『赤ちゃんウキウキ人形劇』の上演料はなぜ安いの?(’09 11/7)

 子ども向けの人形劇の世界は 実態よりもイメージがひろがっていて、 「にんぎょうげき」という固定的イメージを持たれている方も多いのですが、多くの劇団が今上演している「人形劇」はもうちょっと 表現方法としては多様になっています。
 とは言うものの、人形劇を上演している人・団体っていうのは実に様々で、わたしが知っているのもほんの一部に過ぎないんだけどね。 小さい子向けの人形劇というと、アマチュアのサークルの方や保育士さんとか、ほかに保健センター・消防・警察なんて人が特別の教育的テーマを伝えるために利用されることも多いようですね。
 それで、専門劇団(プロ)でないところは上演料はとらないか、もらっても小額ってところが多くて、取り組む人はそういう上演の機会を増やす事になるので、そっちが一般的になってしまっている実情もあるんやね。なので、『赤ちゃんウキウキ人形劇』だって、まず高い(予算は無いか少ないから)と思われることも多いわけですが。
 『赤ちゃんウキウキ人形劇』は実は、安いんです。
 専門劇団(プロ)の上演料は劇団によっても違うし、どこで上演するかによっても違ったりするけど、概ね2〜3人で上演するなら倍以上するし、1人でも1.5倍くらいはすることが多いです。ああ、バイト劇団員で上演されているような場合はもう少し安い所もありますが。 大福でも、将来保育園などの園児さん幼児を対象の作品を持つ場合はもう少し高い上演料に設定する予定です。
 『赤ちゃんウキウキ人形劇』の場合は、想定している観客が乳幼児親子さんです。まだお母さんから離れては観られない小さい子が膝上で親と一緒に観る。 そうすると、観客席は最前列から大人が座ることになり、2列目でも見え難いことになります。舞台が低いから、そうなるのですが、大人の人が前の人の頭より上に舞台が見える程の高さに舞台を設定すると、高すぎて遠くなってしまいます。それでも大人は見えても、膝上の子どもはやっぱり見え難かったり。
 やはり、小さい子が接する人形劇は身近な空間で無理なく見てもらいたいので、舞台は低く。観客数は大人25人が限度で、なるべく詰め過ぎずに、前の大人と大人の間から2列目の子どもも見えるようにして、なんとかギリギリ2列。少し離れてまばらに3列目。
 という様な事情で、ともかく1回の上演で観ていただく観客数が少ないんです。それでも、本来ならそれだけ高額なパフォーマンスってことになるのですが。わたし自身小さい子を育てていて思うのは、小さい子のイベントって参加出来るかどうか不確定要素が多いんですよね。出掛ける前までバタバタしていて、何とか間に合ったら奇跡的な気分。そんな子ども向けのイベントになかなか高い金は出せませんよね。
 そのような色々な事情を考慮して、なるべく安く上演できるように努力し作品創りに取り組み、この上演料設定になりました。
 車も小さい軽自動車で、経費をおさえ。
 独立し新劇団の旗揚げにより、様々な経費をカット。
 でも、音楽は信頼のおけるミュージシャンのお願いし、
 人形も長年の経験を活かして手作り、
素適な舞台をお届けします。
 それでも実際に取り組んでいただくとなると、観客の皆さんから見合う観劇料を頂くのはなかなか難しいかと思います。各種助成金などを賢く活用していただき、素適な舞台を身近で楽しんでいただけたら幸いです。
2010年4月追加記(2010、4、14)
 年度末から年度頭に各地を広報に廻らせていただいて、お話を聞き、いろいろなご予算の中でそれでも何か取り組んでもらえたら、何かしてもらえるならというお話も聞き、劇団としてもまずは活動を知っていただくこと、そして多くの親子に人形劇・人形遊びの楽しさに触れて欲しいという思いです。それで、なるべくご予算に応じて人形劇と人形遊びで楽しいプログラムを組むようにしていきます。どうぞ、ご相談ください。