車山と栂池自然園

2005.8.2022

 雪の時期にスノーシューで訪れた車山の自然が見たくなって、金沢に帰る娘を誘って出かけました。夏の車山360度の景観が素晴らしく、高原の風も爽やかでした。
 今年3回目になる栂池では、麓の山小屋に泊まって、栂池自然園を一周し、山郷の料理屋さんで、姉妹手造りの家庭料理を満喫しました。


820日(土)晴

 7時半に娘の運転で出発し、府中・国立ICから首都高、中央道高速道路に入り、順調な車の流れに乗って940双葉PAに到着する。ここで5分間のトイレ休憩。1020諏訪ICで中央自動車道を降り、国道20号を南下して難解な交差点を左折し、ビーナスラインに入る。ビーナスラインは途中から国道152号線、通称大門街道になるが、一本道で1105、標高1,418mの白樺湖に到着する。しばらく休憩して周囲6km、最大水深9mのこの人造湖と周りの美しい景観を楽しむ。

 再びビーナスラインとなった道路を通って、11:30車山の駐車場に到着する。レストランや売店のある辺りは、雪のある時期に訪れたときは平らな雪の原のように見えたが、今見るとでこぼこしていて様変わりである。

 アルペンリフトで山頂に向かう。このリフトは前回スノーシューのツアーで来たときは、風が強く動いていなかった。リフト乗り場から4人乗りのスカイライナーに乗り、約6分で山腹駅に着く。そこでリフトをスカイパノラマに乗り換えて約8分で山頂駅に着く。

 山頂には気象レーダー観測所や車山神社があるが、それらの建物は気にならない程の素晴らしさで、360度の景観は見事である。南、中央、北アルプス、浅間山、蓼科山、八ヶ岳連峰などが遠望出来、富士山は見えなかったが、運が良ければ見えるそうである。

 12:40から前回スノーシューのとき、着替えをしたレストランでユバ蕎麦、野沢菜漬、天ぷら蕎麦にビールで食事をし、レストランの玄関からスノーシューを履いて歩いた辺りを眺めてみるが、白い世界と緑の草原の違いだけではなく、雰囲気が全く違うことに驚く。

 車山高原からビーナスラインで霧ケ峰高原を通り、上諏訪温泉を通って諏訪ICから中央自動車道に入り、岡谷JCTから長野自動車道を通って豊科ICで下り、国道147号線、148号線を北上して小谷村栂池に向かう。途中道の駅白馬でトイレ休憩し、採れたてのリンゴを買い、麓の山小屋には16:25到着する。

 夕食の前に風呂に入って、19時から21時まで夕食。

夕食:ゲンノショーコ、春菊、ミツバ、いんげんの葉、みょうがの天ぷら、夕顔の煮付け、蕎麦、豚肉、キノコの陶板焼、ワラビご飯+焼きイワナ 自家製の栂池赤ビールを試飲し、娘は地酒の冷酒を頂く。

 食後は自家製ビールの造り方など情報交換し、ご主人と囲碁をする。

 

8月21日(日)晴 霧 雨

 6:30からバス停の辺りを散歩していたら、白馬岳、杓子岳、白馬槍ヶ岳の白馬三山や五竜岳、鹿島槍ヶ岳が見え、ラッキーだった。山小屋のご主人は早起きして月が残っている中、白馬三山の朝焼けの写真を撮ったそうで、幻想的な絵をPCで見せて頂いた。

 8時から朝食をし、父母娘三人でゴンドラリフト20分、さらにロープウェイ7分と乗り継ぎ、10時に栂池自然園のビジターセンターに到着する。

  10:05ビジターセンターを出発して風穴10:20、12℃、ワタスゲ湿原を経てチェックポイント2(浮島湿原1,910m) 11:05、浮島池12:00、ここから急な尾根を上って雁股池が見えるという展望所2,020mに11:35到着する。ここでは立派なマツボックイの親分、オオシラビソ球果を眼近に見る。ここから下り坂を降りて展望湿原2,010mに12:00到着する。ここからは大雪渓が目の前に見えるらしいが、霧で何にも見えない。

 モウセンゴケの繁殖するモウセン池を経て銀命水の水飲み場で美味しく冷たい水を頂く(12:30)。楠川を渡ってワタスゲ湿原の北側の木道を歩き、13:25ビジターセンターに帰る。栂池自然園3時間20分のトレッキングであった。天候が良くないため遠望は出来なかったが、沢山咲いている花や高山植物に出会えて自然を堪能した。

 昼食は13:40から栂池ヒュッテで、3種類のお焼き、蕎麦、生ビール、コーヒーなどを頂く。

 3月と6月に訪れたときのことを思い出して、そのときの旅日記を開いて見た。

3月23日

 一面が真っ白い雪世界の中の踏み固められた道らしきものをたどって、ビジターセンターや栂池山荘、栂池ヒュッテのある辺りまでスノーシュー・ウオーキングをする。周りの樹木が低く見えるのは、2m を越す雪の上を歩いているためだろうか。前回、夏に来たときは川が流れており、その川に橋が架かっていた記憶があったが、今は雪に覆われて、川も橋も分からない。ビジターセンターの2階建ての建物の1階部分が雪に埋もれて、2階の窓がすぐ近くに見える。しんと静まり返って全く音が聞こえないのは、雪が音を吸収しているのか、それとも音を立てるものがないのか。しかし、霧で遠くの景色は何にも見えない。1時間程歩いたが3人のみで、誰にも会わなかった。

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 傘をさして水中の木道を注意しながら歩いて行くと、コバイケイソウの群集や一面水芭蕉の集落があり、水たまりの向こうにシラネアオイの可憐な姿があった。水芭蕉を近くで見ると花びらに水滴が着いていてきれいだ。雨で見る方は大変だが、花や植物は生き生きとしているようだ。

 オオカメノキ、根まがり竹、毛のないよもぎ、ミツバオウレン、タケシマラン、リュウキンカ、ナナカマド、サンカヨウ、イワカガミ、チングルマ、モウセンゴケ、エンレイソウ、ヤシオツツジ、イワカガミ、イワイチョウ、ショウジョウバカマ、キヌガサソウ、マイズルソウ、ハクサンチドリなど数えきれない程の植物を見ながら教えてもらう。借りてきたマダムの長靴は短いので、靴の中まで水浸しである。

 栂池ヒュッテでビールやコーヒーでお焼きを食べながら、・・・。

 

 1530麓の山小屋に帰る。八王寺から来た家族連れと山小屋のオーナーがイワナのつかみ取りで25匹ものイワナを捕まえたとのことで、早速イワナの塩焼きをご馳走になる。

 歩いて5分程のところにある栂池温泉元湯栂の森で温泉に浸かる。露天風呂や薬湯もあり、広くてきれいな立ち寄りの湯である。

  夕食は車で30分程のところ、静かな山郷にある家庭料理屋さん<家族>を山小屋のオーナーが予約しておいて下さったので、雨がぱらぱら降り出した中、私ども父母娘と4人でオーナーの車で出かける。埼玉から移り住んだという姉妹の手料理は、前菜(ツルムラサキのおひたし、松前漬、イカの白子、キュウリ)、山芋の大根おろし和え、茄子と人参の味噌煮、茄子の南蛮漬、冷たい蟹のスープ、キュウリ和え、かに玉、コロッケ、鶏の唐揚、生野菜、皮なし瓜の漬物、自家製青唐辛子味噌で、小生は生ビール、他の人はお茶、烏龍茶を頂く。

帰りに、自家製青唐辛子味噌をお土産に買い、締めて¥9,900とは安いと、100円はチップにする。今度はお土産に5kgを越す夕顔(冬瓜?)を頂く。折角だからと、この夕顔は電車に乗って、東京のわが家まで持ち帰り、近所の方達と分け合って食べた。

 娘は国道の土産物屋に置いておいた車で1930金沢に向けて出発し、22時には自宅に着いたとの連絡がある。

 20時前に山小屋に帰り、2130までビールやコーヒーを飲みながら、宿泊している家族ずれのお客さんや山小屋のご夫婦と歓談する。

 

822日(月)栂池雨 松本晴 11,000

 昨朝山小屋のオーナーが見たような、朝焼けの白馬三山が見えるかと期待して早起きしたが、残念ながら雨で、山は雲に覆われている。8時半からゆっくり食事をして、9時にオーナーの車で白馬駅まで送ってもらう。白馬も雨のため、954発の電車で松本に向かい、定刻より少し遅れて1140松本駅に到着する。

 松本駅は工事中で、構内から駅周辺までごみごみしている。駅前の観光案内所でお薦めの、まだ訪れてない名所などを聞き、荷物をロッカーに預けて蔵の町、中町通りの古い街並を見物する。次いで100円バス、Town Sneaker松本市美術館に向かい、草間弥生さんの特別展、「魂のおきどころ」を見学する。マダムは三和藍染めの店で藍染めの上着を見つけ、店のご主人に勧められて買い求める。

 再び中町通りに帰って来て、蕎麦屋まつしたで乾いた喉を生ビールで癒しながら、山菜そば、天ぷら、ざるそばを頂く。

 松本駅から1606発のあずさ28号新宿行きに乗り、1801八王子で降りる。中央特快に乗り換えて国分寺で下車し、国分寺から京王バスで、19時帰宅する。


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