ラジコンヘリに関するテクニックとノウハウとアイデア集

☆振動が激しいとき、エンジンが悪いのか、機体が悪いのか調べる方法。
(1)エンジンを外して、単体で回してみる。
  振動が激しい→エンジンの不良。
(2)エンジンがOKであれば、それを機体に取り付け、メインギアは外して回し
  てみる。
  振動が激しい→エンジンの取り付け、クラッチの軸合わせの不良。
(3)クラッチ回りがOKであれば、メインギアを取り付け、メインロータは外して
  回してみる。
  振動が激しい→メインマスト回りの不良。
(4)それでもOKであれば、メインロータを付けて回してみる。
  振動が激しい→メインロータの不良、トラッキングの不良。
(5)テールを外してみるとテールかどうか分かる。

☆破損したプラスティック・パーツの応急修理
  プラスティックのパーツは墜落時などによく破損する。ネクサスに使ってある
黒いプラスティックは加熱すると溶けるので、破損箇所をぴったりとくっつけた
後、その回りを半田ごてで溶かすと接合できる。

☆オリジナルのデカールやシールを作る

  私はパソコンのグラフィックソフトでデザインを作り、カラープリンタ(MJ-
800C)でタックシールに印刷した後、耐油性の透明スプレー(京商 No.76841)を
吹き付けている。

☆メインローターブレードのバランス調整
  メインローターのバランスが取れていないと、横方向の振動が発生する。振動
は各パーツの寿命を縮め、ネジを緩め、ひどい場合にはジャイロを効かなくする。
  市販ブレードは大体のバランスは取れているが、振動を減らすためには自分で
バランスを取った方が良い。
  これは別に専用の機械を購入する必要はない。(あった方が楽だが。)
(1)2枚のブレードの重量モーメントを一致させる

  写真に示すように、2枚のブレードをドラッグボルトで繋ぎ、2個の台の中で
左右のバランスが取れるように、軽い側にテープを貼る。
(2)2枚のブレードの重心を計る

  写真に示すように、ブレードが丸い棒の上でバランスが取れるように置く。
ここがブレードの重心である。

  次に、2枚のブレードの重心が一致しているかどうか確認する。
もし著しく違っている場合には、テープを張って調整し、(1)からやり直す。

  厳密にはさらに、
(3)2枚のブレードの重量
(4)前後方向の重心
(5)空気抵抗(=表面の滑らかさ)
などのバランスも一致させる必要があるが、市販ブレードであれば不要。

☆プロポの配線
 電気配線は決してぶらぶらさせないこと。長時間飛ばしていると、振動で中の
銅線が切れてしまう。(皆さんも、電気器具のケーブルの調子が悪くなったこと
があるでしょう。あれと同じ理由です。)特に重いもの(コネクタなど)は必ず
固定しておくこと。
銅線の場合、中が見えないため原因が分かりにくく、時間の無駄になる。

☆バッテリーの充電
 ACアダプタでニッカド電池を充電中、ニッカドが満タンになったかどうか調べ
るには、ニッカドを手で触ってみて暖まっているかどうか見てみると良い。これ
はニッカドが満タンでないと電気エネルギーはニッカド電池に吸い込まれるが、
ニッカドが満タンになると電気エネルギーは熱として発散されるためである。

☆4.8Vのバッテリー急速充電
 京商のスーパーチャージャーIIIは実は4.8Vのニッカドも充電できる。
そこでケーブルを作って、受信機のバッテリー用をスーパーチャージャーIIIで
充電すると、数十分で充電が終わるので便利。
ただ受信機のニッカドは急速充電に弱いのであまり電流を流しすぎない方がいい。
またメーカーの保証外になるので注意。

☆ニッケル水素電池の急速充電
 京商のスーパーチャージャーIIIは実はニッケル水素電池も充電できる。
このとき必ず1C充電すること。つまり電池の容量と同じ電流を流す。
例えば3000mAHのNiHバッテリーなら、3000mA=3Aの電流を流す。
これはNiHバッテリーの場合、電流が少なすぎると充電終了のデルタピークが検出
できないし、電流が多すぎると電池内部で水素ガスが発生して爆発してしまうため。
充電中、温度を監視していれば異常は検出できる。
私は6V280mAHから9.6V3000mAHのNiHバッテリーをスーパーチャージャーIIIで
充電している。もっとも、メーカーの保証外になるので注意。

☆自転車用速度計は回転計として流用できるのか?

手持ちのキャットアイ社(Tel:06-719-2631)の自転車用デジタル速度計(サイクロ
コンピュータ:\2,400)がメインローターの回転計として流用できないか試してみた。

取付は図のように行なった。
サイクロコンピュータのタイヤ周囲長Lの設定は、100cmに設定。
この時、サイクロコンピュータの速度表示D(km/h)とローターの回転数R(rpm,
rotation/min)の関係は、D = 60LR/1000 である。
  なおこのサイクロコンピュータは重さ18.5gで、電池は交換不可能だが約7年は
持つとのこと。
  実際試してみると、最大で57km/h(約1000rpm)までしか計測できないことが判
明。従ってホバリング時の回転数(約1500rpm)は計測不能。やはり自転車用では
無理があるようである。

  その後、小野測器の光学式回転計を試してみたが、なぜか高回転になると計測
できない。振動がひどすぎるのだろうか?やはりヘリ用でないとうまく動かない
ようである。

  Futabaのガバナーは、ディスプレイが付いているので、回転計として使える。
また上空飛行時の最高回転も計測できるという。少々高価なのが欠点だが。

☆ラジコン飛行機用回転計はヘリ用に流用できるのか?

モデルクラフト社から販売されている飛行機用回転計(\3,500)をヘリ用に転用
できないか試してみた。しかしそのままでは使えない。
(1)29900rpmまで計れる様になっているが、レンジが×100rpmであり大きすぎる。
   これはC2を0.1μFから1μFに交換することで、レンジを×10rpmにできる。
   この後VR1とVR2を調整する。おのおのが2枚と3枚のブレードに対応する。
   蛍光燈の光で、関西地区なら2枚ブレードで360、3枚ブレードで240、
   関東地区なら2枚ブレードで300、3枚ブレードで200が表示されるように
   調整する。

(2)感度が高すぎて、ヘリに搭載すると振動で誤動作する。

       ※この回路図は独自に解析したものです。
   これは回路図に示すように、後段のコンパレータが2.5Vの信号と2.5Vの直流を
   比較しているため、少しでも信号変化があれば検出するため。
   そこでR17を5kΩの可変抵抗にして、直流の電圧を変化させる。
   ・まずローターの回転を検出するようにする。
   ・つぎに振動で誤動作しないようにする。


※本製品は2001年現在、改造なしでヘリの回転数が図れる物にモデルチェンジしている

☆ラジコン・アラームを自作する
  ラジコン飛行機は草むらに着陸(墜落?)したりするため、機体にプロポでon/
offできるアラームを付けておくと便利である。
  以前はテトラ社のピコピコアラームを愛用していたが、これがフェニックスと
共に行方不明となったため自作してみることにした。勿論素直にピコピコアラーム
を買いに都会まで行けばいいのだが、単純な目的を複雑な手段で達成するのが
マニアと言うものである。(単に暇なだけか?でも勉強にはなる。)

  試行錯誤の結果、制作した回路は図のようになった。原理は受信機からの出力
波形のパルス幅が、GEARスイッチ切り替えにより1msから2msへと変化するので、
これをCRフィルタを通し、一定以上のパルスをRSフリップフロップで検出する。
意外とクリティカルなので、半固定抵抗には20回転の高精度の物を使用した。
なお回路図エディタの都合上、使用したICと記号が多少違っている。
  完成した回路は5×4cmぐらいで50g、ちょっと大きくて重い。それに音は
もっと大きい方がいいが、現在でも300mAの電流がスピーカに流れているのでこれ
以上は止めておいた。


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