11月29日 リバティサッカー大会

11月29日、松伏町営運動場においてリバティサッカー大会が開催されました。

16チームで争われたこの大会で、クラブ2年、3年生合同U-9チームが優勝いたしました。


チーム構成


   T.F.C. U-9

    3年      2年

     美川 笙乃   加藤 佑都

     佐々木亮弥   榎本 海都

     渡邉 龍也   小野寺隼人

     小山 拓也   田口 龍路

     岡田 直哉


試合結果(8人制、11分ハーフ)


  予選A組

   T.F.C. ー リバティ吉川

    1  ー  0     加藤佑都 1


   T.F.C. ー 大相模A

    6  ー  1     小野寺隼人 2  田口龍路 2  佐々木亮弥 1  OG 1


   T.F.C. ー アルコイリスA

    5  ー  0     田口龍路 2  美川笙乃 1  佐々木亮弥 1  小野寺隼人 1


  決勝トーナメント

   T.F.C. ー G E T

    3  ー  2     小山拓也 2  美川笙乃 1


  決勝戦

   T.F.C. ー 瀬 崎

    2  ー  0     美川笙乃 1  小野寺隼人 1


     最優秀選手   美川 笙乃

総 評

U-9チームのみなさん、優勝おめでとうございます。

タルタルーガFC第2世代のみなさんが、徐々にではありますが実力を発揮し始めてくれた事は、コーチとしても大変嬉しく思います。

上の写真を見て思ったのですが、全員がユニフォームを着た選手で試合をするのは今回が初めてかも知れませんね。チームとして戦う事を始めましたので、今後はクラブ選手だけで構成されたチームで試合をする機会が多くなります。とは言っても、単独学年で1チーム編成できる学年は1つもありません。(笑)

今大会のように3年生、2年生が力を合わせてチームとして戦っていく事がしばらく続くと思いますが、その中で自分の役割を意識し、自分の良さを発揮することを行っていきましょう。

レベルは多少違いますが、4年生、5年生もみなさんと同じように2学年で1チームとして戦っています。その中で1人1人が自分の可能性に挑戦しています。

クラブ選手はよく覚えていて欲しいのですが、負けてもいい試合なんて1つもありませんが、チームが勝つ事だけが目的ではありません。試合では選手個人の良さや強さ、長所を発揮する事をコーチに求められます。この部分ではスクール選手と共通しますが、決定的に異なる点は、チームの中での役割、責任、仕事を行いながら、個人の良さを発揮しなければならない事です。チームの勝利への貢献と自分のベストパフォーマンスを同時に求められるのがクラブ選手の試合です。こうしたサッカーの基本、チームプレイ、個人のレベルを、試合を通じてどんどん上げていく事をこれから経験していきます。

U-9クラブ選手は、普段スクール選手と同じ場所、同じ時間、同じようなメニューの練習をしていますが、育成のコンセプトが異なります。クラブ選手には技術的に優れているだけでなく「クリエイティブでたくましい選手」「闘える選手」といった目標があります。

うちの選手たちはクリエイティブだけどたくましくない選手ばかりですので、自分の実力や闘う姿勢が出せたり出せなかったりが試合ごと、また分単位で変わってしまいます。

ユニフォームを着ている選手たちは、「試合で活躍する」ために普段から練習をしているのです。どこで、誰と、どんな練習をしようが、その事をいつも意識出来る選手になりましょう。


それらを踏まえながらゲーム内容を振り返りますと、今までと異なり今回は全員にポジションとある程度の役割を与えました。どの選手も本当に良く頑張ってくれたと思います。それが優勝につながった大きな理由だとコーチは思います。その反面、個人技に関しては少し物足りなさを感じてしまいました。それとパス回し、状況判断といった部分では、まだまだ時間がかかりそうです。

隼人くんの長い距離をドリブルしてからGKをかわしてのゴール、龍路くんの左サイドでのドリブル、センタリング等は評価していますが、全体的にテクニックがあまり発揮出来なかった事が残念です。

U-9チームの課題として取り組まなくてはいけない事は、3年生の身体能力の改善と2年生のメンタル面の強化だとコーチは思います。どの選手も個人技、テクニックを身に付けたいと思って日々練習を行っていることでしょう。技術とは「実戦」で使えてはじめて「技術」になる事はみなさんも理解出来ると思います。しかしそれを実現させるためにはみなさんの走力、身体の強さ、気持ちの強さが足りません。それに加え身体の柔軟性や手入れといった事にも意識がありません。この事はみなさんが想像するよりもかなり深刻な問題だとコーチは思います。

サッカー選手の大事な要素として「技術」「フィットネス」「メンタル」の3つがあると思います。普段みなさんが練習している「技術」は「自分の身体」「自分の心」といった土台の上に乗っているものです。この「自分の身体」「自分の心」という基礎が弱いと、上に乗せる「技術」も小さな物になってしまうと思いませんか。

「技術」を支える土台には「フィットネス」「メンタル」以外にも細かいものがたくさんあると思います。これら全てを含む土台・基礎のことを簡単な一言で表すとすれば『サッカー選手としての才能』と言えるのではないでしょうか。「技術」は「才能」の土台の上に成り立っているものだと思います。

今回優勝できたのは、上に乗った「技術」の量と土台の「がんばり」という「才能」が他のチームより少し上回った結果だと思います。しかし、みなさんのアドバンテージは今現在持っている「技術」の量が他の選手よりもほんの少し多いだけです。この先、もっとたくさんの「技術」を積んでいくためには、選手個人の土台の大きさがカギになります。

他のチームと試合をすると、現在の「技術」量はたいした事のない選手でも、土台の大きさを感じる選手がいます。

逆に伸び悩んでいると感じている選手は、土台から「技術」がこぼれ落ちているのかも知れません。

とにかく、一流の選手になるためには「土台・基礎」が非常に大事であることを、みなさんには実感して欲しいと思います。

上級生クラブ選手達は将来良い選手になるために、上に乗せる「技術」の量をこれから先も増やせるよう基礎となる「才能」の細かいところまで取り組みを広げています。

「個性を伸ばす育成」という観点では、ここで言う「基礎」「土台」が「個性」にあたると思います。同じ技術を習得しても、土台の個性が異なるために選手によって技術の色合いが皆違います。個性を伸ばすという言葉のイメージからは、短所を補うよりも長所を重点的に取り組むといったニュアンスを感じてしまう時があるのですが、実際はそんな甘っちょろいものではありません。クラブ選手にとっての「個性を伸ばす」取り組みとは、自分の「才能」に真正面から向き合い、可能な限りその可能性を広げる作業を意味します。

自分の才能と格闘する事は、本当に大変な作業です。技術練習では和やかな雰囲気が「才能」にフォーカスされた場面になると、選手もコーチもまさに死闘になります。(笑)

コーチが思う事は、スクール選手は「技術」を通してサッカーの楽しさを実感して欲しいということ、またその中からクラブ選手のような取り組みの出来る選手が現れて欲しいということです。クラブ選手は自分の可能性に挑戦する姿勢を習慣化すること、それを楽しむことが出来ることを望んでいます。

大事な事は「自分の可能性に挑戦する姿勢」です。これをグランドの内外問わず意識できる選手が一流の選手です。この意識の強い選手は、日常起こる様々な出来事を前向きに捉えることが出来るはずです。

逆に勝った、負けた、強い、弱い、楽しい、嬉しい、つまらない、悲しい、苦しいといったみなさんの身の回りに起きる様々な出来事に一喜一憂してしまい、自分の目標にブレが生じてしまう事には絶えず注意が必要です。

これらの事は選手のみなさんもコーチも全く同じですので、お互いに有意義な時間を共有していきましょう。

よろしくお願いいたします。


大会終了後に「もっとサッカーがやりたい」とコーチに訴えていた龍也くん、コーチは優勝したことよりも、そういう気持ちを持ってくれる選手がチームに在籍してくれている事のほうが嬉しかったです。龍也くんは仲間とケンカしてコーチの前で大泣きしても、すぐにサッカーに集中出来る能力を身に付けましたね。少し前までは練習中、ここが痛い、あそこが痛いとコーチに泣きついてきていたのですが。。(笑) 本当に成長したと思います。龍也くんは自分の才能を伸ばす才能があります。。これからも元気な妹に負けないよう、頑張ってください。

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