンを目指してホテルを出る。現地の人に道を聞きながら、やっとプドゥ通り(Jalan Pudu)を見つける。プドゥラヤ・バス・ステ−ションはこの通りに面しており、この通りにある陸橋が目印になる。ここからカメロン・ハイランド行きのバスに乗ることになるので、切符売り場やバス乗り場を確認し、Star-LRT (高架電車)のバンダラヤ駅に近いそごうデパ−トを目指して歩く。Star-LRTとそごうを隔てて反対側がトゥンク・アブドゥル・ラ−マン通りである。この通りの名はマレ−シアの初代首相の名にちなみ古くからある繁華街の一つである。通りの両側には衣装、生地、仕立屋や貴金属店が立ち並び、地元の人達で店内は混雑していた。

 そごうの前からタクシ−でホテルに帰る途中で、タクシ-の前が見えないようなものすごいスコ−ルに会い、びっくりした。ホテルに着いたのが3時頃で、部屋で買ってきたバナナなどを食べ、ビ−ルを飲んでいると、1時間もしないうちにスコ−ルは止み、青空が見えるようになった。部屋の冷蔵庫の具合が悪いので、部屋を替えてもらったが、その部屋のグレ−ドが違っていたので再び替わることとなる。

 このアクシデントで日本人スタッフが応対してくれ、日本人が居ることが分った。言葉を話さないと日本人か現地人か分り難い。

 今度の部屋もブキッ・ナスの丘やKLタワ−が見える13階である。

 夕食は、KLタワ−の11階にある展望レストランで夜景を見ながら食べることとし、ホテルのコンシェルジェに予約してもらう。

 市内を一望できるKLタワ−は地上421mのコンクリ−ト造りの通信塔で、世界で4番目の高さを誇る(1位;カナダ、トロントのCNタワ−、2位;ロシア、3位;上海)。観光客は一人8RMでエレベ−タ−で11階(地上から276m)にある展望台まで登る事が出来る。この上の階がスリ・アンカサ 回転レストラン(SeriAngkasa Revolving Restaurant)で、1時間半で1回転し、市内が一望できる。

 私達は7時の予約だったので6時15分にホテルを出て、歩いてタワ−まで行き、タワ−のロビ−階から市内を展望した後、6時45分にエレベ−タ−でレストランに向かう。ワインとバイキングの多国籍料理を食べながら、9時まで夜景を楽しむ。

1月13日(木) 晴 30,100歩

 今朝の散歩はKLCC公園(Taman KLCC)である。ホテルの前の交差点でスルタン・イスマイル通りと交差するラムリ−通りを、北に10分程歩くとぺトロナス・ツイン・タワ−、スリアKLCC等が立ち並ぶゴ−ルデン・トライアングルと呼ばれる最近開発されたビジネス、ショッピング街である。ぺトロナス・ツイン・タワ−は、高さ452mの世界一高いビルで、タワ−1は日本、タワ−2は韓国の建設会社が競うように建設し、1998年に完成した。4階まではショッピングセンタ−で、5階からはビジネス・オフィスである。このタワ−には日本の伊勢丹デパ−トがあり、4階にはマレ−シアの石油会社、ぺトロナス社による石油科学館がある。

 スリアKLCCに隣接して広さ50エ−カ−(16万平方メ−トル)のKLCC公園があり、噴水や子供の遊び場、プ−ルなど、都会のオアシスとして市民の憩いの場となっている。公園の中を1時間程散歩していると汗ばんできた。

 朝食後、暑くならないうちにスルタン・イスマイル通りを歩いてLot10に向かう。15分程歩くとブキッ・ビンタン通りと交差した右側にLot10があり、紀伊国屋書店もある伊勢丹が約半分を占めている。この辺りはブキッ・ビンタン・プラザスンガイ・ワン・プラザ等大型のショッピングビルやレストラン、屋台街が並ぶ繁華街である。例によって大型のプラザ内を、珍しいものを探してショッピングしているうちに、出口が分らなくなり、迷ってしまった。

 Lot10の前からタクシ−でスリアKLCCに向かう。1階から4階まで展望エレベ−タ−で上がり、300店舗ほどのテナントを見て歩く。3階のレストランからKLCC公園を眺めながらビ−ルとマフィンの簡単な昼食をする。伊勢丹でス−ツを買い求め、スペアリブ等の食料品の買物をしてホテルに帰ると3時になっていた。部屋の窓から外を眺めていると、雷が光り、大雨のスコ−ルとなった。

 6時前には雨が止んだので、ホテルの周りを散歩し、ホテルの2階にある中華料理のレストラン 香宮(Shang Palace)で夕食をする。

広東料理とのことであったが、大変美味しい味で、海老、牛肉、野菜、香港めん等をビ−ルと紹興酒で残らず頂く。

 食後はブキッ・ビンタン・パ−クで9時半から行われる民族舞踊のショ−を見物するためにタクシ−で出かける。この広場では屋台の飲食店や土産物屋が夜遅くまで店を出しており賑やかである。夜の街をそぞろ歩きし、土産物屋でボ−シや民族衣装を買い、ビ−ルとコ−ヒ−を飲みながらショ−を観賞する。帰りもタクシ−で、ホテル着10時40分。

1月14日(金)晴 7,800歩

 今日はCameron Highlandsに出発する日である。フル−ツ等で簡単に朝食をし、ス−ツケ−スに不要なものを入れてホテルに預け、小型のボストンバッグを1個ずつ持ってタクシ−でプドゥラヤ・バス・ステ−ションに向かう。タクシ−をKatari Hotelの前で降り、バスの切符売り場が並んでいる道路沿いの4、5軒先の店で一人13RMで11時発の切符を買い、陸橋を渡ってバス・ステ−ションの18番階段の下にあるプラットホ−ムを確認する。出発まで時間があるので、バス・ステ−ションの中の荷物預所を探して歩いたが見付からず、Katari Hotelの2階の喫茶店 MAKANAでコ−ヒ−を飲みながら時間待ちをする。

Cameron Highlands 行きのKurnia Bistariバスは11時を5分程過ぎたころ隣の17番階段下のプラットホ−ムに入ってきた。40人乗りのバスは待っていたほぼ満員の乗客を乗せるとすぐ出発する。乗客は地元の人々の中で白人の若者が目立ち、通路に大きな荷物があふれるほどである。30分程市内を走ると、バスの営業所らしき所で車掌らしき人が降り、程なくNorth-South高速道路になる。Behrangの休憩所に12時30分に着き、ここで30分のトイレ休憩となる。13時に再び高速道路を北に向かって走りだし、Slim River (Ipohまで102km)の辺りを13時20分頃通過する。道路の両側は赤土にヤシの木が多い。14時頃Tapahのインタ−を出て、59号線に入り、これより曲がりくねった山路となる。約2時間この道を登ることになるが、所々に集落や畑、現地人の高床式住居等があるのみで南国特有の樹木、山、滝等が目につく。Ringlet(Tanah Rataまで15km)を15時35分に通過すると、まもなく終点である。

 バスはTanah Rataの中心にあるバス・ステ−ションに16時10分に到着する。KLを出てから約5時間かかったことになる。バス・ステ−ションの隣にあるガソリンスタンドからその隣のタクシ−スタンドまで客待ちのタクシ−が待っており、その中の一台に乗り、ストロベリ−・パ−ク・リゾ−トに向かう。運転手はインド系で名前はSamy,車中で明日からのタクシ−・ツア−の話がまとまる。タクシ−は約10分(6RM)山路を登り、ホテルに到着した。

 このホテルは周辺になにもなく、静かで眺めが良い。63の客室がA-G棟に別れており、全室にブ−ゲンビリアの咲くバルコニ−が付いている。部屋には寝室と同じぐらいの広さのバス・ル−ムがあり、その真中にバスタブが置かれており、いきなりびっくりする。

 部屋から今回の旅のきっかけとなった久保田さんの定宿らしいCameronian Holiday Innに電話したら、運良く在室されており、6時にHeritage Hotelで会うこととなった。

 タクシ−(8RM)でHeritage Hotelに行くと、久保田さんの他に3人ほど日本の方が見えており、その中の一人と久保田さんでTanahRataを案内してくださり、Cameron Highlandsのことを教えていただく。Heritage Hotelの前に建つアパ−トは3LDKと3バス付きで年間契約すると、1ヵ月当り1,500RM(約4,500円)とのことであるが、空室が多いそうである。

今日の夕食は久保田さん推薦の店で3人で食べることにする。Tanah Rata のメイン通りのベサ−ル通り(Jalan Besar)に沿って両側に店や屋台が並んでおり、その中の中華料理店The Orient(東方餐廳)でスチ−ム・ボ−ト(1人12RM)を注文する。しゃぶしゃぶの鍋に鳥のス−プを入れ、鳥肉、魚、海老、貝、イカ、卵、数種類のつみれ等を白菜、ニラ、クレソン等の野菜と煮込みながら食べる鍋である。最後に中華めんと春雨のような細めんを暖めながら頂く。

6時半過ぎから8時半頃まで三人でビ−ル3缶(私一人)、ウ−ロン茶を飲み、62RM(1,860円)であった。

 ここで久保田さんと別れ、街の店をぶらついてタクシ−でホテルに帰ると、ロビ−で前川さんという日本人にぱったり会う。前川さんは私達と入れ違いに明日Ipohに発つとのこと、久保田さん達も明日Ipohに行き、しばらく滞在されるとのことだったので多分ご一緒かもしれない。

1月15日(土)晴 14,500歩

 日の出は6時45分頃と聞いていたが、7時を過ぎないと窓の外が明るくならない。窓を開けるとさわやかな風がかすかに入って来る。長そでのシャツを着てホテルの中の路を散策し、朝食に向かう。今日の朝食はバイキング形式で、洋食、中華が並んでいる。さすがに果物は豊富で、カットされたスイカ、メロン、マンゴ−やパイナップル、ミカン等の缶詰である。卵は目の前で料理してくれ、ベ−コンはステ−キのように厚い。雀らしき鳥がどこからともなく入ってきて、そこいらを悠々と歩いている。

 10時丁度に昨日のタクシ−がやって来て、3時間のタクシ−・ツア−(50RM、1,500円)に案内してくれる。ホテルから59号線に出、北に向かってしばらく走るとブリンチャン(Brinchang)の町である。

 1.スンガイ・パラス・ボ−・ティ−園

 この町を通り抜けて、町はづれを左の方に山路を登ると山や谷が一面お茶畑である。この農場はSungai Palas Boh Tea Estateと呼ばれ、お茶畑、工場に120人ほどの人が働いており、学校も農場内にある。左右のお茶畑の緑を堪能しながら、紅茶の工場に到着する。案内されるままに、紅茶の製造工程の説明を聞きながら工場の見学をし、記念にCameron Teaを買い求める。

 2.ロ−ズ・バレ−

 再び59号線に戻り、さらに北へ行くとすぐロ−ズ・バレ−(RoseValley)が右側に見えてくる。ここでは、450種類のバラ、ミニバラだけでなく百合、つばき、レディ・シュ−、さぼてん等様々な花を観賞することができた。

 3.イ−・フェン・グ養蜂所

 ロ−ズ・バレ−のすぐ南がイ−・フェン・グ養蜂所(Ee Feng Gu-Honey Bee Farm) である。ここでは、蜂蜜を取るためダリア、サルビア、ツツジ、朝顔、コスモス、カンナ等の1年草の花や、柿、桃、ハイビスカス、ポインセチア、ブ−ゲンビリア等が咲き乱れ、まるで日本の四季が一度に来たような感じである。ちなみに、ハイビスカスはマレ−シアの国花だそうである。

 4.バタフライ・ガ−デン、バタフライ・ファ−ム

 さらに南に下り、ブリンチャンの町外れ、Equatorial Hill Resortの前にバタフライ・ガ−デンとバタフライ・ファ−ムがある。ガ−デンの方は経営者の孫で、小学生ぐらいの男の子が説明しながら歩いてくれた。園内では、多種類の珍しい蝶はもとよりカブトムシ、サソリ、みみずのお化け、木の葉を担いだような葉虫(Leaf Insect)、木の棒のようなスティック・インセクト、太ったカマキリ、茶色で細長いバッタ、カメレオン等の虫のほかに木の葉のようなカエル、モルモット、兎等様々な動物を色々な花と共に観賞する事が出来た。

 ファ−ムでは、珍しい花々を見せてくれた。

 5.ヒル・ストロ−ベリ−・ファ−ム

 バタフライ・ファ−ムから59号線をはさんで反対方向に坂を登るとイチゴ畑があり、見学させてくれ、取りたてのイチゴを販売していた。この地方では胸ぐらいの高さの棚を造ってイチゴを栽培しており、珍しい。

 6.ロ−ズ・センタ−

 59号線の東側にあるこの農園は山の斜面を利用して色々なバラ、ラン等の珍しい花々を栽培し、サボテン、彫刻等で楽しませてくれる。中腹からの展望は見事であるが、あまりにも広いので途中で引き返す。

 7.サン・ポ−寺院

 マレ−シアで4番目に大きいこの中国寺院は、ブリンチャンの町から東に1kmほど細い道を登った丘にある。靴を脱いで中に入ると、中国調の派手な色合いの調度品が飾られ、迫力ある仁王像や仏像が左右から迫る。

 今日のツア−はこれまでで、Tanah Rata の町に着くと丁度1時であった。町の食料品店や土産物屋で食物や飲物を買い求め、富士フィルムの看板のあるPhoto.にフィルムを預け、タクシ−でホテルに帰る。昼飯は部屋で買ってきたイチゴ、ミカン、ネ−ブルらしき物等をビ−ル、カメロン・ティ−で頂く。食後は夕方まで昼寝。

 日没は、この高地でも日の出が遅い分だけ遅い。5時を過ぎても太陽が高く、暖かい日差しの中をホテルに入る坂道を散歩して、道端に咲いている珍しい草花を集め、押し花を試みる。日差しの良い崖の上に野生の可愛いランを見つけ、しばし眺める。

 今日の夕食はホテルの2階にある西洋料理のレストラン、チュ−ダ−・グリルで、ラムのリブカツレツ、鮭のステ−キ、野菜ス−プをビ−ル、ワイン、で頂き、コ−ヒ−と紅茶で仕上げる。6時半から8時まで我々二人の貸切である。ちなみにこの国では、ビ−ルはタイガ−かカ−ルスバ−グが主流である。

1月16日(日)晴 16,600歩

 日の出は7時前ということで、6時40分にセ−タ−、ジャンバ−を着込んで朝日の見える駐車場に行く。はるか彼方の空で雲が赤く染まってきたが、日の出は見えない。7時を過ぎる頃から東の空が明るくなってきたが、なかなか太陽はあらわれず、結局日の出が見えたのは7時45分であった。日の出と共にだんだん暖かくなり、辺りが急に明るくなってきた。昨日と同じレストランで朝食を食べる。今日はメインディシュをオ−ダ−し、飲物、果物、パンなどその他のものはバイキング形式である。

 1.ブリンチャン山

 今日は西暦2000年にちなんで標高2,031m(6,666ft)のブリンチャン山(Gn.Bringchang)に登る予定である。この山は地元の地図では2,000mと記されている。

 昨日と同じように、10時丁度にSamyのタクシ−がホテルに迎えに来てくれ、ブリンチャン山の麓、頂上から6 kmの所まで送ってくれ、タクシ−はここで待っていてもらう。本来なら、頂上のすぐ下に駐車場があり、そこまで車で登れるが、最近大雨があり、山路に強い車でないと行けないとのことである。

 タクシ−に不要なものを置いて、くねくねした山路を1時間15分程歩くと頂上である。頂上には電話やテレビの鉄塔が立ち並び、その合間からはるか遠くの山々や里の景色を見渡すことができた。写真を撮っていると、夫婦二人ずれの外人さんが登ってきた。オランダから来て、マレ−シアをレンタ・カ−で旅しているとのこと、写真を撮ってあげ、タクシ−まで車で送ってもらった。

 2.アン・サム・ファ−ム

 ホテルに帰る途中、ブリンチャンの町の手前、道路の右側にあるこの農場に立ち寄り、色々な野生のランを観賞する。

 午後は、ホテルのレストランの屋外テ−ブルで紅茶とスコ−ンのハイ・ティ−を楽しむ。勿論タイガ−・ビ−ルも。

 今日の夕食はインド料理と決め、Samyに教えてもらったタナ−・ラタのレストラン、ブンガ・スリラを訪れる。ビ−ルとテ−・タレで、バナナの葉をお皿にしてバナナ入りやプレ−ンのロティを注文する。ロティは小麦粉に卵、マ−ガリンを混ぜて団子状にし、これを華麗に回転させながら薄く延ばし、鉄板でこんがり焼いて食べるインドのパンである。薄く延ばすときのパ−フォ−マンスが面白く、また食べるときに色々な味のカレ−を付けて食べるので、色々な味が楽しめる。テ−・タレは紅茶とコンデンスミルクを混ぜたポットを片手で高く上げ、糸を引くようにして少しずつこぼして片方の手に持ったグラスで受け止める。そうすると、落下する途中で空気を含んで紅茶がまろやかになる、という仕組みである。ちなみに、ロティは1枚0.5RM(15円)、テ−・タレは1杯1.0RM(30円)であり、今日の夕食は、ビ−ルを飲んで2人で8.7RM(260円)、これで店のオ−ナ−は大喜びして歓待してくれた。

 ホテルに帰って一風呂浴びると、買ってきたパイナップル(2RM),と柿を(2RM)食べる。パイナップルは香りがあって甘く、最高の味であったが、柿はそれほどでもなかった。

1月17日(月) 曇 14,900歩

 今日は朝からどんよりとした曇空で、気温も低く寒い。

 例によって10時にSamyが迎えに来る。

 1.カクタス・バレ−

 その名の通りサボテンの種類は数千で、サボテンで造られた山もあるすばらしい農場である。その他にバラやランは勿論、天国の鳥、ベゴニア、レディ−・シュ−やアジサイ等の花、桃、トリ−・トマト、珍しいリンゴ等の果物の木が種類毎に階段状に栽培されていた。トリ−・トマトは珍しかったのでツア−の途中で2個を1RMで買い求め、ホテルで食べてみたが、トマトの味はするが種が多く美味しくなかった。

 2.オレンジ・アスリ・居留地

 笹の屋根に竹の壁、高床式のマレ−シアの昔からの住居が保護され、保存されている集落で、その中に学校などが有り、現地の人々が今でも生活している。

 3.サルタン・アブバカ−ル・湖とレイクハウス

 Tanah・Rataから59号線を10kmほど南に行くと泥色に濁った湖が見えてくる。案内書によると魚釣りが出来るとのことであるが、見たところとても魚が住んでいるとは思えない水の濁りようである。湖にかかっている橋を渡り、 Tanah・Rataから来て右側の丘の上に見えるのがThe Lake Houseで、丘の斜面に建つ山小屋風の建物は中世のお屋敷風である。

 4.ベジタブル・ファ−ム

 湖のほとり、ハブ(Habu)から東へ山路を登って行くと、見渡すかぎりの野菜畑である。ここでは、白菜、キウリ、ナス、ピ−マン、ブロッコリ−、クレソン等、日本と変わらない野菜が栽培されている。これらの野菜はシンガポ−ルや日本に輸出されているそうである。

 5.フラワ−・ファ−ム

 ハブから3kmほどTanah・Rataに戻り、道を東に入ると菊を栽培している農場がある。この農場では一年中色々な色の菊の花が咲き、日本などに輸出しているそうである。

 6.山茶花園

 Tanah・Rataの町の入口にあるこの花園は、中国人が経営していて、マレ−シアの花は勿論、椿、山茶花、梅、さつき等日本で見られる草木が、池のある庭園と共に美しい調和を見せてくれた。

 請われるままにサイン帳に名前を記す。

 今日の昼食はホテルでル−ムサ−ビスしてくれたスイカ、イチゴ、メロン、マンゴ−等の果物で、たいへん美味しい。食後の昼寝をし、夕方の散歩から帰ると夕食の時間である。

 今日の夕食はホテルの中華レストラン、ストロ−ベリ−・コ−トで、海老のオムレツ、牛肉の野菜炒め、香港炒麺、蜜瓜西米露をビ−ル、ワイン、ウ−ロン茶で頂く。

1月18日(火)曇 20,000歩

 今日も曇り空で肌寒い。朝食を済ますと歩いてTanah・Rataへ下りて行く。59号線に出ると、ゴルフ場とメルリン・インホテルの間を通り、約1時間でTanah・Rataの町外れに着く。

 1.パリット滝

 ニュ−・グランドイン ホテルのところから東に入り、橋の手前を左手に、樹木のおおい茂った細い道を濁流にそって5分程行くと、その先にあるのがパリット滝である。一見滝らしくないが、良く見ると滝である。滝の上に橋がかかっており、そこが展望所らしいが、そこからは滝らしくない。

 2.ロビンソン滝

 橋のところまでもどり、左手に見える学校の前を通り、しばらく道なりに行くとロビンソン滝の看板が見えてくる。ここを左に折れて石畳の道を下りて行くと豪快なロビンソン滝が見えてくる。

 ホテルを出てから約3時間、1時前にTanah・Rataの町にもどって来た。町の入口にある公園は色々な花が咲き乱れ、心安まる思いである。今日の昼食は郵便局横のThe Orient、初日に久保田さんとスチ−ム・ボ−トを食べた店である。今日もスチ−ム・ボ−トを注文し、お腹が空いていたせいか残らず食べる。今日は曇空で歩きやすかったが、運良くSamyを見付け、明日のバスの切符を頼み、記念に持っていた時計をプレゼントする。タクシ−でホテルに帰ると、さすがに疲れてぐっすり昼寝をする。

 今晩の夕食は、レストランの屋外テ−ブルで炒海老、スパゲティ−、クラブ・サンドをビ−ル、ワイン、テ−・タレで頂く。スパゲティ−は味が薄く、カレ−をかけて食べたら美味しくなった。客は我々1組だけで、ボ−イや料理人が代わる代わるのぞいて、日本語のお勉強をして行く。仕上げは、暖炉の前のソファ−でストロ−ベリ−・アイスで締める。

1月19日(水)曇 13,200歩

 先日、日の出を見たホテルの駐車場に再び日の出を見に行く。雲が多く雲海はきれいだが、日の出ははっきりせず、7時45分ごろ東の山並みの上の雲が輝いてきた。今朝で5回目の朝食になる。卵料理は毎日変わっているが、果物などは毎回同じである。今日の卵はゆで時間5分のゆで卵にする。前回も頼んだことがあるので、注文すると、ボ−イが覚えていて5ミニッツ、とすかさず声をかける。

 チェックアウトを済ませ、ホテルの玄関で写真を撮っていると、10時5分前にSamy が迎えに来る。バス亭まで約10分、そこでSamyと最後のお別れをする。バス停の近くで大きな荷物を持った、マラッカから今着いたという日本人夫婦に出会う。

 クアラ・ルンプ−ル行きのKurnia Bistari バスは10時30分を5分程過ぎて出発した。12時にはTapahのインタ−から高速道路に入り、Behrangでトイレ休憩(1時から1時30分)である。現地の人はこの休憩所のテ−ブルやバスの中でそれぞれ昼食をする。

 KLには3時頃着いたがプドゥラヤ・バスステ−ションが混んでいて入れず、しばらく待つようなのでバスステ−ションの手前で下りる。10時30分に出発して、約4時間半かかったが、行きより30分短い。ここからShangri-La Hotelまでタクシ−に乗る。

 今度の部屋は前回とは反対側で、ツインタワ−が目の前に見える。

部屋に入ると、まもなく雷とスコ−ルである。このスコ−ルは7時頃まで続き、小降りになったところで傘をさしてブキッ・ビンタンのLot10まで歩く。今日の夕食はLot10の地下の食堂でベトナム風のス−プ麺(4RM)をビ−ルで頂く。ビ−ルは食堂に売ってないので、伊勢丹の地下の食料品売り場から買ってくる。お腹が一杯になると、ショッピングをしながら9時半から始まるシヨ−を待つ。

 今日は9時半から前回と同じブキッ・ビンタン広場で、マレ−シアの民族音楽と踊りが披露されるとのことで9時半に行くと、既に1回目のシヨ−は終り、2回目が同じ広場で、場所を移して行われるという。注文したビ−ルとティ−・タレを持って場所を移動する。

 今日のショ−は民族衣裳を身にまとった5人の男性が踊りながら楽器を打ち鳴らし、ときどき2人の女性が踊りに加わるという構成である。30分程楽しんで、タクシ−でホテルに引き上げる。

 1月20日(木)晴 14,000歩

 今日の12時でホテルの部屋をチェックアウトしなければならないが、夕方の7時まで延長してもらう。部屋から日の出を眺め、フル−ツの朝食をするとKL中心地区の西側にあるレイク・ガ−デンに行くこととし、タクシ−に乗る。レイク・ガ−デンに着いてみると、客待ちのタクシ−はなく、周りは高速道路のようで、流しのタクシ−も居そうにない。乗ってきた運転手と交渉して往復の運賃込みで3時間65RMで公園内を案内してくれることになった。

 レイク・ガ−デンはぺルダナ湖を中心とした92haの広々とした緑地に、今回訪れたバ−ド・パ−ク、バタフライ・パ−ク、ハイビスカス・ガ−デン、オ−キッド・ガ−デン、国立博物館の他にイスラム美術館、国立プラネタリウム等が点在している市民の憩いの場所である。

 1.バ−ド・パ−ク(入園料1人10RM+カメラ1RM)

3.2haの広い樹木の中に網を張って、珍しい鳥を飼育している。クジャクは色々な種類がいたが、体全体が灰色のクジャクは初めてである。頭の上に奇妙な飾りをつけたホ−ンビル(サイ鳥)、インコ、オウム、ハト、ペリカン、アヒル、フラミンゴ等。頭上を珍しい鳥たちが飛び回り、色々な声を聞かせてくれる。

 2.バタフライ・パ−ク(入園料1人9RM+カメラ1RM)

150種類、8,000匹の蝶がいるというこの飼育園では、蝶のほかにハムスタ−、シマリス等の小動物、両生類、爬虫類や様々な昆虫の標本等が展示されている。

 3.オ−キッド・ガ−デン、ハイビスカス・ガ−デン(無料)

 オ−キッド・ガ−デンは800種類もの色とりどりのランが咲いている。ハイビスカスはマレ−語でブンガ・ラヤと言い、マレ−シアの国花である。この園には500種類ものハイビスカスがあるという。

 4.国立博物館(入館料1人1RM)

 マレ−シアの伝統的な建築様式で、マレ−シアの歴史、文化、生活様式や生物等が展示してあり、勉強になった。

 次は、チャイナタウンを見物するつもりであったが、気温が高くなり、蒸し暑くなってきたので、たまらずホテルに帰って休むこととし、タクシ−で帰る。

 日中の暑い間はホテルで昼寝をし、シャワ−を浴びてさっぱりすると、4時前からスコ−ルの来ないことを願いながら、ツインタワ−に夕食に出かける。地下のセルフサ−ビスの食堂にあるベトナム料理屋で、ペナン・スペシャルを標榜するMasakanという店のラ−メンとビ−フンのス−プ麺(4RM)、と周りの人達が食べている焼きうどん風(4.2RM)を食べる。運良くスコ−ルは無く、歩いてホテルに帰る。

 7時過ぎにホテルをチェックアウトすると、予約してあったタクシ−でKLIA(クアラルンプ−ル国際空港)に向かい、順調に走って8時5分には到着した。搭乗手続きを待っていると、同じ飛行機に乗る日本の団体客が3組ほどやって来た。聞くところによると、シンガポ−ルから来て、日本へ帰るところらしい。ロビ−がにわかに賑やかになる。

 託送品のセキュリティ・チェックも無く、塔乗手続が済むと、出国手続きも簡単である。カフェで軽い食事をしながらビ−ルを飲み、外人さんの男の子の写真を撮ったり、免税品を見て歩いてもまだまだ時間があり、空港内をくまなく見て歩く。

 JL724便は、C24番ゲ−トより定刻の23時丁度に動きだし、間もなく離陸した。上空で水平飛行になるとサンドウイッチの軽食を白ワインで頂き、まもなくお寝みとなる。

1月21日(金)寒い 5,200歩

 4時半に目が覚め、タオルが配られると、間もなく朝食である。今日はうどんとお粥の和定食を選ぶ。しばらくすると日本の海岸線が見え、6時12分成田空港のB96番ゲ−トに到着する。

 7時05分の新宿行リムジンバスを待つ間大へん寒く、30度の温度差で帰国した実感がする。バスは高速道路の渋滞で2時間以上かかって9時20分に新宿駅に到着する。JR中央線と京王バスを乗りついで10時過ぎに帰宅する。


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