沖縄の旅

2001.10.14〜17

台風21号が沖縄近海をゆっくり徘徊する間、
42名の「とっておき大周遊ツアーで」沖縄本島中南部を旅しました。

10月14日(日)東京-晴、沖縄-曇・小雨 4,400歩
 2日前に突然発生した台風21号が沖縄の南海上にあって、北西に向かっており、間もなく沖縄地方は暴風雨圏になるという予報である。「とっておき沖縄大周遊」のツアーに参加する為、武蔵小金井発13時2分の中央線に乗り、新宿で山手線内回りに乗り換えて、品川へ向かう。品川から13時57分発の京浜急行電車に乗り換えて、羽田空港着14時17分。集合時間の15時まで2階のラウンジでコーヒーを飲みながら過ごす。
日航沖縄行きJL937便は7番ゲートより16時5分に飛び立ち、18時25分には那覇空港の23番ゲートに到着した。天気予報によると、沖縄地方は暴風雨とのことであったが、小雨が降ったり、やんだりである。空港から待っていた琉球バス<・・・6>に乗り、1時間程で今日の宿、沖縄を代表するリゾートホテルが点在する恩納村のホテルみゆきビーチに8時到着した。
6階の部屋に落ち着くと、窓の外はすぐプライベート・ビーチで、その向こうは見渡す限り東シナ海である。10階の展望大浴場に浸かり、部屋に戻ると波の音を聞きながら、夕食に頂いたオリオンビールとホテルからのサービスの泡盛で心地よい酔い加減になり、いつものように、いつのまにか眠ってしまった。

10月15日(月)晴れたり曇ったり、時々にわか雨と突風 12,600歩
 6時前に波の音で目がさめる。6時を待って、展望大浴場に行く。大きな浴槽に一人でのんびり浸かる。7時からの食事の前にプライベート・ビーチや波しぶきで洗われている岩場を散策する。
バイキング形式の朝食をして、8時半にバスはホテルを出発し、国道58号線を名護湾沿いに北上する。車窓から沖縄独特の亀甲の形をした第三期の墓、家の形をし、広い前庭がある第4期の墓、56体ものシーサー(魔よけの獅子)を配する名護市役所などの珍しい建築物を観賞する。ちなみに、沖縄のシーサーは中国に敬意をしめして龍の爪が一本少なく、4本である。58号線が名護湾から内陸部に入った所から84号線で、本部(もとぶ)半島をしばらく北上すると、ナゴパイナップルパークに到着する。9時から40分間パイナップル畑やワイン工場、パイナップル入りのお菓子のお土産コーナーなどを見物する。
海洋博公園は本部半島の先端に有り、パイナップルパークからバスで25分程である。1975年に開催された沖縄海洋博の跡地に「太陽と花と海」をテーマに造られたこのテーマパークは、70万Fの敷地の中に水族館、植物園、郷土村、海洋文化館などが点在している。
今回は2時間の見学時間の中で、中央入り口から噴水広場に向かい、右手の方の水族館とイルカのショーを見ることにした。水族館では大型のサメやエイのほかさまざまな珍しい魚たちが目を楽しませてくれた。11時から始まったオキちゃん劇場ではオキちゃんをはじめ、沢山のイルカたちがハイジャンプやスピンなど華麗な演技を15分にわたって披露してくれた。イルカスタジオではイルカの調教の様子を見学した。この海洋博公園は入園無料で、水族館(670円)、熱帯ドリームセンター(670円)、海洋文化館(170円)の三ケ所が有料である。この広大な施設の管理、運営には相当な費用がかかっていることと思われるが、入園者がなぜ負担しないのか不思議である。ちなみに、この公園は沖縄総合事務局国営沖縄記念公園事務所と(財)海洋博覧会記念公園管理財団によって運営されている。
昼食は海洋博公園のすぐ近くにある琉宮城蝶々園の二階レストランで食べることとなり、食事の前に蝶園を見物する。蝶園にはオオゴマダラと呼ばれる羽にごまをちりばめたような珍しい蝶が沢山飛び交い、赤い物に集まる習性があるので、赤い帽子や赤い花に群がっていた。この蝶は黄金色をしたさなぎから生まれてくるので、大変縁起の良い蝶と信じられているそうである。さつま芋を食べ、紫のさなぎから生まれる琉球紫と呼ばれる蝶も珍しい。蝶の世話をしているおじさんと記念写真を撮り、周りのお花畑ややしの形をしたやしガニなどを見物する。
ツアーの殆どの人達は予約しておいた名物の長寿食、菜飯を食べたが、私達はソーキそばでオリオンビールを頂く。ソーキとは豚の骨付きあばら肉のことで、柔らかく煮た肉が沖縄そばの上に乗っていた。
蝶園からバスで15分程の所に琉球王国のグスク(城)及び関連遺産群の一つとして世界遺産に登録されている今帰仁城跡(なきじんじょうせき)がある。
この城(ぐすく)は三山時代(日本の南北朝時代、15世紀頃)、北山王によって建築され、大小8つの城郭からなる連郭式の山城で、山の斜面に延々と続く城壁は、まるで中国の万里の長城のようである。平郎門(正門)から主郭(本丸)へ登る、七・五・三と刻まれた石段が五組あり、歩きやすい。
3時前に万座毛に到着すると、突然大雨が降り出した。万座毛は断崖の上に天然の芝生があり、海水や風の侵食で作り上げられた天然の景勝である。しばらくすると雨は止んできたが、風が強く、景色をのんびりと鑑賞するどころではない。記念写真の撮影に参加した人も少なかった。
バスは東シナ海側の万座毛から太平洋側を通っている沖縄自動車道に出て、石川市を通り、沖縄市(旧コザ市)にあるプラザハウス・ショッピングセンターに30分程で到着する。ここからさらに30分程走って那覇の崇元寺公園の近くにあるサンプラザ・ホテルに到着する。
今夜の夕食は送り迎えの車で浦島に行き、琉球舞踊を見ながら琉球料理それにサービスの泡盛。7時から休憩を挟んで、9時まで10種類の舞踊を5人の沖縄美人が代わる代わる琉球踊りを披露してくれた。
琉球舞踊:大漁節、加那ヨー天川、太鼓ばやし、四ッ竹、海のチンポーラ、空手舞踊、花月、黒島口説など

10月16日(火)曇ム雨 14,200歩
台風の影響で風は強いが、雨は降っていないので、ホテルから見える崇元寺公園を散歩する。昔の石門や城壁が一部残っており、由緒ある寺跡のようである。
8時30分にバスはホテルを出発して、本島南部の観光に出かける。先ずは、15分程走って国際サンゴ加工所に立ち寄り(8:45〜9:15)、金城(かなぐすく)、豊見城(とみぐすく)を通り、サトウキビ畑や第二次大戦の跡を車窓から見ながら、糸満市の沖縄戦跡国定公園の一角にある平和祈念公園に到着した(9:45)。魔文仁の丘に建つこの公園には沖縄戦で亡くなった20万人にも及ぶすべての人の刻名碑が放射状に並んだ平和の礎(いしじ)、七つの海と合掌の形を模した高さ45mの平和の塔、2000年4月に新しく完成した平和祈念資料館平和の丘が平和を念願していた。
次に見学したのは琉球ガラス村で、バスで5分程の所にある。
沖縄は琉球ガラス、陶器などでも有名であるが、ここでは職人達の見事な吹きガラスの技が見学出来、ガラス細工の体験もできる。また、手作り陶器の体験教室もある。
昭和20年6月の沖縄戦の際に、悲劇の最後を遂げた「ひめゆり学徒隊」219名の慰霊碑ひめゆりの塔は少女たちが自決した壕の上に建っていた。この塔は自決した少女たちの関係者が個人的に建てた物で、後日建てられた「ひめゆり平和祈念資料館」とは対照的である。
今日の昼食はひめゆり会館で、店で買って持ち込んだサーター・アンダギーと足てびち、それに沖縄トーフをオリオンビールで頂く。 
45分程で那覇にもどり、首里城に向かう。この頃から台風の雨が強くなり、傘をさして歩いていると、突風で傘が飛ばされそうである。首里城の駐車場から傘をさしながら、左手に向かって歩いて行くと左手に間もなく世界遺産、玉陵(たまうどぅん)の入り口がある。玉陵は1501年尚真王が父の遺骨を改葬する為に築かれ、墓室は三室に分かれている。全体のつくりは、当時の板葺き屋根の宮殿を表した石造建造物で、墓域は2,442Fである。
首里城守礼門あたりでは大雨になり、園比屋武御獄石門(そのひゃんうたきいしもん)から歓会門(かんかいもん)をくぐる。階段を登って行くと、漏刻門(ろうこくもん)、広福門こうふくもん)下之御庭を経て奉神門(ほうしんもん)をくぐると、広い御庭があり、首里城正殿を拝観することが出来る。
南殿・番所、正殿一階、二階、北殿と観てまわり、中国文化の影響を感じる。映像コーナーで休憩しながらビデオでおさらいをする。
右掖門、久慶門を通って下り、雨が止んだところで再び朱礼門を鑑賞する。
バスの車窓から、16世紀に三代国王尚真によって「真珠道」の一部として琉球石灰石で造られたが、現在では300mと短くなった金城町の石畳道を見物し、4時には早々とホテルに帰着する。
5時からの一番風呂に、のんびりと一人っきりで浸かっていると、本当に台風が近くに来ているのかと疑いたくなる。
6時になると、国際通りの丁度中間にある昭和堂さんを訪ねて行き、御主人御夫婦に今晩の食事をする沖縄料理の店を紹介してもらう。紹介していただいた琉球料理の店、風騨(ふうたん)は国際通りのホテル国際プラザの前にあり、店構えが独特であり、若いお兄さんの応対も親切で、威勢が良い。今晩は沖縄を食べ尽くそうと頑張る。オリオンビールと泡盛で食べた料理はナーベラ(ヘチマ)チャンプル、ヒラヤーチー(沖縄風お好み焼き)、沖縄風天ぷら、魚汁、シャコ貝の刺身。台風の風が強くなった国際通りを歩いて、腹ごなしをし、無駄遣いをしてホテルにたどり着く。

10月17日(水)暴風雨 10,800歩
夜半から台風の風で窓が鳴る。6時にはその音で目がさめ、テレビの台風情報を見る。どうやら那覇市内が台風圏に入ったらしく、午前中は交通機関が運休となり、学校が休校となるらしい。7時に朝食を食べていると、午前中のツアーは中止となり、ホテルで待機することになった。強風の中、近くのコンビニまで新聞を買いに行く。那覇市内でも最大風速33mを記録したらしい。11時を過ぎると、風も弱まってきたので12時にバスでホテルを出発するとの連絡がある。
荷物をホテルのロビーに置いて身軽になり、バスで国際通りに向かう。先ずは県庁の14階にある展望室から那覇市内を見渡し、向側のパレットくもじに行くが、台風の為開店が遅れ、まだ開いていなかったので、国際通りを三越に向かう。三越の店内でレスポのバッグをチェックして、市場本通りから牧志公設市場見学し、迷いながら第一牧志公設市場の二階にたどり着く。この市場は一階で購入した魚を二階で調理してもらえるユニークな市場で、二階には多くの食堂や琉球グッズの店がある。
琉球料理の店、道頓堀のテーブルに落ち着き、ゴーヤチャンプル、グルクンの空揚、パパイヤチャンプル、沖縄そばを味わう。市場の出口で沖縄のそば麺とつけあげを買い求める。
4時半にホテルに戻ると、殆どの人が帰って来ており、どうやら最後の組らしい。バスで4時45分にホテルを出発すると、5時05分には那覇国際空港に着き、航空券をもらうと出発まで2時間程をあれこれして過ごす。
日航JL908便は定刻より5分遅れて、19時09分に那覇空港を離陸し、台風の為多少揺れるところはあったものの、9時25分羽田空港に着陸した。羽田からは京急、山手線、中央線を乗り継いで武蔵小金井から深夜バスで23時20分に帰宅する。


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