8月28日 FCアレグリ交流戦

8月28日、戸塚スポーツセンターにおいてFCアレグリ交流戦が開催されました。


チーム構成

 T.F.C. U-11

  5年生     4年             3年

   稲井 一隆   門馬 克生  千葉 大雅   安村 謙佑  鈴木 悠太

   野村 大樹   古川 拓人  三島  翔   小島 駿介

   松井 祥大   朝倉 圭祐  成田  隼   矢作 悠人

           西澤 大志  弓削田洸樹

           濱田 蒼唯  奥  公誠

           塚田 翔吾  渡辺 優矢

           藤村 直樹  相馬 ゆい



総 評

選手のみなさん、今年の夏休みはどんな思い出を創りましたか。

もうすぐ夏も終わろうとしています。とても暑かった日々の練習を頑張り抜いたみなさん、本当にご苦労様でした。

練習の途中、みんなで携帯のテレビに群がり、涼介くんを応援したのもつい昨日の出来事のように感じます。

コーチもみんなと一緒にサッカーが出来て、とても幸せな夏でした。どうもありがとう。。


そこでこの夏、現時点でコーチが一番「大成長したな」と感じる選手を紹介しましょう。それは4年生の克生くんと拓人くんの2人です。

チームの中で、個の技術・戦術が上達したのもありますが、一番評価しているのは「人間が強くなったこと、逞しくなったこと」「サッカー・仲間に向き合う姿勢が深まったこと」です。

この2人のように「心の成長」と「技術の向上」が同時に行える選手を指導できることは、コーチにとって最高の喜びです。

今後、みなさんが選手としての時間を重ねていけば分かると思いますが「心の成長」なしには「技術の向上」も望めない領域に到達すると思います。チャレンジ選手の中には、はやくもその領域に達した選手もいるかも知れません。

一流のサッカー選手を目指すということは、心の成長、人間性を磨くという作業の連続でもあります。

この事はコーチも同じです。本当にどうしようもないコーチで申し訳ありませんが、克生くん、拓人くんを見習って努力を続けたいと思います。


あるサッカーコーチのブログ。。

実際に○○○のプロ選手に対して行われている基礎運動向上トレーニングの説明や現代の小・中学年代の運動能力の低下などのお話しなど、予定時間をオーバーして約2時間の講習&実技を受けてきました。

○○さんは小学生年代のサッカートレーニングにおいて、技術・戦術的なトレーニングは全てのベースである基礎運動能力の上に乗っているとおっしゃっていました。

基礎運動能力がしっかりしていなければ、いくら技術練習をしても、その後苦しむことになる、と。

小学年代から身体の協調性や安定性をやる必要があるとおっしゃっていました。確かに、子供たちの中には、姿勢が悪かったり、直立不動で10秒も立っていられない子など、病的ではありませんが、人間的に身体に問題がある子が多くいます。

「運動神経がいい」「身のこなしがいい」という言葉自体が死語になりかけていますが、自分の身体を上手く使うことができていない子供たちが増えていることは事実です。サッカーの技術反復トレーニングはもちろん必要です。しかし、様々な動きを必要とするサッカーというスポーツでは、ボールを扱う以前の身体を上手く使えるかどうか、とても重要だと強く感じています。

前述の○○さんのお話しにありましたが、「サッカーは結構早く上手くすることはできるが、身体的な基礎運動能力はすぐには補えない」。○○さんのおっしゃるとおりです。

今回の交流戦、みなさんにはやりたい「サッカー」がありました。アレグリの選手も同様だと思います。

スタイルは違いますが「自分のやりたいことをやり抜く」「相手のやりたいことはやらせない」。。これが試合でのメインテーマです。

両チームともある程度の技術はあると思います。それを「出す」「出させない」せめぎ合いがコーチの「見どころ」なわけです。この攻防のポイントはどんな所にあるのでしょうか。

アレグリの選手たちは、西川コーチから「メンタルタフネスの欠如」を指摘されたかも知れません。(あくまで憶測ですが。。)

では、タルタルーガの選手たちはどうでしょうか。もうお分かりでしょうが「基礎運動能力の欠如」しかコーチには思い浮かびません。

アレグリ4、5年生とゲームをする時は「基礎運動能力」が追いついたか離されたか。。正直言ってそれしか考えていません。運動神経、運動能力で相手を圧倒する。。それがコーチのアレグリ戦での目標です。


高級車と普通車、時速60kmで走行している時はそれほど走りに違いを感じないかも知れません。時速100kmを超えるスピードを出した途端、高級車はそれまでと変わらない走りを見せますが、普通車はハンドルがガタガタと震え、音がうるさくなり、走りに安定感が無くなってきます。

みなさんはどのレベルで今持っている技術の安定感を失いますか。60kmで安定しない選手は技術が出せないのではなく、まだ獲得途上の選手です。80km、100km、120km。。。

数値が高い選手ほど、ハイスピード、ハイプレッシャー、ハイリズムのレベルの高い試合に対応出来る選手だと思います。

一口に個人能力と言っても、その選手が今まで獲得してきた「技術力」と、それをどのレベルで発揮出来るかの「実現力」の2つの側面があると思います。

「出す」「出させない」のせめぎ合いは、当然の事ながら「実現力」が問われる部分です。ここではメンタルタフネス、フィジカルタフネスが強く求められることは、みなさんも実感として理解出来るのではないでしょうか。

簡単に言うと、今回も走りの質、身体の動かし方がアレグリ選手の方が数段上手でした。プレスが激しい状態でも躍動感のある動きを見せるアレグリの選手たち。。うちの選手たちは「ぎこちなさ」「固さ」「弱さ」「鈍くささ」がどうしても目立ってしまいます。もっと細かいところでは「動きの小ささ」「間合い・ふところの狭さ」「がむしゃらさ」等、躍動感とは対極にある不自然で不格好な動きが目につきます。

頑張ったり、力んだり、ビビったり、焦ったりすると、悪いクセが出る選手が多い。。運動能力が高いチームと試合をしても「バタつかない」試合運びが出来ないと今後は厳しいでしょう。

普段から合理的で美しい身体の動きと、頭の回転の速さをみなさんに求めていると思います。身体の大きさ、発達段階、筋力の差はあまり問題にしていません。

「体幹主導のしなやかでなめらかな力の伝達、身体軸と重心の移動のクオリティ、五感を研ぎ澄まし情報の入出力、イメージ、判断をクリエイティブに行うこと。」

これにボールセンス、ゲームセンスを加えた個人能力が、エンジのユニフォームを着て試合に出る選手に求める資質です。

これらの「身体を動かす能力向上」と「頭の回転を速くする」ことに、相当時間をかけて取り組んでいるのがタルタルーガの特色だと思います。特にチャレンジ選手は「本当にサッカーチームなのか」と思ってしまうほど、いろいろな事に取り組まされていることでしょう。(笑)

「サッカーはサッカーでしか上手くならない。」その通りだと思います。選手たちに勝ち方を仕込んでチームとして結果を出す。。それも「あり」だと思います。しかしながら、いろいろな動きをたくさん経験することや、リズム能力、バランス能力、連結能力、反応能力、変換能力、定位能力、識別能力といったコーディネーション能力を刺激することは、みなさんの年代では非常に大切な時間の使い方だとコーチは考えています。

サッカーをする上で、選手が無意識に行っている「基礎運動能力」の質を上げる。。在籍する選手たちに一番変わって欲しい能力です。

無意識のアクションの質を上げるためには、一度はっきりと善し悪しを意識させる、また良いものだけを習慣化させる必要があります。今回のゲームは、これまでの習慣化がどれほどの効果が得られたのかの確認作業といってもいいでしょう。

前述のブログにもありますが、無意識下で司られる基礎運動能力で結果を出すことはとても根気のいる取り組みになります。

今夏のMVPの2人をみても、サッカーの質、人間性の成長はありましたが、基礎運動能力ではコーチからの合格点はもらえませんでした。正直にいいますが、総合的に基礎運動能力が一番高いのは直樹くんです。この部分で他の選手たちは大きく差をつけられています。絶対に彼に追いつき、追い越してください。

直樹くんのこの能力は、コーチが教えた訳ではなく、元々あったものか自然と身に付いたものだと思います。おそらく何の努力もしていないでしょう。。(笑)

他の選手たちは「元々」と「自然」の部分だけでは、彼に太刀打ちできません。。

今から出来ることは「自ら」「自分で」その能力を獲得することです。もちろんコーチも全力でサポートします。

ですがコーチは「お手伝いする」ことしか出来ません。教えることも何もありません。ここからは「自分の意志」が「結果」を導く取り組みになります。「良い習慣」を実行出来る自立した選手が、良い結果を出せると言えるかも知れません。

サッカー選手として向上するために、コーチにも手を出せない領域に挑戦する選手。。この挑戦こそが「チャレンジ選手」の名前の由来です。みなさんの先輩たちも、この領域に挑戦してきました。自らのDNAと過去の習慣に向き合い、自分の可能性を信じて必死にもがく姿は、本当に頭の下がる思いでいっぱいになりましたし、みなさんと時間を共有する意味をコーチに教えていただきました。

「楽しさ」「夢」「仲間」「元気」「勝利」。。全てを推進力に変え、選手一人ひとりの大いなる自覚と成長に期待しています。

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