3月22日(火)東京—曇 栂池—雨 4℃〜−4℃ 3,200歩
8:37発の府中病院行きのバスを8:52国分寺駅南口で降りる。青春18切符で改札を通り、9:17発の大月行き電車に乗り、10:22大月駅の1番線ホームに到着する。
2番ホームには10:40に発車する甲府行きの電車が待っており、階段を登って2番ホームに向かう。電車は定刻に発車し、笹子トンネルを通って甲府盆地に入り、アルプスや大菩薩峠等の遠くの山々は曇り空で見えないが、ぶどうや桃の畑で農作業をしている人々の姿を眺めているうちに、11:37甲府駅に到着する。
11分の乗り継ぎ時間の間に、駅弁のすこやか弁当、缶ビール、お茶を買う。11:48に発車した甲府発,松本行きの普通電車の4人掛けボックスシートに座って、駅弁を食べながら曇り空で遠くが見えない山々を想像しながら、各駅停車の旅を楽しむ。
松本駅到着は13:56、大糸線ホームに渡り、待っていた信濃大町行きの快速電車に乗る。松本駅を出発してしばらくすると、窓から見える景色が雪景色に変わり、乗客の服装も冬バージョンになる。
信濃大町駅到着は14:55、2分の乗り換え時間で、南小谷行きの電車に乗る。電車は雪の積もった安曇平野を北へ進み、白馬駅に着く頃には雨が降りだした。
白馬駅到着は15:38、改札口を出ると思いもかけず、今回宿泊する山小屋のオーナー、府川さんが車で迎えにきてくれていた。白馬駅からバスで栂池まで行くつもりだったので、助かった。
白馬駅から栂池までは車で20分弱、道路や廻りに雪が残る中を走って16時にゴンドラリフトの栂池高原駅の近くにある麓の山小屋に到着する。辺りは一面雪景色であるが、これでも雪嵩は半分程になったそうで、もうすぐ春の訪れだそうである。
夕食までの間、オーナーの府川さんと歓談し、マダムは辺りの景色をスケッチする。19時からの夕食はフキノトウとクルミの味噌炒めと野沢菜の漬け物でビールや地酒で杯を傾ける。メインはキノコ鍋で、鍋の残りはオジヤにする。
食後は杉の香りのする風呂に浸かり、のんびりと過ごす。
3月23日(水)雨 霙 雪 3℃〜−6℃ 11,900歩
6:45から30分程ゴンドラ乗り場のある栂池高原駅(標高831m)の辺りを散歩する。夜行バスで今朝着いたスキーやスノボーを持った若者たちが道を歩いていたり、ホテルの玄関等に屯して賑やかである。多分ゴンドラが動き出すのを待っているのだろう。
7:30山小屋に帰り、コーヒー、コーンスープ、サラダ、ソーセージ等の朝食をする。トーストは大変おいしく、何もつけないで食べた。このパンは近くのパン屋さんが定期的に届けてくれるそうである。
9:20予約しておいたスノーシューを借りて、栂池高原駅まで歩く。今日のスノーシューはプラスチック製で軽い。府川さんも自分のスノーシューを持って案内してくれる。
ゴンドラ乗り場はスノボーを持った若者達が列を作っていたが、次々と乗り込む。栂池高原駅(標高831m)を出発したゴンドラの窓から外を見ると、木の根っこで食べ物を探しているカモシカが何頭か見えた。
ゴンドラリフト「イブ」号は白樺駅を通過して終点の栂の森駅(標高1,560 m)に10時丁度に到着する。栂池ロープウェイの栂大門駅までは、歩いて10分程であるが、スノーシューを履いて歩く。
ロープウェイは10:10に出発したが、乗客は我々3人だけで、6分程で自然園駅(標高1,825 m、気温8℃)に到着する。
一面が真っ白い雪世界の中の踏み固められた道らしきものをたどって、ビジターセンターや栂池山荘、栂池ヒュッテのある辺りまでスノーシュー・ウオーキングをする。周りの樹木が低く見えるのは、2m を越す雪の上を歩いているためだろうか。前回、夏に来たときは川が流れており、その川に橋が架かっていた記憶があったが、今は雪に覆われて、川も橋も分からない。ビジターセンターの2階建ての建物の1階部分が雪に埋もれて、2階の窓がすぐ近くに見える。しんと静まり返って全く音が聞こえないのは、雪が音を吸収しているのか、それとも音を立てるものがないのか。しかし、霧で遠くの景色は何にも見えない。1時間程歩いたが3人のみで、誰にも会わなかった。
ロープウェイは帰りも3人だけで、どうやら乗って来た車両がそのまま我々を乗せて降りたようだ。
栂の森駅からゴンドラリフトに乗って、途中の白樺駅で下車し、レストランで昼食をする。トルコランチ、ハヤシライス、唐揚げ、ポテトフライをビール、コーヒーで頂く。春休みのせいか、周りはスノボーの若者達ばかりである。
栂池高原駅で府川さんと別れ、ジャンプ台の下の<塩の道>にある百体観音の辺りを1時間程歩き、スノーシューを返す。
麓の山小屋に帰って一休みし、珈琲を頂いて府川さんの運転で姫川の畔、大糸線平岩駅の近くにある姫川温泉に出かける。国富翠泉閣には大浴場や姫川の流れの音が聞こえる露天風呂があり、雪景色の中、雪が降り出し、頭に茅で作った三角帽を冠って入ると、気分は最高で、疲れが抜けて行く感じがする。
夕食は白馬の手打ちそば屋、大法院で手打ち蕎麦、エビ&野菜の天ぷら、漬け物、蕎麦饅頭をビールや地酒で頂く。
19時山小屋に帰り、長逗留をしてスノボーをしている大阪のお嬢さん2人を誘って、買って来た温泉饅頭や蕎麦煎餅を地酒やコーヒーで頂きながら、おしゃべりに花が咲く。
3月24日(木)曇/晴 5℃〜−10℃
6:30に起きて散歩する。昨夜降った雪が樹木の枝に積もって美しい。太陽が出てくると雪景色が輝いてくる。遠くの山々も姿を現わして来た。
朝食はカボチャのスープ、炒り卵&ウインナー、トースト、リンゴジュース、コーヒー。
9:20府川さんの車で姫川源流に出かける。姫川源流は国道148号線から東へ広がる湿原で白馬村さのさかにあり、福寿草や二輪草の群生で知られる。そろそろ福寿草が顔を出しているのではないかと、府川さんが案内してくれたが、まだ少し早かったようである。
八方尾根のゴンドラ乗り場に向かう途中で、雪原の空に派手な色をした気球が上がっており、しばし車を止めて見物する。
リフト乗り場の前のレンタルショップで今井通子さん推奨の最新式スノーシューを借り、切符売り場で天候の状態を聞いたら、天気は大丈夫だとのことで、ゴンドラリフト<アダム>に乗り、10分程で兎平に着く。途中霧が出て、不安だったので遭難救助所で聞いたら、上の方は晴れているとのことだった。
兎平からアルペンクワッドリフトで黒菱平へ、そこからグラードクワッドリフトで八方池山荘に11:25到着する。途中は霧や雪で視界0に近かったが、ここでは別世界のような青空で、周りの山々が雪化粧をして迎えてくれた。
スノーシューを履いて第一ケルンまで歩き、目の前の白馬3山を眺める。白馬鑓ヶ岳 2,903 m、杓子岳 2,812 m、白馬岳 2,932 mの勇姿にしばらく見とれ、雪の上に座って眺め、マダムはスケッチをする。
そのうち鹿島槍ヶ岳 2,889 m、五竜岳 2,814 mが姿を現した。この時期にこのように奇麗に晴れることは滅多にないと、常連らしいスキーヤーが話していた。山小屋で府川さんに話したら、その通りらしく、ラッキーだったようだ。
八方池山荘で生ビールと野沢漬け、マダムはぜんざいを食べながら休憩する。13:05もう一度白馬三山を見ようと外に出てみたら、雲の動きが早く、見えたり隠れたりで、忙しい。
帰りは黒菱平の1998年長野オリンピックの女子ダウンヒル・スタートハウスを見物し、三山がより近くに見えて来たので、スケッチをする。
ゴンドラリフトの八方駅から府川さんの車でジャスコ白馬店に立ち寄り、夕食の買物をする。
15:10山小屋に帰り、ビールやコーヒーを飲みながら、八方尾根のリフトが動いている様子や第3ケルン、ライトを浴びたスキーヤーの姿などを望遠鏡で眺める。
夕食はマダムが腕を振るう。18時から20:30まで、大阪のお嬢さん2人を誘い、5人でミラノ風カツ、チジミを鉄板で焼き、おでん、フキノトウとクルミの味噌炒め、野沢菜漬を持参した手造りビールや地酒で頂く。
3月25日(金)栂池—雪 −3℃〜−11℃
6時半に起き、窓から外を見ると雪が降っており、樹木の枝には雪がつもり、道路では燐家の村長さんが雪かきをしている。駐車場の車は雪の中にどっぷりはまり込み、動くことが出来ず、使うことを諦めたようだ。3月末の大雪で、地元の人も驚いたらしい。私達も足回りが不自由なところを府川さんのお陰で、珍しい経験をし、楽しませてもらった。
朝食のカボチャのスープ、ツナサラダ、ロール卵焼、トーストと珈琲を頂き、出発の準備をする。
9時府川さんの車で白馬駅に向かい、9:25到着する。南小谷始発、松本行きの列車は雪の中、雪にまみれて白馬駅に到着し、9:53出発した。松本到着は11:33、安曇野は勿論、松本も雪化粧である。穂高駅辺りからは雪も止んで、車窓から山並みが見え隠れして来た。
松本発11:47、甲府行き普通電車を13:51甲府駅で途中下車する。八ヶ岳は雪に太陽が反射して大変奇麗だ。甲斐駒ヶ岳、北岳、富士山も韮崎辺りから姿を見せてくれた。
甲府駅前のほうとうの老舗、小作に立ち寄る。きんぴらほうとう、山菜おこわ、のほうとうセット、ウドの醤油炒め、漬け物を甲州ワインで頂く。駅前のスーパーでアワビ茸や足付きなめこなどの野菜,甲州銘菓,黒玉やアワビの煮貝などを買う。
15:32甲府駅から小淵沢始発立川行き普通電車に乗車し、17:21立川に到着する。立川から国分寺まで電車、国分寺からバスで、18:15帰宅する。