きょうのできごと
04-04-11〜04-04-20

04-04-11 バーバー吉野

今日も晴れ。とにかく週末晴れてくれるのは嬉しいことだ。たまった洗濯物をベランダで干しながら陽の光を浴びていると、無性にどこかに遊びに行きたくなってくる。でも無理に外に出なくても、日にあたりながら昼寝するのだって悪くない。

渋谷で「バーバー吉野」を観た。子供はみんな吉野ガリという髪型をしている町に、転校生がやってきて「髪型は自由だ」と言い出して騒動が…という話。そうそう、男子小学生の頃ってあんな感じだよなー、なんて思いながら観ていたら、脚本・監督は女性(荻上直子)だった。男子の生態なんて見透かされているものなのだなあ。ちょっと話の割に時間が長いかな?とも思ったけど、全体的には面白かった。ところで「吉野ガリ」はやっぱり「吉野ヶ里遺跡」から来てるんだろうか。どうでもいいけど。

せっかく渋谷まで出てきたので、映画の後はラーメンを食べて服と本をショッピング。人手にあたったせいか、帰ってから頭痛がひどくなってきた。体力が落ちてるのを実感。休みの日だからって昼寝ばっかりしてないで、ちょっと身体を動かさないとダメかも。



04-04-12 友がみな我より偉く見ゆる日よ

予備校時代の友人から久々にメールが来ていた。なんでもこの春、めでたく法科大学院に合格し、会社を退社したらしい。おめでとうと返信しながら、さして書くべき近況もないことに気づき、そこで「友がみな我より偉く見ゆる日よ…」という石川啄木の詩を思い出した。

普段は詩なんて読まないのだけど、この詩はなぜかよく憶えている。石川啄木の詩といえば、他に憶えているのはこれか。「働けど働けど我が暮らし楽にならざりじっと手を見るとてもきれい」最後のは所ジョージが付け足してた。全く余計なことばかり憶えているものだ。私の脳の皺は、たぶんとてもきれい。



04-04-13 連鎖

朝、寝坊した。慌てて電車に乗ったら、実にいいタイミングで駅構内のポイント故障だかが発生して電車が止まった。20分くらい待って動き出したけど、その後もう一度ポイント故障で止まった。そういえば先日も、仕事帰りに待ち合わせに遅れそうになり、慌てて駅に行ったら中央線が人身事故で止まっていた。悪いことって立て続けに起こるもんだなあと実感。まあそもそも寝坊しなけりゃポイント故障にも遭遇しなかったわけで、半ば自業自得なのだけど。

おとむさんのLIFE A BLUEで「ばかのハコ船」という映画が絶賛されていたので、どんなものかと思って調べてみたら、これが確かに面白そう。それにこの監督(山下敦弘)の前作「どんてん生活」も、どこか気の抜けた感じが楽しそうで、これってどこかでやってないかなー、とダメ元で上映スケジュールを調べてみたら、なんと吉祥寺でやっていたらしい。でも先週で終わってた。あーあ。こういうタイミングを逃してしまったことを知るのは、とってもとってもとっても悔しい。

ただ、今週末には次回作となる「リアリズムの宿」が公開になるらしい。「リアリズムの宿」は、いつだったか予告編を見て、ちょっと興味を持っていたのだけど、思いもよらないところからつながった。まずはこっちを土曜にでも見に行ってみようかな。面白かったらいいな。んで、面白かったら旧作のDVDを探しにいこうかな。たぶん映画もおもしろいしDVDも見つかると思うんだよね。たまにはいいことが連鎖したっていいじゃないか。なあ。って誰に言ってるんだか。



04-04-14 物足りない顔

帰りの雨は予想外だった。まあ天気予報も見てないし、そもそも予想なんてものもないのだけど。とにかく雨だ。昔は雨の日は雨に濡れながら歩くのも楽しいなって思ったりもしたけど、今はそうはいかない。雨が降るとスーツが濡れる。濡れたスーツは乾くとなんか匂う。なんだあの匂い。ファブリーズでも取れないんだよな。あれ。傘が無いので走って帰る。手にぶら下げたコンビニ弁当が思いっきり片寄った。嗚呼。

普段眼鏡をかけている人間は、眼鏡を取った顔を本当の顔だと思っているが、他人からみればその人の顔は眼鏡込みが正常な状態なので、眼鏡なし顔を見せられるとなにか物足りない感じがするらしい。私は20年近く眼鏡クン生活をしており、物足りないと言われる側にいるのだけど、長年眼鏡をかけているくらいだから裸眼の視力は相当悪く、眼鏡を取った顔を鏡で見ても幸か不幸かそこにある顔が物足りないかどうかはいまいち分からない。

さて、坊主にしてからなんとなく髭を伸ばしていたのだけど、コンビニで鏡に映った自分の人相の悪さに今更ながら「いかがなものか」と思って、剃ることにした。久々に見る、ツルツルの口元、髭のない顔…ああ、これかあ…確かに物足りないわ…。他人に指摘されると悔しいのでセルフツッコミ。ああどうせのっぺりしてるさ物足りないさ俺の顔。分かってるもんね。うう。



04-04-15 日本記念日協会

寒いと思ったら今日は晴れ。なんだか最近乾燥しているのか、手荒れがひどい。元々手の肌が弱いのだけど、指先がひび割れて出血してしまった。例年なら冬さえ乗り切れば大丈夫だったのになあ。困ったもんだ。

何かのニュースで、日本記念日協会というものがあることを知った。記念日をこの協会に申請し、審査の結果OKが出ると、協会から記念日として認定されるのだそうだ。とは言っても憲法とかで定められた「子供の日」とか「海の日」とかみたいなものではなく、単にこの協会が「記念日です」と認定してくれるだけ。登録料は1件5万円、認定証発行は1枚につき別途3万円かかるらしい。

なんだ、こんな冗談みたいな私的組織は…とも思ったのだけど、この協会に認定された記念日というのは結構あるらしく、この協会の存在そのもの以上に驚いた。世の中うまい商売?を思いつく人もいるものだ。もちろん世間に認知されるための宣伝なんかも必要なのだろうけど、基本的には言ったモノ勝ちだものなあ。これ。

この協会をやっている加瀬清志さんという方は、他に49の協会を持っているらしい。なんせ自分のホームページで「加瀬清志と言ったらやっぱり『協会』」と言い切ってる。相当の協会好きなのだろう。「日本記念日協会」の他は、「日本待ち合わせ協会」「日本もうちょっと協会」「日本初夢協会」「日本片手折り鶴協会」「日本満月協会」「日本プロポーズ協会」「日本国民栄誉賞協会」…って国民栄誉賞の選定にアンタからんでないだろ、絶対。協会がらみで本を何冊も執筆しているらしく、どれもこれもどうも本気らしいのが恐ろしい。このままではありとあらゆる「日本○○協会」は、この男に抑えられるのではないか。私も何か、今のうちに抑えておいたほうがいいのだろうか。例えば、えーっと、日本男汁協会とか。…何に使うんだか。

ちなみに私の誕生日は「熟カレー記念日」だった。なんじゃそら…。



04-04-16 血液型と性格と

職場の人たちと昼食を食べながら、血液型の話題になった。なんでも血液型によって脳への血の流れ方に差があって、そのため血液型によって性格に特徴があるのだという。と言っていた人はテレビで見たとのこと。また聞きのまた聞きなので、本当かどうかは相当怪しいなとは思っているのだけど、それはそれとして血液型での性格分析は結構合ってるよなーって思うことが多い。A型生真面目・B型自己中・O型ずぼら・AB型二重人格…ってやつ。

私は、たまにAと間違われるのだけど、間違いなくずぼらのOである。例えば、そう、物を積み上げただけで片付けたと思ってしまうところとか、絵日記をまとめて書いてしまうところか。同類のO型はそういう「細かい」心情を、「そうそう、そうなんだよー!」ってな感じで分かってもらえるので助かるというか嬉しいのだけど、昼食の面々はA・A・AB・AB・O(私)。O型的には…と細かく説明しようかと思ったけど、面倒臭くなってやめた。その辺も「ずぼら」なのかな。

ちなみにこういった「血液型性格関連説」というのは、科学的にはあまり根拠はないらしい。そう言えば今になって気がついたけど、血液型で血流が違う…って話も、仮にそうだとしても、それと性格がどう結びついてるかは不明だよなあ…。

久々に杏仁豆腐を食べた。うまかった。



04-04-17 リアリズムの宿

前日の酒が抜けきっていない朝。ビール2杯しか飲んでいないのになあ。ここ数ヶ月、めっきり飲まなくなったせいか、酒はただでさえ弱いのにより一層弱くなっている。困ったもんだ。でも楽しい酒の余韻なら、多少気分が悪くても、楽しい昨日が続いてるみたいで、それもいいかなって思う。

リアリズムの宿」を観に行った。つげ義春原作。なんて表現したらいいのか分からないけど、微妙な間、微妙に変人な感じがたまらない、全編ほのぼの苦笑の連続、みたいな映画だった。ちょうど舞台挨拶も見れたのだけど、ほのぼのとした、ちょっと素人っぽい感じが「若いなー」なんて思った。山下敦弘監督は私と同い年らしい。むむ。主演の一人、山本浩司がとてもいい味を出していた。今後がすごく楽しみ。帰り際、劇場にて山下監督の「ばかのハコ船」「どんてん生活」のDVDを購入。

映画の帰りに渋谷でラーメン。午後3時、ちょうど昼と夜の間で人がいない時間帯、会話もない店内で黙々とラーメンをすすっていると、店の入り口から明るい陽射しとともに風鈴の音色が響いてきた。すっかり初夏だなあ。駅前では「ホーンテッドマンション」の宣伝で、キャンギャルが結構すごい格好で袋を配っていた。夏、いいね(真顔)。



04-04-18 サイクリング

今の家に引っ越してきて、もう1年近くになるのだけど、そういえばこの家の近所のことはほとんど知らないことに気がついた。別に知らなくても支障はないのだけど、せっかく近くに河原があるのに、そしてこんなに晴れてるのに、家にじっとしてるのも勿体無い気がしたので、サイクリングに行ってきた。海は案外近かった。夏に花火でもやるのにいいんだろうな、この辺。

帰り際、ちょっと尻が痛かった。そうだ、今までサイクリングしてなかったのって、前に痔になってチャリ乗れなくなったからだった…。肛門科の門をくぐったのは、確か2年前の夏のことだ。さすがに四つん這いにはならないのだけど、ぐりぐりと患部の触診をされるのが辛かった。おもむろに指を挿入されかき回され「どこが痛いですか!?」と聞かれるのだが、そんなことされたら「全部痛いです…」としか答えられない。半泣きである。私にはきっと前立腺マッサージは向いてないと思う。いや、もしかして慣れてきたら案外…はさておき、あの悲劇を繰り返すのはやっぱり嫌なので、河原の悪路をチャリで走るのはまた当分は禁じ手とすることにした。

夜、友達から借りた「水曜どうでしょう」のDVDを観た。1巻の『原付ベトナム縦断1800キロ』。まだ途中なのだけど、これが結構おもしろい。ひたすらカブでベトナムを走る。途中結構トラブルが起きるのだけど、臨場感はあるけどどこか緊迫感があるのかないのか分からない感じが新鮮だった。それより長時間カブに乗りっぱなしってのを見てたら、自分の尻が気になった。痛いんだろうなー、絶対。



04-04-19 送別する人される人

所用にて上司に呼ばれ久々に帰社。非常に緊急を要するらしいその用事は、子会社の社長に就任する元上司のお祝い会についてだった。みんな忙しいやら頼もうと思っていた奴が使えないだとかなんだとか…で、司会のお鉢が回ってきた。っていうか私に回すかね。よっぽど切羽詰っているのだろう。哀れになってうっかり引き受けてしまったが、司会なんてやったことない。知らんぞ、どうなっても。

夜は立川にて送別会。こっちは私が送別される側。たった3ヶ月しかいなかったので、さして感慨もないのだけど、ようやく馴染みつつあるところだったので残念と言えば残念かな。残念だと思っているのが、自分だけじゃないといいんだけど。それはどうかね正味の話。

自社の話ふたたび。健康診断制度がちょっぴり変わったらしく、希望すれば大腸がん検診が受けれるらしい。これは2日分の検便を必要とするそうで、2日分を採取して診療所に持っていくのだけど、これ、忙しい場合は社内便で郵送してもいいらしい。いいって診療所は言っても、メールセンターは嫌だろうな。うんこ運ぶんだもん。ふたの締まりがちょっとでも緩んでいたらどうするんだ。検尿の郵送よりはいいか。どっちも嫌だけど。



04-04-20 コールバック

向かいの席にある内線電話が鳴ったとき、周りには誰もいなかった。恥ずかしながら、電話に出るのは苦手なのである。特に仕事の電話。必要以上に緊張して、ぎこちない丁寧語が面白いほど頭の中で絡まる。かといっていい年して電話応対の一つも出来ないと思われるのもシャクなので、なんてことない顔をしながら受話器を上げた。

「はい、○○○です」(半オクターブ高め)
「お疲れ様です、事務本部のSと申します」
「お世話になっておりますー」
「Kさんいらっしゃいますでしょうか?」

周りを見たがKさんはいない。ああ、そう言えば打ち合わせに行ったな。っていうか、いないから私が電話に出てるわけで。そんなことに今更気づきながら返事をする。

「Kはただ今ミーティングで席を外しております」
「え、え、あ、そうですか」
「Kが戻りましたら、こちらからお電話差し上げましょうか?」

コールバックなんてごくごく基本的なのだけど、そういえばこれを実践で覚えたのは、わりと最近だった気がする。今日はすんなり言えたなー、などとささいな喜びを感じていたのだけど、そんなときに限って相手の返事はつれなかったりする。

「あー、いえ…結構ですので、伝言だけお伝えいただけますでしょうか?」
「(チッ)あ、はい、了解しました。では、メッセージをお願いします」
「えー、では『戻りましたら、お電話ください』。お願いします」

…だからそれがコールバックだろうが。どうやら敵は私以上に緊張していたらしい。これが大人になるということか。パトラッシュ、僕はもう疲れたよ←パクリ


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