硫黄島。小笠原諸島に属する、東京の南約1250kmに浮かぶ面積22万立方メートルの島。昭和20年2月、この島の南にある摺鉢山を中心に米軍と日本軍の間で壮絶な激戦が繰り広げられた。
硫黄島は本土の爆撃の絶好の中継地として米軍にとって戦略上ぜひとも陥落させたい重要な地点であった。米軍の襲撃を迎え撃つ日本軍の兵は約23,000。持久戦術をとった日本軍は頑強に戦い続け、米軍は予想以上にてこずった。島は地形が変形するくらいの米軍の砲撃を浴び、摺鉢山の山頂は両軍の争奪地点となった。約1ヶ月後の3月23日、ついに摺鉢山は占領された。
どの占領の証に兵士達がアメリカ国旗を島に立てた。その姿をジョン・ロウゼンタールがカメラに収め、発表。この写真は全米に衝撃を与え、しまいにはピューリッツァー賞を獲得した。その写真を見た彫刻家、フィリークス・W・デ・ヴェルダンがそのままブロンズ像を作った。その像がこれである。