1999.9.1〜2
青春18切符を利用して、念願の日本一高い所を通っている小海線を旅しました。 |
9月1日(水)晴 7,600歩
武蔵小金井行きのバスが道路混雑のため遅れることを計算して、
7時15分に家を出る。バスは小金井まで25分かかり、7時51分発の高尾で高尾に8時20分に着くと、向かい側のホ−ムに8時21分発の甲府行が待っており、飛び乗るようにして乗り込む。車内はがらがらで、途中の車窓からはブドウ畑の様子から、ブドウの収穫時期のようである。甲府駅に9時58分に到着する。予定していた小淵沢行は10時22分に甲府駅を出るので、それまでの間駅ビルで朝昼兼用の弁当とカツサンドを買い、ホ−ムで缶ビ−ルとコ−ヒ−を買って列車の到着を待つ。この時期、コ−ヒ−の温かいのはなかなか見付からず、ホ−ムの端の売店でやっと見つける。
小淵沢行の列車はさすがに山や清里に出かける老若男女で混んでいて、やっと座席を見つけられる。途中の車窓から見える八ヶ岳が
だんだん近くになるにつれて、大きく見えるようになると小淵沢である。小淵沢到着は10時59分で、11時26分に出発する小諸行はすでに小海線のホ−ムに入線しており、同じ列車で来た人は殆どこの列車に乗り換えたようで、車内は瞬く間に乗客で一杯になる。しばらくして到着した特急から乗り換えた乗客は、ほぼ全員座席がなく立ちん坊である。
列車は2両編成で、定刻に出発し西へ向かって八ヶ岳の山麓を登って行く。小淵沢から25分、三つ目の駅が清里である。ここで車内の約3分の1の乗客が降り、下りた乗客の3分の1程の乗客が新たに乗り込む。清里から列車は標高1,375mのJR線最高地点を目指して登り、しばらく下ると標高1,346mのJR駅では日本最高地点にある野辺山駅に到着する。
清里駅の手前から野辺山駅を過ぎるまで、左手に八ヶ岳が、右手には牧場や緑の野原が一望できる牧歌的な景色を楽しむ。さらに列車は下り、中込駅で客車を増結し、畑の中の長野新幹線との連絡駅佐久平駅を過ぎるとまもなく小諸駅である。小諸駅到着は13時52分、全長78.9Km、約2時間半の高原列車の旅であった。
小諸駅ではバスの時間まで駅前の左手にある喫茶店<ひしや>でアイスコ−ヒ−を注文して一休みし、14時30分発の高峰高原行きJRバスに乗る。終点の高峰温泉まで標高差1,400m、道程19Km、45分である。
小諸を出ると、リンゴ園や菱の温泉を通り、山道を登って行く。登って行くにつれて天候がだんだんあやしくなり、ついにチェリ−パ−クラインの途中から雨となる。標高2,000mにある高峰温泉到着は15時15分、バス停の前が一軒屋の温泉宿、高峰温泉である。中に入ると温泉独特の匂いがし、風呂は24時間入れる。我々の部屋は一階の九輪草と言う部屋で、ここからは木々のまにまに眼下の雲海や遠くの民家が見えるが、二階の浴場からはさらに眺めがいい。フロントの横にある御休憩所からは野鳥の観察や夜になると星空の観察会が行なわれるらしく、双眼鏡や天体観察用の望遠鏡が用意されている。
雨は上がったようだが、天候が悪いので傘を持って宿の回りを散歩すると、マツムシ草やヤナギランなどの夏の名残の草花や秋の花などを見ることが出来、名前の分らない草花も沢山咲いていた。
夕食の前に二カ所ある風呂のうち、二階の大風呂に入り、6時からの夕食を待つ。夕食は二階の食堂で、山菜や鯉、ヤマメの川魚料理で、特産のお酒二本で美味しく頂く。
お休み前にもう一回、ランプの明かりを灯した一階のランプの湯に浸かる。
食前酒 またたび 珍味 鯉のすのた 小付 モロヘイヤの梅肉和え 煮こごり 煮物 茄子・蕗の炊き合わせ 鯉の旨煮 焼魚 岩魚の塩焼き 刺身 鯉の洗いサラダ 山菜の天ぷら 独活、モロッコインゲン、軽井沢菜、葡萄の葉 御飯、味噌汁、野沢菜 |
9月2日 17,600歩
5時過ぎに起きて先ずは風呂に行く。風呂の窓から眼下に雲海が見える。先客が一人居たがその人が出ていったら、後から入る人も居ず、ゆっくり髭を剃って出る。
風呂から出ると、長そでのシャツにジャンバ−を着込んで、朝露で濡れた道を、近くのうぐいす展望台に登る。ここからは眼下の小諸市街とおぼしき辺り一帯に白い雲海が見え、きれいである。
展望台を降りてバスの道を歩いていると、朝日が東の山の遥か上に出て、辺りの雲を照らしていた。日が出るとさすがに温かくなる。浅間山(2,568m)はここから西にあたるが、その手前にある黒班山(2,414m)、前掛山(2,524m)の為、見ることが出来ない。
朝食は夕食と同じ食堂で、8時から。食後は一階の休憩所で窓の外の野鳥を見ながらコ−ヒ−を頂く。
10時30分発のJRバスは、ホテルの前を定刻に出発し、昨日と同じ道を下って行く。乗客は10人弱、途中から乗った人と合わせても20人は居ない。昨日とは違って天候がいいので周りの景色が良く見える。山を下りるにつれて暑くなり、小諸に着いたら汗ばむほどである。
バスは11時15分に小諸駅に到着する。しなの鉄道の電車の出発時間まで、約1時間で駅の近くの懐古園を見て回る。懐古園は小諸駅のすぐ近くにあり、小諸城跡に出来た広大な公園で、島崎藤村記念館や郷土博物館等があるが、とても1時間では見尽くせない。
しなの鉄道の軽井沢行列車は3両編成で、12時15分小諸駅を出発すると25分で軽井沢駅に到着する。途中、車窓の左手に浅間山の噴火の跡が生々しい南側斜面が現れ、厳しい自然の一端を見せてくれた。軽井沢には12時40分に到着する。
軽井沢駅は三階建のモダンな建物で、この辺りの季節のピ−クが終った模様で、閑散としていた。駅ビルの中をしばし見物して、駅の北口にあるバス乗り場で13時02分発のJRバス草津行きを待つ。
バスは軽井沢駅を出ると中軽井沢駅、軽井沢スケ−トセンタ−を通り、鬼押ハイウェイで鬼押出に13時45分到着。次のバスまでの50分間に鬼押出園の中を一周するので忙しい。昼食代わりのアイスと団子を食べながら、天明3年(1783)の噴火で出来た溶岩の起立する景観を遊歩道から見物して歩く。ここからは浅間山の北面が見えたが山頂は雲で見えなかった。昨日からこれで浅間山を西、南、北の三方向から見たことになる。
鬼押出を14時35分発の西武バスに乗り、再び鬼押ハイウェイで鎌原観音堂の前を通り、万座鹿沢口駅に14時55分定刻に到着する。
この駅は万座温泉と鹿沢温泉へ#の玄関口であるがバス停とタクシ−乗り場があるだけの駅である。
万座鹿沢口駅始発の吾妻線高崎行電車は3両編成で、15時30分に出発し長野原草津口、中之条、を経て渋川を通り17時25分に高崎に到着した。
高崎駅のコンコ−スの弁当売り場で達磨弁当と岩魚寿司を買い、7番線ホ−ムから17時30分に出発する高崎線ア−バン号に乗り、浦和、南浦和、西国分寺で乗換え、武蔵小金井駅に降りると土砂降りの雨の中をバスに乗る。20時帰宅。