2004.8.26〜30
台風16号が通過した台北に、自宅療養中の友人を訪ねて、千羽鶴等を持参して見舞いました。 また、台中の古い港町、鹿港を台中に住む友人に案内してもらいました。 20年振りに訪れた小人国はすっかり近代化され、戸惑いました。 |
8月26日(木)台北:晴 32℃/18:30 7,600歩
バッグの中に洗面道具と着替え、それに台湾の友人たちへのお土産とお見舞いの千羽鶴などを詰めて、8時45分バス停に向かう。武蔵小金井駅発9:14の中央線快速電車を神田駅で山手線に乗り換え、10時過ぎに上野駅に到着する。京成上野駅発10:18の特急成田空港行きは、11:28成田空港第二ターミナル駅に到着する。
集合時間は12:15だが、H-33カウンターで搭乗券を受け取り、C-カウンターで搭乗手続きをする。チャイナ・エアラインCI
017便はロスアンゼルス発台北行きで、出発が2時間遅れており、成田発も予定より1時間半程遅れて15:45になる予定とのことで、航空会社のカウンターで一人500円の金券を配っていた。
時間がたっぷりあり、金券も頂いたので、寿司田のカウンターでアナゴや卵焼をつまみに生ビールを飲み、寿司をゆっくり食べる。
チャイナ・エアラインCI 017便、台北行はD-94番ゲートから約2時間半遅れて、16:50に出発した。機内食はアナゴ丼とハンバーグで、どちらも美味しく、赤ワインを飲みながら奇麗に平らげる。今回はグローバル機能付きの携帯電話を持参したので、機内でエリア設定を台湾にする。
台北の中正国際空港の第一ターミナルA−4ゲート到着は18:30、時差は−1時間で、2時間40分のフライトであった。入国審査の前の健康チェックではワインで顔がほてっていたせいだろうか、大勢の乗客の中で私だけ体温のチェックを受ける。入国審査を待つ間、20,000円=5,960NT$の両替をする。到着ロビーの右側に居るはずの送迎ガイドのカードが見つからず、ホテルの案内係に呼び出してもらう。
出迎えのJupon Travel Agency(日朋旅行社)の曾さんは私たち2人を乗せて夕暮れのハイウエーを走る車の中で、台風16号による被害の話や最近の台北事情について上手な日本語で説明してくれた。聞くところによると、彼は大学で日本語と旅行学を専攻し、私たちの宿泊するGrand
Hyatt Taipei(台北君悦大飯店)にも勤めた経験があるとのことである。
台北君悦大飯店到着は20:30。このホテルは台北の新都心に建つ、台北ホテル御三家の一つと言われているそうで、バスルーム等もすばらしい。
思いがけず、フロントの前でTさんの奥さんと4男のお嫁さんが待っていてくれていた。14階の部屋に案内してしばらく振りの再会を喜ぶ。その上、バナナと竜眼、カラスミ、月餅など沢山の食べ物を頂き、恐縮する。竜眼はこの時期が一番美味しい季節で、私の大好物である。
台湾では今月は鬼の月とかで、鬼が出回っているので夜遅くまで街を歩かない、という風習に従って夕食は部屋で台湾ビールやコーヒーを飲みながら、頂いたカラスミや月餅、果物、持参した食べ物を頂きながら窓外を眺めると、目の前に見上げるように高い台北101のタワーが建っていた。このタワーは高さ508m、世界一高い建物で、101階のフロアーのうち現在では地下1階、地上5階のショッピング・モールが出来上がり、完成はこの秋を予定しているそうである。
8月27日(金)晴 10,800歩
6:10東の空が明るくなり、ビルの間から太陽が見えたかと思うと、ビルが輝き始め、瞬く間に辺りが明るくなった。
6:20からホテルの周りを散歩する。ホテルの前の松壽路(Song Shou Rd.)を東に歩き、右手に台北101、Warner
Village、New York New Yorkを、左手に新光三越デパートを見て、北に左折し、建築中の高島屋デパートを左に見て左折し、基隆路(Keelung
Rd.)に出る。そこから北に行くと地下鉄台北市政府駅である。基隆路を南に行くと右手に中山公園があり、基隆路からまっすぐ南下する市政府路の左手に台北市政府の建物がある。ホテルの西側にあたる基隆路二段の右手にはセブンイレブンなどのコンビニや食べ物屋が並んでいる。コンビニの一軒で日用品の買い物をして、ホテルに帰る。台北の街は建築ブームのようで、街の至る所で建物の取り壊しや建設が行われている。
散歩で汗をかいたので、マダムは風呂に入り、ポチはシャワーを浴びる。
8時から1階のレストランで、バイキング形式の朝食をする。中、洋、和と料理の種類は多い。今朝は目玉焼きと中華風の野菜炒め、スイカ、メロン、マンゴーと山梨県から輸入した小さい梨に味付けしたフルーツとスイカジュース(これは毎朝飲んだ)、コーヒーをゆっくり頂く。
10:20ホテルのロビーに迎えに来てくれたTさんの長男さんの車でTさん宅を訪問する。今朝も同居している4男のお嫁さんが一緒に迎えに来てくれた。
敦化南路のTさん宅でTさんや奥さんに会い、お見舞いの品を差し上げ、1年振りの再会を喜ぶ。美味しい烏龍茶を頂きながら、珍しい夏のデザート、銀耳蓮子湯=ギンジレンシトウ(白クラゲ、ナツメ、蓮の実を氷砂糖で煮て冷やしたもの)、シュガーアップル、ドラゴンフルーツ、甘いみかん等台湾の美味を頂く。お嫁さんは私達が歓談している間にPCで明日の台中行きの列車の予約をして下さった。
今日の昼食はTさん一家5人と私達2人の7人で、台湾に来ると決まって立ち寄る店、中山北路にある青葉である。12時30分から1時間40分程歓談しながら台湾の味に舌鼓を打つ。今日のメニュー:茹エビ、切り干し大根の玉子とじ、牡蠣ともやしのお好み焼き、筍の茹で煮、青菜とシラスの炒め物、鰻の蒲焼き、フカヒレのスープ風、アサリのしょうが味スープ、ビーフン、台湾式ラーメン、杏仁プリン、フルーツ。
午後はホテルで昼寝をし、夕方5時過ぎから台北101の中の専門店やレストラン街を散歩しながら、ショッピングをする。
今夜は日本からPCで予約していたタイペイ・アイという民族舞踊を8時から観賞するため、18:45タクシーで中山北路の台北戲棚に向かう。週末で道が混雑しており、50分程かかって中山北路の二段に着いたが、場所が分からず、地図を調べながら探して歩く。
一階のチケット売り場でチケットを買い、エレベーターで三階に上がると左手が劇場である。開演の時間まで出演者達の入念なメークアップを見せてくれ、舞踊に使用する道具や伝統的な品々が展示してあるところを説明してくれた。この劇場は最近出来たものらしく、毎週末の金曜、土曜の夜8時から幕が開くという、若手演技者達のグループが音楽や雑戲を演舞するところらしい。
演技の最初は伝統的な楽器を使った合奏で、次いで京劇の貴妃酔酒という楊貴妃の物語があり、休憩。日本語と英語のテロップが出るので分かりやすい。休憩時間には楊貴妃役の演技者や他の演舞者と記念撮影をする。
二幕目は白鷺の姉妹と火鳳凰という題で、中国の雑戲のような軽業を披露してくれた。観客はそれほど多くないが、いずれの演技も若者のひたむきな演技への情熱が感じられ、ほのぼのとした爽やかさであった。
帰りは道が空いていたせいもあり、20分程でホテルに到着する。夜食に頂いた果物やカラスミ、月餅等を台湾ビールとコーヒーで頂く。
8月28日(土)台北=晴、曇、雨 台中=曇、雨 7,500歩
5時半に起きて、6時半から食事をし、台北駅は新幹線の工事中で、分かりにくいということで,早朝から案内してもらうことになったので、7:10ロビーでTさんの四男さんご夫婦と待ち合わせ、台北駅まで送ってもらい、7:35に到着したが、列車の出発まで見送って頂いた。
昨年もそうであったが、台北市内にはセブンイレブンが至る所にあり、台北駅構内の店ではおでんや丼物など、日本の食材が数多く並べられていた。
今日は土曜日とあって、一番早い自強号は満席で予約出来なかったので、8:04発の呂光号を3Aホームで待つ。
定刻に出発した列車は満員の客を乗せて終着駅、高雄に向けて出発した。車内は心地よい冷房であったが、板橋、桃園、中歴、新竹と進むにつれて段々冷えて来て、寒いぐらいである。乗客の中にはデッキで暖まる人も出る始末である。しかし列車はおかまいなしに苗栗、三義、豊原に停車して、10:46定刻に台中駅に到着した。
台中駅のホームで日本に留学していたSさんと1年振りの再会を喜び、待っていたSさんの兄さんの運転する車で、台中の街を見物する。台中駅の駅舎は赤煉瓦造りで、日本統治時代のものが残っており、町並みは碁盤の目のようになっている。今日は土曜日とあって、駅前や繁華街は若者達で溢れそうである。
先ずは台中の味を味わうこととなり、孔子廟の近くにある台湾香蕉新楽園、通称バナナのニューパラダイスで食事をする。この店はレトロ調の建物で、食事と芸術の総合的なテーマ・スポットである。日本統治時代や大正時代の建物や看板、文物など当時の生活文化が所狭しと飾られて、タイムスリップした感じである。黒糖入り蒸しパン、マーボ豆腐、骨付き酢豚、牛肉とニンニクの芽の炒め物、鶏足の甘辛煮、塩卵、苦瓜の炒め物、エビとパイナップルの揚げサラダ、サツマ芋の葉の炒め物、スープ、ご飯などを特大の果物入りミックスジュースで頂く。アルコール類が無くて残念だったが、どの料理も台中の味で美味しかった。
午後は彰化県にある清朝時代に栄えた古い港、鹿港(ルーガン)を訪れる。今ではのんびりとした港町であるが、台湾最古の廟と言われる天后宮のある中山路には仏具屋や土産物屋が多く、道路脇には食べ物屋の屋台が並び、門前市のような賑わいが往時を偲ばせている。雨が降り出したので、しばらく天后宮の境内で雨宿りをする。
中山路の裏の狭い路地を歩いて、古い町並みを見物しながら台古斎人文茶館で桂圓紅棗茶という麺茶を初めて頂く。そば粉のような粉を練ったものに竜眼、枸杞、棗の入ったどろっとした食べ物で、スプーンですくって食べる。日本の蕎麦がきの柔らかいもののような食べ物で、台湾では人気のある食べ物だそうである。
この街には古い街並が昔のまま残っており、中でも九曲巷や摸乳巷には歴史を感じさせる家並みや建造物が残っている。
台中郊外の霧峰にあるSさん兄妹の実家にお母さんを訪ねる。途中で立ち寄った、日本のTVでも紹介された台中の有名な振味珍の肉まんをご馳走になり、お父さんの経営する工場を見学して台中駅に17:20到着する。
台北に帰る自強号1032は5分程遅れて17:50に台中駅を出発したが、Sさんのお兄さんがホーム(月台)まで案内して下さり、珍しい台中のおみやげを沢山頂いて、楽しい1日であった。
自強号は台中を出発すると1時間程で新竹に停まり、中歴、桃園、板橋と停車して19:53に台北駅に到着した。台北も小雨が降っており、タクシーでホテルに帰り着くと20:15であった。
お腹はまだ空いてないが、ホテルのレストラン街をぶらついて、上海料理のレストラン、Shanghai Courtでスチーム・ロブスター、筍と豆苗の炒め物、棗・餅・蓮の実のデザートを冷たく冷えたビールと烏龍茶で頂いた。
8月29日(日)晴 13,500歩
今日は10数年以上前に訪れたことのある小人国に出かけるので、5時半に起き、7:20には朝食を食べ終わる。
8時にロビーで待ち合わせた案内の邱さんの車に乗る。邱さんは67才、日本語教育を受けた最後の年代で、日本語がうまい。邱さんは車を運転しながら後の座席の私たちに最近の台湾のことを色々説明してくれる。
小人国は台北の南西45km、桃園県龍潭にあり、台北から高速道路を乗り継いで、約1時間である。台湾全土、中国、ヨーロッパ、日本など世界の建築物が25万分の1に縮小されて紹介され、遊園地等も併設されたミニチュアテーマパークである。
料金所から中に入ると、土産物屋や民族劇場が有り、そこを通り過ぎると、台湾&中国の世界になる。建物や人物が小さいので、ガリバーの気分になる。ユニバーサル駅からミニチュア列車でナイル駅までヨーロッパを見物し、日本庭園やお城を眺めながら台湾に戻って来た。約1時間で世界を1周した気分である。
10時から30分程、台湾の民族劇や軽業を見物する。
帰りに台北市内で茶芸館に立ち寄ったが、珍しいものも無く、しつこく高山茶を勧めるので、結局何にも買わずに店を出る。ホテルに12:45帰る。
今朝早く北海道から帰国したOさんに電話で連絡し、今日の夕食の予定を決め、しばらく昼寝をする。
15時から近くの新光三越やタイペイ101を歩いて、お土産や珈琲梅や薔薇李など珍しいものを見つけては買う。
17時Tさんの家に最後のお見舞いに伺い、Oさんと落ち合って5名でTさんの息子さんの運転する車で、林森北路にある彭園湘菜館に向かう。この店の料理はTさんの行き付けの店だけあって、どれを食べても美味しい。湯葉の揚げ物と生ハム、エビと芋の葉の炒め物、北京ダック、残りのダックの肉と野菜炒めのレタス巻き、黒鯛の尾頭付き、羊の胃袋の皮、ニンニクの芽の炒め物、アワビのスープ、デザートは棗のジャムのケーキ、果物のスイカでお腹がはち切れそうである。
ホテルまで送ってもらったので、食事をしながら頂いた紹興酒の程よい酔いをいつまでもと、ベッドに直行する。
8月30日(月)晴 15,800歩
6時からホテルから見える中山公園を散歩する。朝早くから市民のグループが太極拳や踊りを踊っているので、邪魔になら無いように道を選んで歩く。6時半になるとこの公園の一角に建つ国父記念館の衛兵5人が国旗を掲揚する所に偶然さしかかり、しばらく見物する。廻りの人達もしばし音楽を止め、太極拳や踊りの手を止めて国旗を見守る。
公園から建設中の高島屋、新光三越、台北市庁舎などを歩いてホテルまで1時間20分程散歩した。ホテルに帰り着く頃は気温も26℃で、シャワーを浴びてさっぱりする。
8時半からバイキング形式の朝食をする。4日間で食べ損ねたものが無いよう、今まで食べてないものを選んでみたが、その一部しか食べられなかった。
いただいたお土産等を鞄に詰めて、ロビーでTさんのお嫁さんと待ち合わせの時間に会い、発泡スチロールに入った10kg余の冷凍の鰻の蒲焼きと大根餅をお土産に頂く。
日朋旅行社の曾さんが迎えにくる1時半までの間、台北101を見物して歩き、買い残したお土産を買って、ホテルのカフェCHEERS Pub Barでビールやカプチーノを飲みながら休憩する。
定刻に迎えに来た曾さんの車は順調に市内を通り抜け、14:20中正国際空港に到着した。機内持込みの荷物が大きいので不安だったが、搭乗手続き、通関とも問題なく通過する。
帰りのフライトは順調で、第一ターミナルのB-7 Gateを16:50、定刻より20分遅れて飛び立ったチャイナエアラインCI
106便は20:36に成田国際空港第二旅客ターミナルビルのC-86 Gateに到着した。途中の天候は良好で、機窓から景色がよく見えたそうである。ポチは例によって18:10からの機内食を赤ワインで頂き、目が覚めると成田上空であった。
スーツケースは無いが、10kgの発泡スチロール入のお土産が有るので、成田エキスプレス46号、21:46発に乗り、東京駅に22:36到着する。東京駅から中央線で武蔵小金井に到着すると、終バスに間に合わず、タクシーで0:40帰宅する。