2001.12.16〜18
例年になく大雪に見舞われた道南の湯の川、登別温泉に浸かりながら函館、札幌、小樽などを散策し、ウトナイ湖で白鳥を観賞する。 |
12月16日(日)東京−晴、函館−雪 8,700歩
東京は晴れているが、北海道は大雪らしい。9時40分頃家を出て、新宿、品川を経て京急で羽田に向かう。JALの団体カウンターで函館行きJAL
543便のチケットを受け取り、名前を記入して出発口で手荷物検査を受ける。10月より検査が厳しくなっており、小型のナイフでも機内持ち込みは出来ず、袋に入れて預けることとなる。
Gate11の待合室でこれから搭乗する派手々に彩られた機体を眺めていると、JAL543便は函館空港が風雪のため空港の気象状況が悪く、場合によっては羽田に引き返す条件付きの便になるとのアナウンスがある。
JAL543便は定刻より25分遅れて12時55分に離陸し、函館空港で一度着陸を試みたが、風雪の為再上昇し2時20分、35分遅れて到着する。函館空港は小雪がちらつき、一面雪の世界である。
待っていた三和交通のツアーバスに43名の客が乗り込むと、2時55分に出発し、約10分程でトラピスチヌ修道院に到着する。
この修道院は明治31年(1898)に8人のフランス人修道女が開いた女子修道院である。建物は雪におおわれ、そのたたずまいを想像するだけである。道はカチカチに凍り、滑ってしりもちをつく。
バスは湯の川温泉を通って、20分程走り五稜郭に到着する。雪がちらついていたが、エレベーターで高さ60mの五稜郭タワーに登り、五角形をした五稜郭を確認する。屋外はしんしんと冷えて来たが、名物の芋コロッケの揚げたてを食べるとお腹から暖かくなってきた。
バスの窓から飾り立てた路面電車を見たり、軒下に下がっている氷柱を見ながらJR函館駅前を通り過ぎ、元町に向かう。元町地区には松前藩時代から明治の開拓使、外国の領事館や教会など歴史ある建物が坂道の至る所に保存されていた。元町公園には箱館奉行所、旧北海道開拓支庁など政府機関の建物が写真歴史館として、あるいは歴史的建物として保存されている。ちょうど日が暮れたところで、クリスマスの時期でもあり、雪におおわれた異国情緒たっぷりの建物や木々にイルミネーションが点灯し、ライトアップされた所は近くで見ても、遠くから眺めても綺麗で幻想的である。
金森商船の赤れんが倉庫を利用したフェリシモ・クリスマスミュージアムの広場では、午後6時になると、クリスマスツリーのライトが消え、トナカイのそりに乗ってサンタクロースが登場し、カナダのハリファックス市から贈られたツリーにライトを点灯すると、花火が上がり、港町函館のクリスマスを彩っていた。
函館の夜景は、ナポリ、香港と並んで世界三大夜景と言われている。雪が降り出した中、ロープウェイで334mの函館山に登り、ガラス張りの展望台の立つ頂上から扇方にひろがる函館市街の夜景を楽しむ。雪が降っていて残念ながら写真の撮影は出来なかったが、雪でおおわれた市街の夜景を雪降る中で観賞した。
今夜の宿、湯の川温泉の湯の浜ホテルに8時10分に到着し、二階の大広間に用意された夕食を頂き、露天風呂から氷柱の壁を眺めていると、体はあたたまってきたが、外気の寒さが顔の皮膚を引き締めてくれる。
12月17日(月)晴 4,500歩
昨日とはうってかわって快晴である。6時に起きて朝風呂に入る。
誰も居ない大浴場のジャグジーで体をほぐす。7時から和食弁当の朝食をし、8時にはバスで出発する。最初は15分程の所にある海峡市場で30分程カニ、海老等の土産を販売している店で買い物停車。次は昆布館でとろろ昆布の製造実演と昆布からできたいろいろな食品の試食と買い物。
10時15分に大沼公園に着く。遊歩道を歩いて行くと、大沼は一面氷結して、その向こうに1,133mの駒ヶ岳が秀麗な姿を見せていた。昔風の駅舎から道路を隔てて斜前にある沼の家の大沼だんごを食べる。親指大の柔らかいだんごをみたらしやあずきあんでくるんだ名物のだんごである。
大沼公園を出るとバスは国道を北上し、森町から海岸線に沿って内浦湾を右に見ながら走り、12時15分に長万部のレストラン兼土産物家で約1時間の昼食休憩をする。
昼食後、約1時間程で洞爺湖に到着する。サイロ展望台より周囲43kmのこのカルデラ湖に浮かぶ大島、弁天島、饅頭島及び観音島の4島を眺め、左側には未だに煙りが立ちのぼる有珠山を展望する。
バスは洞爺湖温泉を通り、有珠山噴火の際に泥流が流れた川を渡り、昭和新山の熊牧場に3時25分に到着する。403mの昭和新山からは水蒸気がもうもうと出ていて、硫黄の匂いが立ちこめていた。熊牧場ではバター造りの体験をする人もいた。
登別温泉は泉質の異なる11種類の湯が一日1万Lも湧き出ている北海道随一の温泉である。登別、ヌブリベツとはアイヌ語で白く濁った川を意味しており、この温泉を訪れるとうなづける。温泉街に入ると、バスは先ず大黒家という土産物屋に立ち寄り、登別プリンスホテル石水亭5時30分に到着する。
6時から1時間半程バイキング形式の夕食をし、8時からテレビ朝日のタイムショックを見た後大浴場、露天風呂につかる。夕食では奥多摩の古里から来た御夫婦と同じテーブルになり、お互いにビールやお酒をのみながら歓談する。
12月18日(火)晴 10,300歩
5時半に起きて大浴場に行く。誰も居なく、一人でのんびりとつかる。6時半からバイキングの朝食をし、8時にはバスで出発する。
先ずはホテルから5分程の所にある地獄谷を見物する。水蒸気がブクブクと吹き出しており、硫黄の匂いがプンプンする。
バスは道央自動車道を白老、苫小牧を通り、1時間程でウトナイ湖に到着する。鳥類の自然保護地に指定されているこの湖には白鳥が飛来してきており、湖の周りの結氷した辺りで目直にたむろして観光客を楽しませてくれていた。
バスの左手の車窓から樽前山の優しい姿を見ながら、道央自動車道を1時間程走ると、10時35分に小樽に到着し、約3時間半の自由行動である。
北一硝子三号館前のバスターミナルからタクシーで雪道を10分程のところにある石原裕次郎記念館へ行く。マダムが記念館の中を見物している間、2階の喫茶店で裕次郎のメロディーを聞きながら、ヨットハーバーや雪景色を楽しみ、コーヒーと同じ値段の生ビールのジョッキを2杯傾ける。
タクシーで小樽運河の浅草橋までもどり、運河沿いの店や景観を楽しみながら散策する。タクシーの運転手に教えてもらったまちの寿司の蛸の目印を政寿司運河店の前に見つける。エゾアワビ、クラゲ海苔のつまみでビールとお酒を頂き、海老、カニ、ウニ、イクラ、イカなどの寿司で満足する。
ヴェネチア美術館の1階をのぞいて、記念のカレンダーを買い求め、バスターミナルに戻ると出発の時間である。
バスは小樽を出発すると、札幌に向かい、札幌市内の魚連新鮮市場でトイレ休憩と買い物停車をする。
大通公園のテレビ塔の下でバスを降りると、大通公園のイルミネーションを見物して歩き、地上90mのテレビ塔の展望台よりイルミネーションや市街のネオンを楽しんだ。
バスは新千歳空港のすぐ手前の道産市場で最後の買い物停車をし、19時に空港に到着した。出発時間まで青龍でコーンラーメンと生ビールを食べるとこの旅もいよいよ最後のフライトを残すのみである。
日航JAL524便は定刻の20時35分に出発し、定刻の22時05分に羽田空港に到着した。羽田から京急、山の手線、中央線を乗り継いで、武蔵小金井から最終バスに乗り、0時30分帰宅する。