ニイハオ!上海・蘇州の旅


2004.12.6〜12.9

  友人の夫婦2組と上海、蘇州を旅し、虎丘、寒山寺、豫圓などの古刹を訪れ、近代化の進む上海の街を見聞しました。
 ナイトクルーズで夜景を楽しみ、上海蟹を堪能し、世界一と言われる雑戲団のすばらしい技に圧倒されました。

126日(月)晴 6,400

 1502発のバスで武蔵小金井に向かい、武蔵小金井から中央線で神田へ、神田から山手線で上野に向かう。JR上野駅の12番線ホームでKさんご夫婦と会い、京成上野駅に向かう。京成上野発1635の特急で空港第二ビルに18時到着する。団体受付のG-カウンターで往復の航空券を受け取り、E-5 カウンターで中国国際航空CA-920便の搭乗手続きをする。今回の旅をご一緒するNさんご夫婦も搭乗手続きが済んだので、レストラン街に上がり、例によってそじ坊で旅の無事を祈って乾杯する。ポチは生ビールとつくね、マダムは白玉栗ぜんざいで、いつもと変わらない。

 中国国際航空CA-920便、B767-300型機は定刻を少し遅れてB-74ゲートより21:20に出発し、上海の浦東国際空港に定刻の23:20到着した。機内食は和食(チキンの煮物)と洋食(牛丼)をそれぞれ選んで、ワインをリクエストしたが、1杯目はコップ半分、2杯目は売り切れとのことで、どうやら中国籍の航空機ではワインは無いと心得たほうが良さそうである。航空機が上海空港に着陸するために高度を下げるにつれて、上海の街灯りが奇麗に見えてきた。

 浦東国際空港は2000年に開港した新しい空港で、まだ工事中のところもあり、上海市内とを結ぶリニア・モーターカーもまだ開通していない。

 空港ではガイドの林さんが迎えてくれ、われわれ3夫婦6名と2名の男性、計8名が今回のツアーのグループということで、バスでホテルに向かう。バスは空港を出発すると高速道路を走り、黄浦江にかかる南浦大橋を渡って黄浦区に入る。上海市街に近づくにつれて、高いビルや街のネオンが目に入ってくる。南京東路の南側、人民公園や市役所の向かい側にある漢口路740号の揚子飯店7日の040、空港から45分で到着した。このホテルに今夜から3泊する予定である。部屋の窓から中国国際会議場のユニークな建物がネオンに照らし出されて、大変美しい。

 

127日(火)晴 13,900

 640頃から40分ほどホテルの廻りを散歩する。南京東路の歩行者天国の両側は百貨店や宝石店等が建ち並び、路地を見ると食べ物屋が立ち並んでおり、その前やビルの入口で朝食を食べている人々の姿が見られ、上海のバイタリティーを感じた。途中のコンビニ、C-Storeで飲み水と缶ビールを買い求める。

 720からホテルの2階でバイキング形式の朝食をする。殆どが中華であるが、パンや日本食も申し訳程度に置いてある。饅頭、焼売、揚げ菓子、野菜炒め、ハム、茶卵、フルーツのスイカ、パイン、メロンとジュース、珈琲を頂く。

 830ロビーに集合して、昨夜のバスで蘇州に向けて出発する。蘇州は上海の西86kmに位置し、中国四大湖の一つ、太湖と隣り合っている。他にも小さな河川や湖が沢山あり、亜熱帯の温暖な気候で、穏やかで潤いのある気候に恵まれ、水の都として発展を続けている。

 上海から高速道路をしばらく走り、蘇州に入る手前の店屋でトイレ休憩をする。この店で焼山栗と生棗を買う。バスは上海から2時間程で蘇州に到着する。

 

拙政園 中国の四大名園で世界遺産「蘇州古典圓林」の主

格である。蘇州博物館の隣に位置し、蘇州駅の近くにある。1509年の造営で、面積は約5ha8年の年月をかけて造られたプライベート・ガーデンで、今は国の財産となっている。園の中には大小の蓮池や、東屋、橋などが無数にあり回廊や柳、もみじ等の緑が水面に映って美しい景観である。東屋には石で出来た麻雀台が今でも残っていた。

 

 蘇州夜曲に出てくる景色のような町並みを、舟に乗って運河から裏側を眺めながら30分程見物する。古い家が多い中、新しい建物も混在し、洗濯物や鉢植えが軒下の風情と生活の証をなしている。運河に架かる橋も新旧が混在し、運河の中央で山のように高くなり、舟の往来を助けている。

 

虎丘斜塔 蘇州の北西郊外に立つ高さ47.5m、八角形で七層のレンガ造りのこの塔は北に15度くらい傾いているそうです。塔の下は呉の時代の王様の墓で、空洞になっているので傾いたらしい。傾きがひどくなったので、バランスをとるため上の3層を反対側に倒したところ、今ではその3層は真っ直ぐになっているとのことである。ちなみに、ピサの斜塔は10%ほど傾いているそうです。

 

 昼食は西園路にある章咏君で蘇州名物のおこげ料理を頂く。豆腐の甘辛煮、魚のから揚げ、糸コンニャク風のピリカラ煮、大根の甘辛煮、牛肉と野菜の炒め物、豚肉と野菜の炒め物、チャーハン、ワンタン風スープ、青梗菜、おこげ、フルーツのリンゴをリクエストした蘇州夜曲の二胡と琵琶の演奏を聴きながら、ビールで美味しく頂く。

 蘇州はシルクや刺繍が名産品ということで、中国江蘇省シルク研究所で繭から糸を紡ぐところや、繭を広げて絹布団を造るところを1時間ほど見物する。

 

 寒山寺 1500年ほど前の創建で、大晦日の夜、この寺の除夜の鐘を聞きながら新年を迎えるのは、人気の高いイベントになっているとのことである。唐代の詩人、張継作の有名な詩「楓橋夜泊」で知られるお寺で、境内に詩碑が建っている。この詩は高校時代に漢文の時間に覚えた記憶があり、懐かしい。

 

 最後は蘇州刺繍研究所を3時半から30分ほど見学する。バスで朝来た道を上海に引き返す。上海の町並みが見える頃は夕暮れとなり、道はラッシュアワーになっていた。

 

 今日の夕食は広東料理のレストラン、紫逸酒店1750から1時間程、鶏と野菜のカレー味炒め、豆腐のカレー味揚げ物、青梗菜の炒め物、ブロッコリーの炒め物、ナマコのスープ、細切り大根のピリ辛炒め、酢豚風、チャーハン、スイカの10品をビールと紹興酒で頂く。

 1915から外灘のナイトクルーズで2040まで楽しむ。船上から見る夜景は格別で、対岸の金茂大厦や東方明珠のTV塔等の高いビルを仰ぎ見たり、沿岸に見える新旧の建物のライトアップが美しく輝いて見え、その他のものが暗闇に溶け込んだようである。

 ホテルに9時に到着し、今日のツアー日程は終了である。近くの店やコンビニでそれぞれの家族毎に買い物をして持ち寄り、10時半過ぎまでおしゃべりをする。これもまた旅の楽しみである。

 

128日(水)晴 20,900

 シャワーと食事をし、740から30分程人民公園や市庁舎の辺りを散歩する。この街では昨日も同じであったが、晴と言っても10時過ぎにならないと太陽は顔を出さないそうで、ビルに当たる光がわずかに晴だと思わせている。

 830ホテルのロビーに集合して、バスで豫園に向かい10分少々で到着する。

 

 豫園 明の時代に出来た庭園で、築山、池、植栽が巧みに配置されている。この庭園の周りにレストランや土産物店などが門前市のように立ち並んでおり、大勢の人で混雑している。この一角にある小籠包の店、南翔饅頭店の店先には大勢の人が列を作っており、1時間以上も待つという人気店だそうである。

 

 アジア一の博物館を造るため国宝級の宝物を一時保管している上海錦兆藝博を訪れて見せてもらった。しかしどういうわけか、展示品の中のもので気に入ったものがあれば、販売するとのことである。博物館の建築費にするのだろうか。次に訪れたのは茶藝館、南香茗茶行。例によってお茶の試飲をした後、販売しているところに案内される。

 昼食は豫園商場の一角にある緑波廊で、12:15から1時間ほど。青梗菜の炒め物、シュウマイ、春巻、豆腐スープ、粽、チャーハン、餃子の吸い物、鶏肉とセロリ、人参の和え物など12品とビール、ウーロン茶。

 食後は豫園の土産物屋を見物して歩き、14:10頃ホテルに帰り、これから夕方まで自由行動の時間となる。

 Kさんご夫婦と4人で、タクシーに乗り、地下トンネルで黄浦江を越えて浦東に渡り、東方明珠電視塔の前で下車する。このTV塔はアジアで第1位、世界第3位を誇る468mの高さがあり、地上から90m263m及び350m3箇所に360度の視界が広がる展望所とレストランなどがある。下の展望所からは上海市街の景観が良く見えたが、350mの高さからはスモッグや雲に阻まれて見えない。因みに、世界1位はトロント553.3m2位はモスクワ533.2m、4位はクアラルンプール421m5位はベルリン368m6位が東京タワーで、333mだそうである。

 TV塔から外灘観光隧道の乗り場を探して歩き、上海国際会議場の前にその入り口を見付ける。この乗り物は浦東から外灘を地下トンネルで結んで、黄浦江を渡る間トンネル内に映し出される電飾のアートを楽しむ仕掛けである。確かに5分ほどであるが退屈せずに楽しめた。

 外灘の地上に出ると、中山東一路を少し南下して南京東路に入ると、大変な賑わいである。人の波を押し分けて歩きながら左右の町並みを見物する。河南中路との交差点から西は歩行者天国で、人混みも緩和され、歩道の上を遊園地の観覧車のようなものが走っていたりして、のんびりした雰囲気になる。道の両側には百貨店や宝石店、レストランや食材店が立ち並び、ケンタッキーやマクドナルドでは若者たちで賑わっているようであった。食材の店などを覗いているうちにKさんとはぐれてしまい、ホテルで落ち合うこととなった。

 夕食は麗水路にある踏雪酒樓6時から1時間ほど、上海蟹のご馳走である。蒸した上海蟹、魚の唐揚げ、ピーマンと鶏肉炒め、シュウマイ、青梗菜、ワンタン、豆腐のスープ、チャーハン、春巻、セロリと鶏の炒め物、卵豆腐とエビ,みかんをビールと紹興酒で頂く。

 今夜は1930から21時まで上海魔術團の雑戲をたっぷり見物する。人間業とは思えないような軽業を次から次に披露してくれ、1時間半の間息つく暇もない。今年北京と台北で雑戲を見物したが、技術に格段の開きがあり、最後に見せてくれたバイクのショウは文字どおり魔術のようで、見事であった。

 

129日(木)晴 5,800

 530に起きて、シャワーを浴び、コーヒーで果物、クッキーを食べる。7時前にロビーに集合して朝食の弁当をもらい、バスで空港に向かい、750到着する。搭乗手続きをしてガイドの林さん、カメラで写真を撮ってくれた陳さんと別れる。陳さんはこの3月で20歳になるとのことで、若いせいか別れ際には目を赤くして別れを惜しんでくれた。

 出国手続きやセキュリティー検査も順調で、時間があるので待ち合いラウンジの喫茶店でビールとコーヒーを飲みながら出発の時間を待つ。

 中国国際航空CA929便、B777200型機は定刻より30分遅れて1030に離陸し、1343定刻より50分程遅れて成田空港第2旅客ターミナルC87ゲートに到着した。上海との時差は1時間で、3時間45分のフライトであった。

 機内食の鶏料理と鮭料理を夫々リクエストし、ワインは最初に白であったが、無くなったので赤やビールになりはしたものの、美味しく頂けた。

 第2旅客ターミナル駅発1426の京成特急を日暮里で乗り換える。ここでNさんご夫婦と分かれ、Kさんご夫婦と東京駅を経由して1720帰宅する。


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