記念アルバム

最近はいわゆるロマンティックなものは流行らなくなってしまいました。
私は天満さんの演奏を聞く度に、メロディーに生命を与えることのできる、真の天才を見る気がします。
天満さんこそ私の思う“ロマンティック”な音楽を表現してくれる人なのです。
喜寿を迎えるに当たり、私の作曲家人生の総決算ともいうべき作品集を、書き下ろした新作9曲を含めて、
天満さん、吉武さん、そしてドゥチマルさん率いるアマデウス室内オーケストラの皆さんに
レコーディングして貰いました。自分の思う音楽を世に問い、ご賛同をいただければ幸いです。 小林亜星

2009年5月27日発売
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ロマンティックをもう一度

天満敦子(ヴァイオリン)
吉武雅子(ピアノ) [DISC 1ー3~12 / DISC 2ー3~7,9,10]
アマデウス室内オーケストラ(音楽監督・指揮:アグニエシュカ・ドゥチマル) [DISC 1ー1,2,13,14 / DISC 2ー1,2,11~14]

01. 地平を翔る風(小林亜星/小林亜星編)
2004年の新春、フジテレビ系ネットで放映された力作『シルクロード浪漫』のテーマ曲。当代最高の人気作曲家のひとり・小林亜星が、悠久の歴史に想いを馳せ、愛して已まない天満敦子の感性と奏でるヴァイオリンの濃厚な響きにすべてを託して書き上げた、入魂の名作である。〈中野 雄〉
02. ねむの木の子守歌(山本正美/小林亜星編)
皇后陛下美智子様が聖心女学院高等科在学中に作詩されたものに、指揮者・作曲科だった故山本直純夫人でやはり作曲家の山本正美が曲を付けた子守歌。「ねんねの ねむの木 眠りの木 遠い昔の夜の調べ……」という清純な詩に感動して作曲し、1965年の秋篠宮様のご誕生を祝って皇后様に献上した。翌1966年に梓みちよ(キングレコード)、吉永さゆり(ビクター)、西田佐知子(ポリドール)などによって歌われてレコード化され大ヒット、皇后様のご意向によって詩の著作権料は日本肢体不自由児協会に賜与されている。聴く者に安らぎを与えてくれるメロディも子守歌にふさわしい。〈藤井 宏〉
03. HOTARU(小林亜星)
短い命が燃え尽きる迄の僅かな時を、力の限り光り続ける螢は、何故か哀しい。その哀しさは浄瑠璃の道中(かけおち)に通ずるものがある。散る花や虫の音(ね)にも、日本人は独特の情感を抱く。刹那の美学とでも言うのでしょうか?〈小林亜星〉
04. 愛の賛歌(モノー/小林亜星編)
一世を風靡したシャンソンの名歌手エディット・ピアフの名唱によって不朽の名声を確立した一曲。作曲者のマルグリート・モノー(1903~1961)は、コルトーとブーランジェに師事したクラシック畑出身の本格派である。曲の成立と発表にピアフの不倫と悲劇(恋人の事故死)がからみ、彼女の絶唱は聴く者の胸を抉(えぐ)った。〈中野 雄〉
05. 何日君再来<ホーリーツィンツァイライ>(劉雪庵/小林亜星編)
戦前の中国で作られた名曲。1937(昭和12)年に上海で制作された映画『三星伴月』の挿入歌で、当時の中国の人気歌手、周[王旋](チュー・ユァン)が歌って大ヒットした。のちに詩人の長田恒雄が訳詩をつけ、「いつの日君帰る」という日本語タイトルで渡辺はま子が1939(昭和14)年に歌って日本でも大ヒット。しかし、時代の激流に翻弄され、日本の軍部、中国当局によって自由に歌うことが許されなかったという数奇な運命をたどった歌でもある。〈藤井 宏〉
06. 高原の再会(小林亜星)
八ヶ岳の高原ロッジに、毎年天満さんの演奏を聴く為に集まって来る仲間達。「今年もまた会えましたね」「こうして会える事が幸せって事なんですね」「来年もお変わりなくお会い出来ますように」そしてこの夏も、小さな想い出が増える。そうだ変わらないと言う事は良い事だ。笑顔も拍手も小鳥達の鳴き声も、何もかもがこのままで…。〈小林亜星〉
07. 聞かせてよ愛の言葉を(ルノワール/小林亜星編)
フランスのジャン・ルノワール(1891~1976)の作曲した、これもシャンソンの名曲。名歌手リュシェンヌ・ボワイエが1930年に録音し、ディスク大賞を獲得したことで一躍有名になった。〈中野 雄〉
08. 睡蓮(小林亜星)
モネの庭にいらっしゃった事がありますか?パリの郊外、日本の太鼓橋が架かっていて睡蓮が沢山咲いている池…。モネはここの睡蓮を沢山画きました。睡蓮は不思議です。朝開く時に、ポンと小さな音がするそうです。私はまだ聴いた事がありません。大きな池のあちこちに、あっあそこにも、ここにも、と咲き競う睡蓮。お釈迦さまがお坐りになっている睡蓮は、ほんとに極楽浄土の花です。〈小林亜星〉
09. 恋するニーナ(小林亜星)
ニーナはロシアの女性。色白でブロンドの十八才。純情で大胆。吹雪の中を走る走る。今、哀しいくらい彼に夢中。やがて悲運が、待っているとも知らず、大きな声で何か叫んでいる。そうだ負けるな。この恋は誰にも言っちゃ駄目だ。何とか彼を助けてやりなさい!あんたは優しいね。神様が見ていてくれるよ。〈小林亜星〉
10. 夕暮れ(小林亜星)
昼と夜との間のむらさきの時間。ポツリポツリと灯が点り始める魔法の裏通り。家路を急ぐ疲れた男達を、夕餉の仕度をしながら待つ心優しい女達。あゝ夕暮れって何か不思議で哀しい。〈小林亜星〉
11. 星降る夜に(小林亜星)
満天の星空。もはや都会では見られなくなった幻想です。モンゴルの大平原で、プラネタリウムの様に見事な星空を見たことがありますが、この曲は飽く迄都会の星空の幻想です。マンハッタンの夜空一面の星を想像して下さい。でもそれは実際には、高層ビルのアパートの窓際に眠っているお嬢さんの、夢の中に現れている星空なんです。ですから何故か不自然に、3拍子と4拍子が交代するんでしょう。〈小林亜星〉
12. ベルタのノクターン(ポルムベスク/小林亜星編)
秘曲《望郷のバラード》と作曲者ポルムベスクの名を広く世に知らしめた天満敦子が、3度目のルーマニア訪問の折、作曲者の故郷スチャバに建てられたポルムベスク記念館で「あなたのヴァイオリンで弾いていただきたいのです」と館長から献呈されたピアノ曲。帰国後、その話を耳にした小林亜星が、天満のためにヴァイオリン用編曲を行った。“ベルタ”は悲恋に終った作曲者ポルムベスクの恋人の名である。〈中野 雄〉
13. タンゴ・ハポネス(小林亜星/小林亜星編)
Tango Japonés 文字通り日本のタンゴです。タンゴの激しいリズムに乗せて、大正から昭和初期に至るリベラリズムが生んだジャパネスク。夢路・朔太郎・吉井勇等のロマンを感じ取って頂けたら幸いです。〈小林亜星〉
14. 北の宿から(小林亜星/小林亜星編)
都はるみさんの為に、私が40才中頃に作曲してレコード大賞を頂いた曲です。今回、天満さんとアマデウス室内オーケストラ用に私が編曲し直しました。編曲によって演歌もこう変わるという見本でしょう。天満さんとアマデウス室内オーケストラの迫力に鬼気が迫ります。〈小林亜星〉
01. 旅人の詩(小林亜星/小林亜星編)
奥の細道を行く旅人の出逢った東北の山河・民謡・わらべ唄・吹雪等をイメージして作曲しました。こうした日本独特のフィーリングは、外国の人達には解らないだろうと思いがちですが、大間違いで、喜んでもらえるばかりか、彼等は私達にこれを望んでいるのだと言う事が、天満さんの海外公演のお陰で解りました。目から鱗が落ちました。〈小林亜星〉
02. 過ぎ去りし日々(小林亜星/小林亜星編)
TBS系で十年以上、毎年お正月に放映されて来たTVドラマシリーズ『向田邦子新春スペシャル』のテーマ音楽として私が作曲したものを、天満さん用にアレンジしました。向田さんも演出の久世光彦さんも、天満さんも私も皆杉並生まれの杉並育ち。昭和初期の日本が一番幸せだった頃の、東京山の手の想い出を曲にしました。この曲から、私達が置き忘れて来た大切な何か…を思い出して頂ければ幸いです。〈小林亜星〉
03. ねむの木の子守歌(山本正美/小林亜星編)
皇后陛下美智子様が聖心女学院高等科在学中に作詩されたものに、指揮者・作曲科だった故山本直純夫人でやはり作曲家の山本正美が曲を付けた子守歌。「ねんねの ねむの木 眠りの木 遠い昔の夜の調べ……」という清純な詩に感動して作曲し、1965年の秋篠宮様のご誕生を祝って皇后様に献上した。翌1966年に梓みちよ(キングレコード)、吉永さゆり(ビクター)、西田佐知子(ポリドール)などによって歌われてレコード化され大ヒット、皇后様のご意向によって詩の著作権料は日本肢体不自由児協会に賜与されている。聴く者に安らぎを与えてくれるメロディも子守歌にふさわしい。〈藤井 宏〉
04. 夏の思い出(中田喜直/小林亜星編)
1949年、NHKの番組「ラジオ歌謡」の依頼で作られた曲で、江間章子(1913~2005)の詩、当時25才だった中田喜直(1923~2000)の作曲。群馬、福島、新潟の3県にまたがる尾瀬ヶ原の群生する白い水芭蕉の花を描いたもので、放送されるやいなや大ヒットした。日本最大の湿原地帯の尾瀬、そこに咲く水芭蕉の花は、実際に訪れたことのない人でもこの歌によってイメージすることができるであろう。〈藤井 宏〉
05. 忘れられた歌(小林亜星)
「お母さま、お父さまは今夜もお帰りにならないのでしょうか?」「早くおねむりなさい、明日(あした)は雪ですよ」日本の良いおうちの会話。お金持ちでも何か淋しそう。ぼんぼりに今は忘れられた明かりが灯る。この歌が聞こえる。〈小林亜星〉
06. 金魚売りの来た夏(小林亜星)
ぐったりと暑い夏の日。金魚売りの声が聞こえる。畳に寝ころんだまま…。じっと動かずにその声を聴いている。カナカナカナカナと日暮らしが鳴く。オーシンツクツクも鳴いている。他に何も聞こえない真夏の昼下がり。昔々の日本のサマー・タイム。〈小林亜星〉
07. アダンの花咲く頃(小林亜星)
奄美大島にアダンの花が咲く頃、田中一村の絵の中から赤ショウビンが飛び出してくる。亜熱帯の木陰でハンモックに身を任せ、昼寝をしていれば一日が終わる。夜は星と泡盛で一踊り。〈小林亜星〉
08. 風の盆 [越中おわら節](富山県民謡/小林亜星編)[無伴奏]
越中富山のおわら節。何と美しく淫靡であることか!人間顔を隠せば、何と皆美男美女であることか!人々が寝鎮まった頃、宿の小部屋で二人だけ、灯を消して、遠くから聞こえてくる群れを離れた胡弓の音を、息を潜めて聴いている。と言うのが、おわら節観賞の極意であると言う。〈小林亜星〉
09. 雨のセーヌ(小林亜星)
七月の終り頃のパリは、夕立ちと言うか、俄雨が多いですね。それも凄い豪雨だったり、雷が鳴ったり、急にケロッと天気になったりします。そんな時はカフェは雨やどりをする人達で満員。でも傘を持ってる人は少しです。ポンヌフ辺りのブキニスト(露天の本屋)達は大慌て、でもセーヌは雨が嬉しそう。セーヌには雨が良く似合う…と思うのは私だけでしょうか?〈小林亜星〉
10. 哀歌(ポルムベスク/小林亜星編)
《望郷のバラード》の作曲者として、没後百年、東方の島国・日本でその名が甦ったルーマニアの作曲家ポルムベスクは、その短い29年の生涯に、いくつか哀切の旋律(現地語で〈ドイナ〉)を書き遺した。その1曲《哀歌》は、天満敦子の音楽性をこよなく愛する作曲家・小林亜星が、特に彼女のために編曲、有名になった。〈中野 雄〉
11. 睡蓮(小林亜星/小林亜星編)
モネの庭にいらっしゃった事がありますか?パリの郊外、日本の太鼓橋が架かっていて睡蓮が沢山咲いている池…。モネはここの睡蓮を沢山画きました。睡蓮は不思議です。朝開く時に、ポンと小さな音がするそうです。私はまだ聴いた事がありません。大きな池のあちこちに、あっあそこにも、ここにも、と咲き競う睡蓮。お釈迦さまがお坐りになっている睡蓮は、ほんとに極楽浄土の花です。〈小林亜星〉
12. 夕暮れ(小林亜星/小林亜星編)
昼と夜との間のむらさきの時間。ポツリポツリと灯が点り始める魔法の裏通り。家路を急ぐ疲れた男達を、夕餉の仕度をしながら待つ心優しい女達。あゝ夕暮れって何か不思議で哀しい。〈小林亜星〉
13. もう一度歌おう(小林亜星)(作詩:野坂昭如/朗読:小林亜星)
クロード(玄人)野坂(野坂昭如さんの音楽家名)が倒れられてから、もう六年にもなります。TBSラジオの永六輔さんの番組で、毎土曜日に、野坂昭如さんからの手紙が聞けますが、奥様の献身的介護で、随分お元気になられているようです。その野坂さんが、私の為に素晴らしい詩を送って下さいました。これに曲を付け、不肖私めが読ませて頂きました。私達の世代の本音です。ヨロシク!〈小林亜星〉
14. 望郷のバラード(ポルムベスク/小林亜星編)
天満敦子が130年の歳月の彼方から掘り起こし、世に広めたルーマニアの秘曲。作曲者のポルムベスクは母国の独立運動に加担して逮捕され、獄中で故郷を偲び、恋人の面影を想い描いて作曲したと伝えられる。チャウシェスク独裁時代に亡命し、漂泊の日々を送っていた楽人より伝えられた楽譜による。〈中野 雄〉

 

発売中CD

愛のあいさつ

愛のあいさつ
2007年6月27日発売

ねむの木の子守歌

ねむの木の子守歌
2005年4月27日発売

シルクロード浪漫

シルクロード浪漫
2004年1月21日発売

旅人の詩

旅人の詩
1998年11月10日発売