マダムとポチの

アンコールワット

2012.1.151.20

代表的な世界遺産として有名なカンボジアのアンコールワットを見学しました。
Siem Riapの町にあるこの遺産は巨大な規模を誇る建造物で、盗掘や自然破壊はあるものの良くぞ10世紀を超えて保存されていたものである。地震の無い国とはいえ、戦争や内乱、盗難に耐えて残された人類の財産を後世に残してゆく責任を感じました。
日本は真冬、この町は乾期で30℃を越す暑さでしたが、毎日平均1万歩を超える運動のせいで体重を維持しながらAngkor Beerとおいしい料理を堪能しました。


1月15日(日)晴 8,900歩
 4時起床、5:10に予約してあったタクシーで国分寺駅に向かう。国分寺発
5:33の成田エキスプレス1号で成田空港第一ターミナルビルに7:18到着する。北ウイングで託送していたスーツケースをスカイポーターで受け取り、ベトナム航空のカウンターで搭乗手続きをし、スーツケースを預ける。ドトールでお茶し、混んでいたセキュリティーチェックを通って出国手続きをする。
 ベトナム航空VN-301便はGate-16から9:50にホーチミンに向かって出発した。機内はほぼ満席で、和風または洋食の機内食を赤ワインで頂く。
 ホーチミン空港到着はほぼ定刻の14:31、時差は2時間、6時間半ほどのフライトで、空港の気温は33℃。バスで到着口に向かい、トランジットカウンターを経てSiem reap行きの搭乗口に向かう。
 シエムリアップ行きベトナム航空VN-813便はGate-16から16:39に出発し、1時間弱の17:30にシェムリアップ空港に到着した。気温は31℃、タラップを降りて木造の空港ターミナルに歩いてゆく間に見えた夕日が奇麗だった。
 入国手続きを経てスーツケースを受け取り、$→Rierの両替をして税関を通り、到着待合室に出る。待っていたガイドのチョット(CHOTH)さんが私たちと他のホテルのもう一組の客を乗せてホテルへ向かう。
 Victoria Angkor Resort & Spa到着は18:20、ロビーで冷たいおしぼりとドラゴンジュースが歓迎してくれた。ロビーから部屋までの間ホテルのスタッフがホテル内の施設を説明しながら案内してくれる。外は蒸し暑いが、部屋は冷房が効いていてホッとする。なぜか部屋にウエルカムフルーツとベープ風の蚊取り線香があるのが気になる。
 19:20からホテル内のLe Bristoで旅行会社が用意してくれていた夕食をする。
フランス料理のフルコースで、赤ワイン/ジャスミンティーで頂く。 
 メニュー:トマトとテリーヌの前菜、レンズ豆とエシャロットのサラダ、
      鴨肉の照り焼き/マグロとほうれん草のグリル、デザート=
      アップルタルトとアイスクリーム/3種類のプリン風

1月16日(月)晴/曇 にわか雨 20,000歩
 6:40から30分ほどホテルの周囲を散歩し、コンビニ/トライアングル・マート(Triangle Mart)でAngkol Beerを買い、帰る途中で土砂降りの雨に遭う。
 ホテルのオープンカフェでバイキング形式の朝食をする。品数が豊富で、特に果物の種類が多い。みかんは見た目は良くないが、味、香りは良く、絞りたてのジュースは美味しかったので毎日飲んだ。
 8:10にガイドのChoth-sanが迎えにきてくれた。車には2組、4人の客が居て、2組とも偶然北海道から仁川空港経由で来たとのことである。後で聞いた所によると助産婦さんと製薬会社の営業社員で私たちも含めて医療に関係のある職業であった。
 車はアンコール遺跡群へ向かう途中でチケット売り場に立ち寄り、顔写真を撮って3日間用の入場券をUS$40で買う。遺跡に入るには毎朝必ずこの売り場を通らねばならず、毎朝ここで首から下げたチケットをチェックされる。そのため朝のこの時間は大勢の観光客でごった返している。なお、チケットは遺跡の入り口や中でもランダムにチェックされるのでいつも首から下げていなければならない。
 アンコール・トム=クメール語で「大きな町」の意(Angkol Thom)8:15~10:35
 ジャヤバルマン7世が12世紀末から13世紀初めにかけて造営した王都。
 幅130メートルの濠(ほり)にかかった陸橋を渡って南口の門から場内に入る。陸橋の両側に、七つ頭のナーガ(大蛇)の胴体で綱引きをする54体の巨像が並び、神々の一列と阿修羅の一列が向かい合っている。城門の高さ23m、上部に四面の菩薩の顔が蓮(はす)の王冠をつけ、四周をにらんでいる。
 この遺跡の中心をなすバイヨン寺院には王の帰依する観世音菩薩の巨大な仏面が塔堂の上部にある。第一回廊、第2回廊、パプーオン寺院、ライ王のテラス、像のテラスや多数の祀堂、寺院が目を引く。城壁の東側には2つの門があり戦いに勝利したときに入るVictory Gate、死者が帰ってくるEast Gate(Gate of the Dead)、西側には戦いに負けたときに帰ってくるWest Gateがある。
 タ・プロム(Ta Prohm)10:45~11:10
ジャヤバルマン7世が母親の菩提を弔うため造営した仏教寺院。東西1km、南北600mの境内には自然の浸食により倒壊の危機に瀕した回廊が無数にある。小鳥達がガジュマルの種を口にして、糞を落としたことからガジュマルは遺跡全体を覆い尽くす勢いで成長している。しかし、石でできた門や塀はガジュマルに守られているようにも見える。
 11:40〜11:55アンコールクッキー店に立ち寄り、12:10〜12:50ニューバイヨン・レストラン(New Bayon)で昼食をし、13:00〜14:45ホテルの部屋で休憩する。
 メニュー:さつま揚げ、鮭のココナッツ煮、野菜炒め、フォー(庵入りスープ)、 
      カボチャのケーキ、アンコールビール
 アンコールワット=「大きな寺院」の意(Angkor Wat)14:55~16:35
 12世紀前半、アンコール王朝のスーリヤヴァルマン2世によってヒンドゥー教寺院として建てられたが、後に仏教寺院として改修された。
 砂岩とラテライトと呼ばれる赤土によって築かれ、西が正門である。境内は外周、東西1.5km、南北1.3kmで、幅190mの堀で囲まれている。西からの石橋でできた参道には蛇神ナーガの欄干が縁取られていたとのことであるが、今は堀に沈んで見えない。正面から見える5つの尖塔はアンコールワットの象徴であり、国旗のデザインにもなっている。先ずは池面に映った尖塔を鑑賞する。第1回廊、第2回廊、第3回廊を歩いて祠堂や祇堂を見物する。日本から江戸時代に渡来した森本左近太夫一房が参拝した際に壁面へ残した墨書、「御堂を志し数千里の海上を渡り」「ここに仏四体を奉るものなり」も一部分が微かに読み取れた。
 プレループ=夕日鑑賞(Pre Rup)16:50~17:50
 ヒンドゥー教寺院で、中央祠堂からの眺めが最高だとのことで、急な石段を上って夕日を観るつもりだったが、あいにく雲が出ていて見えなかった。
 Victoria Angkor Hotelの隣にあるAngkor Shopping Centerに立ち寄って18:15から30分ほど時間待ちをし、18:45〜20:30 Apsara Terraceでバイキング形式の夕食をしながらアプサラ・ダンスショーを鑑賞する。
 20:50ホテルに帰る。

1月17日(火)曇/晴 16,900歩
 朝日鑑賞=アンコールワット
 ホテルのロビーに5:30集合して、アンコールワットの朝日を鑑賞に出かける。
 アンコールワットの西門に5:55到着し、足下を懐中電灯で照らしながら朝日鑑賞スポットまで歩く。既に大勢の観光客が待機していた。6:15頃空が明るくなってきたが、6:30まで待っても朝日は現れず、7:10ホテルに帰ってくる。
 7:10から朝食をする。早起きして歩いたのでよく食べた。外出の準備をしてホテルの植え込みのランの花などを見物する。8:30 Choth-sanが迎えに来て、昨日と同じメンバーでホテルを出発。東メボンに向かう途中の集落で結婚式の準備をしていたが、この国では大勢の人を呼んで結婚披露をするらしい。
 東メボン(East Mebon)9:00~9:30
 889〜910年の建築。貯水池の中の小島に建設された寺院で、レンガと砂岩でできている。第2回廊には4角に巨大な石象が据えられている。
 バンテアイ・スレイ(Banteay Srey)10:30~11:25
ヒンズー教寺院で、赤色砂岩が多用され、太陽の光で赤く染まり、美しい。ヒンズー神話の壁画や「東洋のモナリザ」と呼ばれ女神の彫像が中央祠堂に飾られていると言われるが、会えなかった。私たちのThree-Day Passにはこの遺跡が印刷されていた。
 12:05〜13:10アンコールワットへの道路沿いにあるホテルのレストランでバイキング形式の昼食。その後ホテルに帰り、部屋で15:00まで休憩。
 15:00今日の午後のガイド、Chin-sanが迎えにきてくれ、途中のサリマ・ホテルで横浜から観光に来ている若い男性を1名拾い、トンレサップ湖観光に出かける。
 トンレサップ湖 15:40〜16:40
 シェムリアップの町から雨期には水浸しになるというでこぼこ路を40分ほど車で走る。川岸の移動式舟乗場からエンジン付きの小舟に乗船する。船がスピードを出すと水しぶきが顔にかかるので、座布団で水しぶきを防御する。川の両岸には水上で生活する人々の住宅や学校、寺院などが舫っている船の上に見える。そのうちお父さんらしき人が操る小舟から小学校低学年ほどのかわいい女の子が船の後ろの方から乗り込んで、ビールや飲み物を売りにきた。娘は仕事が終わると待っていた舟に飛び乗って帰っていった。およそ20分で琵琶湖の10倍、東南アジア最大といわれるトンレサップ湖に出る。途端に視野が開け、水と水平線が見えるだけで地球が丸いのを実感する。小舟は波にあおられて湖の先には進めず、ここで引き返す。帰りの途中で川岸に浮かぶ土産物屋でトイレ休憩をし、飼育している丸々と太ったワニを見物する。野生のワニは危険なので商売のため捕獲し、大きくなるまで飼育して販売するらしい。
 17:10シェムリアップのオールドマーケットに立ち寄り、市場の中や川沿いの商店街を見物する。広場の一角では数人の若者が輪になってバトミントンの羽根のようなものを蹴鞠のような要領で蹴り合って遊んでいた。
 18:10から20:15までカンボジアの伝統芸術といわれる影絵ショー、スバエクを鑑賞しながら夕食をする。学生がこの伝統芸術を継承するため授業の一環として加わっていたが、その舞台裏も見せてもらった。人形は両手で操り、口の動きは糸を操っていたが、音楽に合わせて熱心に演じていた。
 メニュー:春巻き、豚肉と野菜炒め、イカの胡椒炒め、魚のスープ、カレー&ライス、フルーツとアンコールビール、パイナップルジュース、コーヒー。
 20:30ホテル着。

1月18日(水)曇/晴 15,000歩
 朝食はドラゴンフルーツのジャムで頂く。今日一日のガイドは千百(センヒャク)さん、8:30にロビーに迎えにきてくれる。8:55遺跡入り口のチェックポイントでチェックを受け、アンコールワットの南門前から東門前を通り、アンコール・トムの北側にあるプリヤカーンに向かう。
 プリヤカーン=黄金の聖剣(Preah Khan)9:10~10:00
 ジャヤバルマン7世が父親の霊を弔うために建てた仏教寺院。2階建ての石造建築で、塔門脇には鳥神ガルーダが宿敵の蛇神ナーガを捕らえた勇ましい彫像があった。
 ニャックポアン(Neak Pean)10:05~10:30
 駐車場から昨年の水害で無くなった車道の跡にできた歩道を10分程歩く。
神々の聖地を再現するため造成された沐浴池で、病院の跡も残っていた。
 タソム(Ta Som)10:40~11:00
 女神や観音様の彫像があり、石でできた男性と女性のシンボルがあり、どうやら女性のための寺院であったようだ。裏門の広場には大きなマシュマロの木が生い茂っており、その木陰でしばらく休憩する。
 アンコルワットの西門の前にあるAngkor Caféで11:35〜12:30 アンコールビール、カプチーノ、春巻、フィシュ&チップスを頂きながら昼食休憩をする。
 シェムリアップの街に戻り、12:50〜13:10オールドマーケットで日本人の経営するガイドさんのお薦めの店でお土産にクルクル煎餅を買う。
 13:20〜13:45体の不自由な人の職業訓練学校兼ショップ、アーティザン・アンコール(Artisans d’Angkor)を訪れる。
 14:00〜16:10カンボジア文化村(Cambodian Cultural Village)で民芸踊り、結婚式、旧正月にちなんだ中国の高足踊り&獅子舞などを鑑賞する。
 16:25ホテルに帰る。
 18:00からホテルの前の公園やお寺を見物し、タイ料理のレストラン、Thai Thaiでスープ麺とエビヌードルをアンコールビールやジャスミンティーで夕食をする。
 ホテルに帰り、バーで20:10までハイボール、赤ワイン、カプチーノを飲みながら寛ぐ。

1月19日(木)曇 8,000歩
 6時からゆっくりシャワーを浴びたり風呂に入ったりして、7:50〜8:30この旅最後の朝食をする。食後10:15までプールサイドのデッキチェアーに寝そべってスケッチをしたり、新聞を眺めてのんびり過ごす。
 12時前にチェックアウトしてスーツケースを預け、ベルボーイから国立博物館の入場券を買い、迎えにきたトクトクで博物館に向かう。
 12時から14:20までイヤフォンガイド($3/人)の案内で館内をくまなく見物し、カフェでアンコールビール、カプチーノ、バナナケーキを頂きながら休憩する。トクトクでAngkor Shopping Centerに戻り、土産を買いながら涼んでホテルに帰る。
 15:50から17:20までホテルのレストランでアフターヌーンティーやエビのカシューナッツ衣揚げをアンコールビールなどで頂く。
 18時、迎えにきた車で空港に向かい、18:20到着する。
 シェムリアップ空港発定刻20:30 ベトナム航空VN-834便はほぼ定刻に出発し、21:50ハノイ空港Gate-91に到着した。トランジットゲートを経て出発ロビーに向かい、土産物屋を見物しながら時間を過ごす。出発ゲートが再三替わったが、3-Gゲートから出発することとなり、定刻より30分遅れての出発となった。

1月20日(金)日本—雪 6,100歩
 ベトナム航空 VN-310便は0:40に離陸し、成田国際空港第1ターミナルビルGate-15に6:50、定刻前の到着であった。5時頃の朝食は殆ど手を付けず、6:20頃朝日が1本の筋になって遥か彼方に見えた。
 成田空港の天候は雪、気温は4℃。空港発7:40発の立立川行きリムジンバスで、立川到着は9:50。雪の降る中、傘をさして駅に向かい、中央線、京王バスを乗り継いで10:55帰宅する。

余談ですが、カボチャの原産地は中南米、と言われています。
 それがどういう経路か不明ですが、カンボジアに渡り、日本には1541年に
 伝わったそうです。大分に漂着したポルトガル船が、カンボジア産のカボチャ
 を贈った、との記録があるそうです。



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