きょうのできごと
04-04-01〜04-04-10

04-04-04 うまく言われへんけど

日記をリニューアルして、ついでに日記名も変えてみた。元ネタはいま公開中の映画「きょうのできごと」。元ネタっていうかそのまんまだけど。思えば前の「考えるおバカ」は、もう6年近くデザインもいじっていなくて、前からリニューアルしたいなー、なんて考えてはいつつも、ついつい面倒で先送りにしてきたのだ。まあ思い立ったが吉日というか、今日「きょうのできごと」を観たところなので、ついでにエイヤっと変えてしまおうと思いこうなった次第。どんなもんでしょう?

「きょうのできごと」は新宿の初日も観ているので2回目なのだけど、ものすごくホンワカとした気持ちになれて、ここ最近で一番気に入っている映画。3回目も行っちゃうかも。ちなみに一番好きなシーンは、正道(柏原収史)が鴨川のそばで電話しているシーン。あの場所自体、個人的に思い出深い場所っていうのもあるのだけど、正道の「うまく言われへんけど」のセリフがすごくいいなって思った。「うまく言えない」は、もどかしくもあるのだけど、でもとてもいとおしくもあり、この映画は全編そんな何気ない「いとおしさ」に溢れているのだ。

土曜日は、夜桜を観に千鳥ケ淵に行ってきた。先週は上野公園でも花見をしている。花見って行ってもどこも混んでるし疲れるだけだ…なんて思っていたので、例年は特に花見なんてしなかったのだけど、せっかくのいい季節を逃すのも惜しいな、って最近思うようになったので行ってみたのだ。案の定人手は凄いし疲れたのは間違いないのだけど、でも満開の桜や、時折舞う桜吹雪を見ていると、綺麗っていうよりも、嬉しいなって思った。何がっていうと、なんていうか、その、うまく言われへんけど。靖国神社の屋台で飲んだ缶ビールが、寒かったけど美味しかったな。



04-04-05 飼い主は自分に似た犬を選ぶ

人は飼い犬を選ぶとき、自分に似た犬種を選ぶ傾向があるらしい、というニュースを見た。記事によると、肥満気味の人は太った犬を選び、髪が長い女性はビーグルのような耳の長い犬を好み、ショートヘアの人はハスキーのような耳の短い犬を選ぶ、という研究もあるのだそうだ。

私は犬はあまり得意じゃないのだけど、でもパグは好きだ。あのプクプクとして不細工なとこがたまらなくいい…ってことは…まあ大体あってるな。淫らなメス犬を飼っているご主人様は助平な中年だ。うーん、同好の志ってやつだね。飼い犬に手を噛まれる人は裏切り者ってことか。まあ因果応報っていうからね。

このニュースを友達に教えたら、「実家にいた犬は相当アホなんだけど…」とコメントが返ってきた。あわわわわ。ちなみに似るのは「外見」らしい。ああよかった。



04-04-06 封じられた関西弁

スコア速報サイトで、接戦を繰り広げる横浜×阪神の行方に気を取られつつ残業をしていると、突然一つ隣の列に座っている、会社の後輩の女の子が、電話で話し始めた。

「うわー、むっちゃ久しぶりやんなあ」

そこで初めて、その子が関西出身なことを思い出した。普段はほぼ標準語でしゃべる人なのですっかり忘れていたが、そう言えば前に、兵庫のほうだったか、関西出身だって言っていた気がする。そう言えば、なんでこの人は普段関西弁を喋らないんだろう。私の知ってる関西人という人種は、どこに行っても関西弁を喋るはずなのだけど…。周りに関西弁を喋る人がいないからかな。なんにしても、馴染みのある言葉で喋れるっていうのはいいことなんだろうな。他人の電話に聞き耳を立てるわけではないので、喋ってる内容は分からないけど、ただその関西弁が、普段より調子よく大きな声だったのが印象に残っている。

そこでちょうどタイムリーに、昨日の深夜に再放送でやっていた「略奪愛 アブない女」を思い出した。もう6年くらい前のドラマで、コテコテの関西人・赤井英和と鈴木紗理奈が標準語でやっているのだけど、これがまた酷い棒読みなのだ。特に赤井英和は酷すぎる。なんでこんなことになっちゃったかなあ…。(棒読みで)すずちゃん、いけないよ、すずちゃん、すずちゃん…そんな取りとめもないことを思っていたら、また関西弁が耳に入ってきた。

「そやねん、今仕事中やってん」

ああそうだ、仕事中やってん…。いかんね。すずちゃん、だめだよ…そして夜は更けてゆく。残業代は出ない。ううう。



04-04-07 カレンダーを埋めたい

上司と面談の結果、今の職場に来てまだ2ヶ月ちょいなのだけど、希望やら諸事情やらあって、今月末で異動する方向で話はまとまった。それがベストかと言われれば微妙だけど、とりあえずは希望が通ったのでよしとすべきか。

そんなわけで引き継ぎ準備をしつつ、次の仕事への準備もしておこうかと社内研修の抽選申し込みを出したら、出席可の通知が届いた。研修予定をカレンダーに朱書きする。私は予定を卓上カレンダーに書き込む習性がある。手帳は面倒なので持ち歩かない。グループウェアのカレンダーは、どうも入力がまどろっこしくて好きじゃない。それより、カレンダーに予定を手で書き込むときの、余白がなくなっていく瞬間に、「予定が埋まっていく」実感が持てて好きだ。4月の最終週の1週前が赤くなる。もうGWも近い。

職場のU君という、帰国子女の後輩がいる。後輩といってもここの職場では私より先輩だし、それに同じチームではあるけど別に私の下で仕事をしているわけではないので、あんまり後輩って思ったことはないのだけど。その彼が、GWを使って実家のアメリカに帰る、と言っていたのを思い出した。そういえば普通より早めにGW休暇を取るような話をしていたな。いつからアメリカに帰るんだっけ?と聞くと、ちょうど私の研修と入れ違いになっていることが分かった。となると、今月末までなんて言っても、もうあと2週間しか会わないんだねー。そんな話をしていたら、

「じゃあ、一回飲みにいっとかないと」

なんて話になった。今の職場は毎日終電近くまでみんな残っているので、職場の面々で飲む機会もなかなかないのだけど、それでももし飲みに行けるのだったら、今更先輩面して何か教えることもないのだけど、せめてお酒の一杯でも奢ってあげないな、と思った。カレンダーに「飲み」の字が埋まるのを楽しみにしている。ちなみにU君は今週末合コンに行くらしい。じゃあ俺も…と言ったら爽やかに却下された。まあ、そんなもんだ。



04-04-08 男の嫉妬

「男は嫉妬をしないものだ、と俺はよく自分に言い聞かせる。ということは、実はたえず嫉妬に悩まされているということだ」とは北方謙三の言だけど、私も実によく嫉妬に悩まされている。嫉妬の合間に生活してるんじゃないかってくらいに嫉妬している。

男は嫉妬をしない、とまでは思わないのだけど、でも嫉妬する自分はみっともないと思っていて、嫉妬しない自分でありたいな、と思っている。嫉妬はエネルギーだとか生命力だとか、そのエネルギーをいい方向に向けるべきだ、なんて書いてあったりするが、んなもんなかなかうまく行くわけもなく、できることならそんな鬱陶しいエネルギーは捨ててしまいたい。まあどうにもならないので、せいぜい表にあんまり表さないようにしつつ悩むしかないんだろうなあと思っている。

この頃ものすごい下痢で困っている。だけど下痢で最大限に弱まって極限的に危険な状態にあるときは嫉妬どころではないので、そういう意味ではすごく助かっている。助かっている…のだが、それもまたいい加減困っているのである。生きるって大変ねえ。なんか間違ってる気がするけど。



04-04-09 UFOキャッチャー

大きく開いたUFOキャッチャーのアームが、落ち口のそばに横たわるリラックマの首根っこを捕らえる。これはいける…と思った矢先、するりとアームの隙間からリラックマは零れ落ち、何もなかったかのように元の位置に収まった。何度目の失敗だろう。回数はちゃんとは数えていない。数えても仕方がない。

徒労。そう言ってしまえばそれまでだけど、やってみなけりゃ徒労かどうかなんて分からない。欲しかったら狙うしかないのだ。狙って狙って、また狙って。それでダメなら仕方ない、全てがうまくいくわけじゃない。思うような収穫のない夜もある。止まない雨はない、明けない夜はない、そういう日もあるさ…って大げさに書き立ててみたが、要は未練タラタラってことだ。見てるだけでもフラストレーションたまるんだよね、あれ。でも見ちゃうんだ。不思議。



04-04-10 時計詐欺

映画「きょうのできごと」のメイキングDVD「『きょうのできごと』というできごと」を買った。相変わらずどハマり。何気ない日常の、その何気ないってことの積み重ねが、実はとてもドラマチックなんだなあ、ってことに気づかされる。

レンタルビデオを返しに行こうと近所を歩いていたら、突然見知らぬ車が横付けし、空いた助手席の窓から話し掛けられた。なんでも時計の展示会かなんかでペアウォッチが余ってしまって、持って帰ると給料を減らされるから捨てようと思っているけど、もったいないので貰ってくれないか?とかいう話。

何が何だかわからないけど、なんかドラマみたいだ。そう思いながら話を聞いていると、ペアウォッチにネックレスまでつけてきた。なんだろう、盗品なんだろうか?それにしてもタダって…とあからさまに疑いの顔を向けると、タダではちょっと変だと思いますよね、なのでよかったら気持ちだけでもいいんで、飲み代としていくらか寄付してくれませんか?とのこと。時計に比べりゃ割安かも知れないけど、それ以上に胡散臭さが気になって、時計は受け取らずそのまま立ち去った。

とはいえ、もったいない気がする。金額的なものもそうなのだけど、なんかこう、ドラマの始まりをみすみす逃した気もする。私は時計やらネックレスについて、何がいいのかさっぱり分からない。家に帰って、とりあえずその男が出していた「LIGAN」という時計ってどんなものだろう、と思って検索してみると、最初にこんなページがヒットした。

…時計詐欺て。

いくらドラマみたいって言っても、こんなVシネマの引っ掛けみたいなのは嫌だ…。Vシネマばっかり見てるからいかんのか。そういうことか。


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